淋しい熱帯魚/ClariS

2023年6月21日
2023年5月7日(淋しい熱帯魚)
2023年6月8日(はいからさんが通る)
初登場12位 売上0.7万枚

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Concept EPとされているがソニー公式ディスコグラフィーの枠は「シングル」、チャートでもシングルチャートで扱われた。

初回盤は「ザ・ベストヒットスタジオ(はいからさんが通る~淋しい熱帯魚)」、「淋しい熱帯魚」「はいからさんが通る」のPerformance VideoとBehind the Scenesを収録したBlu-ray付がA、DVD付がB。

初回盤A,BのジャケットはWink仮装のメンバー2人の実写、通常盤は従来通りのイラスト仕様。2020年の10周年ベスト初回盤では仮面をつけており、パッケージを開封すると素顔という仕掛けだったが、ジャケットで素顔を出すのは(Wink仮装状態とはいえ)初となった。

1.淋しい熱帯魚

作詞:及川眠子、作曲:尾関昌也、編曲:nishi-ken
1989年Winkのカバー。ClariS流にカバーするというよりも原曲トレース、原曲パロディに真っ向から挑んだような作風。原曲ちゃんと聞いたことなかったんだけど、サブスクで並べて聞いてみたら思った以上に忠実にパロディしてて驚いた。キーボードやシンセの音色、ポンポンしたドラムの響き、リバーブ感など特有のサウンドといった当時も90年代突入して数年以内に一瞬で古臭い前時代の音色として闇に葬り去るか如く消え去ったように80年代のサウンドというのは少し前までは当時を体感していて懐かしさを伴う一部の世代以外にとっては古臭いダサいサウンドだった。当時を知る世代が中高年になって遠い青春の思い出となった懐古モード特需、そして最早ダサいという認識すらない新世代が逆に新鮮な面白いサウンドとして享受するようになった事でここ10年ほどで80’sサウンドはどんどん復興している印象があり、ついにはまんまパロディカバー企画みたいまでに至った。某バブリーダンスみたいなのはさすがに誇張しすぎてバカにしている感じもあったが、今作は真面目にパロディして成立してしまっているところに別の意味での時代を感じる。95~00年代いっぱいくらいまではちょっとありえなかったんじゃないかな。

またClariS自体が清涼飲料水のごとき存在感で、良くも悪くも強い個性が無く、何にでも染まれるという特性があった事や近年素顔で普通に活動しているとはいえまだまだ素顔が定着していない事もあるし、不気味なほどに綺麗にハマっている。

ただあまりに忠実すぎるのでどこまで行ってもパロディ、コピー企画でしかなく、ClariS流にカバーとか現代風にカバーっていう要素が皆無なのは気になるところ。
★★★☆☆

2.はいからさんが通る

作詞:小倉めぐみ、作曲:国安わたる、編曲:nishi-ken
1987年南野陽子のカバー。こっちはあんまり聞いたことない曲だった…。原曲パロディではなく、こちらはClariS流…というよりかは同じnishi-kenなので今作の流れに合わせた80’s風アレンジで仕立て直した感じだろうか。ていうかなんでもう1曲がこの曲?
★★★☆☆

3.淋しい熱帯魚-SCRAMBLES ver.-

松隈ケンタによる別アレンジ。アレンジがロックテイストにガラッと変わっており、こっちはパロディではなく、2023年に原曲を意識せずに自由にアレンジしてみた的な感じなんだろうか。新しいカバーとしてはこっちの方が好印象ではある。
★★★☆☆

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