どうしても君が好きだ/AKB48

2023年3月20日(単曲先行配信)
2023年4月26日
Special Edition
初登場1位 売上48.2万枚
初登場25位 売上0.02万DL(Special Edition、アルバム扱い)

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半年ぶりのシングル。2008年「大声ダイヤモンド」より所属していたキングレコードから突如としてユニバーサル(EMI)への移籍を発表しての1作目。ユニバーサル(EMI)には元々HKT48が在籍していたほか、2020年にNGT48、今年NMB48がよしもとからユニバーサルシグマへ移籍(レーベル違い)しており、一挙48系列が4組となった。キングレコードにはSTU48が残留している。

Type-A,B,Z,Official Shop盤の4種発売。A,B,Cは初回盤と通常盤がありジャケットが異なるほか初回盤は応募抽選シリアルナンバー券封入、通常盤は生写真1種ランダム封入という違いがあり、この点は変わっていない。移籍に伴い「劇場盤」の名称が廃止、「Official Shop盤」へと変更されたがやっている事は変わっていない。キャラアニで販売していたのがオフィシャル販売サイトに変更されただけ。

CDは4種全てで3曲目が異なる仕様。
A,B,CのDVDは「どうしても君が好きだ」「寝たふり」のMV2曲収録で共通しており、移籍前から3作連続でDVDの内容が全部同じ手抜き商法のままとなっている。

という事で移籍したものの「劇場盤」→「Official Shop盤」以外のフォーマットは全部前作を踏襲している。

配信限定Special Editionは全6曲を網羅。先行配信とSpecial Editionはセンター本田仁美のソロジャケット仕様となっているが写真が異なる。

1.どうしても君が好きだ

大西桃香、大盛真歩、岡部麟、小栗有以、小田えりな、柏木由紀、倉野尾成美、佐藤綺星、千葉恵里、本田仁美、平田侑希、向井地美音、村山彩希、茂木忍、山内瑞葵、山﨑空

センターは本田仁美。作曲はナスカ、編曲は野中“まさ”雄一。

野中表題曲起用って何気に「鈴懸~」以来?(コロバラ配信「離れていても」はあった)。ここ10年はC/Wに回りつつ出番が落ち着いていてAPAZZIにヤスーさんのスペオキ(秋元康のスペシャルお気に入り)の座を譲っていた感があったもののここ数年はNMB,NGT,STUのシングル表題は軒並み担当していた。満を持してのAKB表題曲復帰みたいな流れになっている。

前作は王道回帰以上の新しさは無かったが、今作はAKBっぽい+新しい感じもある正しくAKB48の新曲っぽい新曲。昨年卒業した宮崎美穂も自身のYouTubeの事前情報なしでMVを見る企画で同じような感想を述べていたのでまさにそんな感じなんだろう。AKBっぽいのは主にドンドンドンドンドン…と一直線にキックし続けるテンプレートのようなリズムアレンジによるところが大きいんだけどそれ以外はあの頃ほど音を敷き詰めた感じでも無く絶妙なさじ加減。結果的にこのシングル、他はどれも似たような感じの域を出ないんだけど今作だけは46系での起用が多かったナスカを初めて表題曲に引っ張ってきただけあって表題曲らしいメロディーの良さも存分にあると思う。

MVは最後のサビまで全員が揃うことは無く単独カットでカメラも大きく前後するだけという独特の作風。ソロシーンはメンバーのバックボーンに関連した学校の中のどこかでの単独シーンになっているが、どこか世にも奇妙要素が組み込まれているのも特徴(プールで水中に立っているシーンが特にインパクト)。全員1人ずつピックアップしているので全員ちゃんと目立つという1人1人を大事にした仕上がりは好印象。AKB48がここまで知っているメンバーが誰もいない状態に陥ったのは握手封じに至るまで常時JPN状態で姉妹グループエース格をガシガシ前列に置きまくって純AKBメンバーの枠を奪い、C/Wの若手選抜でも容赦なく姉妹グループの次世代を表題曲以上に前列に並べまくり、一時期はチーム曲までそんな状態で純AKB48メンバーが誰なのか分からなくなる、そもそも映ってない…という自業自得のような状況を何年も放置し続けた事にあったと思うだけに、当初からこういうMVのような扱いを続けていればここまで誰も知らない状態にまではならなかったはず。まあ若手を積極起用したら素行不良で跳ねなかったり、即卒業されたりとかもあったけど…。

一方で冒頭本田仁美のソロパートなのに千葉恵里のソロシーン…に始まり、1番サビ終わりの台詞や2番Bメロと本田仁美には今作で唯一ソロパートが随所にあるんだけど3回ともその時は違う人ソロ映像。これは1番サビ前半のおいしい部分に本田仁美を持ってきたのと、センターだろうとフロントだろうと2コーラスかけてソロシーンは16人1回ずつと平等にした事で起きた弊害か。そして今回はレジェンド柏木教師役にならずに制服着て生徒役を堂々演じているのが凄い。
★★★★☆

2.寝たふり(お料理選抜デザート部)

石綿星南、岩立沙穂、岡部麟、小林蘭、篠崎彩奈、福岡聖菜、山邊歩夢

日テレでBINGO!以来復活した冠番組『AKB48 サヨナラ毛利さん』内の2022年12月に開催されていた料理企画で4組のうち優勝したデザート部による優勝特典。権利は「次回シングルのカップリング曲の歌唱&日テレ歌番組への出演権」という話だったがMVも制作された。今作で表題曲以外にMVが制作されたのは今作だけ。作曲は園田健太郎、編曲はAPAZZI。

