お願いバッハ!/日向坂46

2025年9月17日
2025年8月27日(お願いバッハ!)
2025年9月6日(空飛ぶ車)
2025年9月14日(言葉の限界)
初登場1位 売上46.1万枚
初登場1位 売上0.2万DL(Special Edition/アルバム扱い)

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4ヶ月ぶりのシングル。2作連続4ヶ月刻みとなり、2025年3作目、1年で3シングルはデビューした2019年以来となった。2作連続でひなた坂46での稼働が無く、表題曲は2~4期生全員選抜、C/Wは2~4期生のユニット曲と全員曲、5期生曲、5期生も含めた全員曲となっている。5期生の参加曲は早くも3曲に増加した。

8月3日の発売告知翌日4日に河田陽菜が卒業を発表し、最終参加作となる事が判明した。

Type-A,B,C,D,通常盤の5種発売。C/W3曲目が異なる。A~DのBlu-rayの内容は全て異なる。Blu-rayには「ひなたの裏側~the other side of HINATA~」としてBRAND NEW LIVE 2025と5期生おもてなし会をA,Bにそれぞれ収録、5期生個人PVをC,Dに収録。

乃木坂46に続いて加入時(前作)スルーした新人の個人PVが次のシングルで収録され、伝統が継続した。

1.お願いバッハ!

竹内希来里、小西夏菜実、山口陽世、石塚瑶季、山下葉留花、森本茉莉、清水理央、平岡海月
上村ひなの、平尾帆夏、河田陽菜、渡辺莉奈、松田好花、宮地すみれ、髙橋未来虹
藤嶌果歩、金村美玖、小坂菜緒、正源司陽子

センターは金村美玖、小坂菜緒。前作に続いて2~4期生全員参加(富田鈴花卒業で1人減って19人)。小坂は3連続8作目、金村は「ってか」以来2度目のセンター。

作編曲は石崎光。いつもの恋する純情少年路線の歌詞だが、この純情少年バッハに語り掛けてお願いするというトンチキ野郎であるという珍妙な設定が今作の肝。Johann Sebastian Bachって300年くらい前の人だけど、2011年に旋律を夜に聴いたせいにされたと思ったら、今度はまさかこんな遠い未来の極東の国の純情少年にワケの分からないお願いをされるとは夢にも思わなかった事だろう。しかし合図してくれだの力を貸してくれだの300年前の日本に縁もゆかりもない海外の音楽家にお願いする主人公の頭の中は一体どうなっているのか。最後のサビ前には「G線上のアリア」が実際に導入されている。これは2017年乃木坂46「逃げ水」のサビ前にドビュッシーの『月の光』を導入して以来のクラシック引用だろうか。

曲自体は「ドレミソラシド」辺りの新生バージョンというか、日向坂46らしい1番王道のところを少し改変して変化つけてきた感じの明るいキャッチーさがある。それだけに「君はハニーデュー」の後に正源司&藤嶌のWセンターで「絶対的第六感」ではなく今作、金村&小坂のセンターで今作で「絶対的第六感」の方が合っていたと思う(BRAND NEW LIVE 2025ではオリジナルセンター2人ともいるのにいきなり5期生にこの曲献上しちゃったみたいだし…)。

過去の曲を越えるまでは行かないけど少なくとも今年の2曲がどちらももう記憶が薄いほどピンと来なかったので「君はハニーデュー」以来に来るべく曲が来た感じではある。
★★★★☆

2.空飛ぶ車

坂井新奈、蔵盛妃那乃、片山紗希、下田衣珠季、大田美月
高井俐香、大野愛実、松尾桜、佐藤優羽、鶴崎仁香

5期生曲センターは松尾桜。前作に続く2曲目。前作センターの大野愛実の右にいた松尾桜がセンターとなった(大野愛実がその左に移動)。

作編曲は中村泰輔。ゆったりとしたミドルナンバー。普通にメロもいいが、随所で妙にシャレたサックスっぽい音色が聴こえてくるのは珍しい。派手なシンセブラスが大音量でビッシリ鳴っているというのがいつものパターンだが、今作ではソロ演奏のようになっていていつもと様子が違う。またサビの追っかけフレーズみたいな()部分を各メンバーがソロ歌唱していて各自に見せ場がある工夫も良い。前作は全体にどこかズレた感じがして印象に残らなかったが、今作は思っていたよりも良かった。
★★★☆☆