料理企画の選抜なのに作詞家お得意の「俺は聞いてない」状態で料理企画のユニットだと知らされていないのか、わざとやっているのか、お料理要素は皆無のクールめなラブソング。MVはガーリーで一応お菓子作りしていて企画にも合わせているが…。

この山邊歩夢が東京女子流の山邊未夢の妹っていう子か。
★★★☆☆

Type-Aのみ
3.サヨナラじゃない(AKB48 チーム8)

上見天乃、歌田初夏、大西桃香、岡部麟、奥原妃奈子、小栗有以、小田えりな、川原美咲、行天優莉奈、
倉野尾成美、坂川陽香、坂口渚沙、下尾みう、清水麻璃亜、高岡 薫、髙橋彩音、髙橋彩香、徳永羚海、
永野芹佳、橋本陽菜、服部有菜、左伴彩佳、藤園 麗、本田仁美、山田杏華、吉川七瀬、吉田華恋

最後のチーム8楽曲昨年10月にチーム8の休止(実質廃止)が発表され、今作発売直後の4月30日に「AKB48チーム8 春の総決算祭り 9年間のキセキ」開催をもって活動を終えた。TOYOTAがスポンサーについて47都道府県から1人ずつフルメンバー時47人というほぼ別グループのような形で2014年に始まり、他のチーム曲が制作されなくなる中でも優遇され続けていたものの、あまりに人数が多すぎて埋もれまくるせいかメンバー卒業が相次いで徐々に補充が追いつかない状態になっていた。特に2020年の新コロ騒動以降は深刻な状態となって補充が停止して辞めていく一方となっていた。2021年にはスポンサーだったTOYOTAが降板した事で終了は既定路線だったと思われる。2017年より既にチーム8メンバーは他のチームとの兼任制へと移行しており、この後は兼任先のチーム所属のままとなる。しかし発売直後にチーム制自体を秋をもって休止(廃止ではない)すると発表。チーム制を無くして一丸となっていくという。移籍に伴う大整理が始まった。

作曲はToshikazu.K,Yugo.A、編曲はToshikazu.K。とりあえず制作時にチーム8終了が明らかになっていてこちらは作詞家もちゃんと知らされていたらしく、タイトルもそのまま「サヨナラじゃない」となっていて内容もチームが終了する事を前提にしたお別れソング。まあ卒バラと違って個人要素が皆無でかなりざっくりした内容になっているのでどうしてもチャチャッと書きました感は漂ってしまうが…。

常時JPN状態で選抜の枠が姉妹グループに枠を取られまくる中でも小栗有以と本田仁美といったセンター2人を輩出して選抜級のメンバーも何人も出てくるようにはなったものの、総勢75人くらいチーム8メンバーとして活動し、今作時点では小栗有以、本田仁美以外の今作の表題選抜である大西桃香、岡部麟、小田えりな、倉野尾成美はいずれもチーム8創設時メンバーとして9年粘りに粘って生き残っているメンバー(現時点でまだ21,2歳(加入時11,12歳の年少メンバー)か20代後半に突入しているかの二極化状態)である事を考えると現在のAKB48の主力にはなっている。しかしあまりに確率が悪すぎたし、斬り捨て御免となったメンバーの数は実に膨大だったな。
★★★☆☆

Type-Bのみ
3.Wonderland(AKB48 SURREAL)

小栗有以、倉野尾成美、坂川陽香、下尾みう、千葉恵里、徳永羚海、山内瑞葵

前作収録「わがままメタバース」に続く2作目。前作では横文字名義かつ1人バーチャルメンバーSURRYとして正体不明としていたがその後REMI(徳永羚海)と明らかにされていた。さらにファン投票で決定した新メンバーRERRYの正体がHIYUKA(坂川陽香)とも判明しており、前作より1人増員しての体制となったが、今回は普通に全員本名で参加メンバーが表記されているようだ。作編曲は中村歩,菊池博人。

なんとなくメタバース感(?)のある明るい電子風味のポップナンバー。普通にいい曲。
★★★☆☆

Type-Cのみ
3.あの夏の防波堤(AKB48研究生)

秋山由奈、新井彩永、太田有紀、工藤華純、久保姫菜乃、小濱心音、迫 由芽実、佐藤綺星、成田香姫奈、橋本恵理子、畠山希美、平田侑希、布袋百椛、正鋳真優、水島美結、八木愛月、山口結愛、山﨑空

現在研究生は昨年5月にお披露目された17期生、4月9日にお披露目されたばかりの18期生の18人で17、18期生からの正規昇格者はまだいなくて全員が研究生となっている。作曲は上田晃司、編曲は住谷翔平。

ストレートな王道アイドルポップ。普通にいい曲だが特徴はあまりない。
★★★☆☆

Official Shop盤のみ
3.Da Re Da(Universe Girls)

浅井七海、市川愛美、大竹ひとみ、大森美優、岡田梨奈、北澤早紀、黒須遥香、込山榛香、齋藤陽菜、
佐々木優佳里、佐藤妃星、佐藤美波、下口ひなな、鈴木くるみ、田口愛佳、多田京加、谷口めぐ、長友彩海、
中西智代梨、馬 嘉伶、道枝 咲、武藤小麟、山根涼羽、湯本亜美、吉橋柚花

選抜外、チーム8でもなく、17期18期でもない残りのメンバー全員を一挙まとめたいわゆるアンダーメンバーと思われるが、移籍したユニバーサルに引っかけた名称にした、という事だろうか。作編曲は鈴木裕哉,藤原彩豊。

ちょい歌謡風味のアイドルポップ。やはりあまり特徴が無い普通にいい曲。表題曲は良かったんだけどC/Wが横一線すぎた。
★★★☆☆

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