Type-Aのみ
3.ライバル多すぎ問題

金村美玖、髙橋未来虹、石塚瑶季、清水理央、渡辺莉奈

ユニット曲。2期生金村、3期生髙橋と4期生3人で構成。

作曲はFunk Uchino,Toshiya Hosokawa,SILLY TEMBA,Gigi、編曲はToshiya Hosokawa,SILLY TEMBA。横文字で複数人並ぶコライト形式での制作と思われる。Funk Uchinoが作曲のトップに来ているせいばかりではないと思うが、アレンジ含めてファンクなノリになっていて意外とオケが凝っている。カラオケで聞いてもけっこう聞き応えがあり、もう少しドスの効いた感じにしたら東京女子流にもなりそうな方向性だ。流行りの電子音乱発して複雑カッコいい感じにするのよりこういう方が安心感がある。
★★★☆☆

Type-Bのみ
3.愛はこっちのものだ 2025

金村美玖、河田陽菜、小坂菜緒、松田好花
上村ひなの、髙橋未来虹、森本茉莉、山口陽世
石塚瑶季、小西夏菜実、清水理央、正源司陽子、竹内希来里、平尾帆夏、平岡海月、藤嶌果歩、宮地すみれ、山下葉留花、渡辺莉奈
大田美月、大野愛実、片山紗希、蔵盛妃那乃、坂井新奈、佐藤優羽、下田衣珠季、高井俐香、鶴崎仁香、松尾桜

5期生まで含めた初の全員参加曲。これにて5期生初合流となった。9thシングル『One choice』Type-AのみC/W「愛はこっちのものだ」のリメイク。1stアルバム『ひなたざか』でけやき坂46時代の代表曲「誰よりも高く跳べ! 2020」「NO WAR in the future 2020」「約束の卵 2020」を当時のメンバー全員(1~3期生)で歌い直した事があったがそれ以来の年号付属リメイク。今作は1期生曲だったため全員卒業してオリジナルメンバー不在となっており、全員曲として再利用した形。

作曲は原田雄一、編曲はTomoLow。前回の2020リメイクはオケ使い回しだったが、今回はアレンジから作り直しているのが最大の特徴で、オリジナルは原田雄一が編曲まで手掛けていたが、今回は編曲がTomoLowに変わっている。基本アレンジは割とそのままによりド派手にしたような感じ。

けっこうはじけたノリのナンバーで櫻坂46っぽい曲だったが、編曲がTomoLowになったら櫻坂世界観みが増したような…。原曲を知らないか覚えていなければ櫻坂46のC/Wに紛れ込んでてもこれは気づかないだろう。1期生しかいなかった頃も含めて1期生曲は大半が歌う機会も無くなっていきそうだったので再利用音源化は考えようによってはありかもしれない。新曲枠が減る手抜きとも言えるが…まあ毎シングル7曲ずつ増やしてもライブでも使わない曲が増えていくだけで持て余すくらいなら、オケ手直しまでしてくれるなら許容範囲になるかなと。本来曲数がダントツで多い乃木坂46がやるべきのようにも思うが…。
★★★☆☆

Type-Cのみ
3.言葉の限界

山口陽世、平尾帆夏、竹内希来里、平岡海月、上村ひなの、石塚瑶季、渡辺莉奈
小西夏菜実、藤嶌果歩、宮地すみれ、山下葉留花、森本茉莉、正源司陽子、清水理央
小坂菜緒、金村美玖、河田陽菜、松田好花、髙橋未来虹

センターは河田陽菜。表題曲同様の2~4期生全員参加だが、河田陽菜卒業曲となっていてフォーメーションはまるっきり変更となっている。2期生全員が1列目+キャプテン3期生髙橋も1列目となった一方で、2期生に次いでキャリアが長い=河田と活動を共にした期間が2期生に続いて長いはずの上村ひなのが3列目に飛ばされるなど不可解な配置も…。

フォーク歌謡テイストのミディアムナンバー。古臭すぎると思う時期はとうに過ぎて古き良きを感じられる良曲。馴染みのない若い世代がどう思うのかは分からないが、少なくともKなポップとか動画サイト界隈とかTikTokのショートダンスバズ動画とかでもたぶんこういうのは流れてこないと思うので、異次元的に新鮮なのではないか。

いわゆる卒バラ路線とは全く異なる方向性だが、河田陽菜のほんわかした雰囲気にはマッチしていて最後の曲としてこういうのもいいかも。卒業色が強くないので本人いなくなっても歌い続けられそうだし。
★★★☆☆

Type-Dのみ
3.ハロウィンのカボチャが割れた 2025

上村ひなの、森本茉莉、平尾帆夏、平岡海月、山下葉留花

3期生2人と4期生3人のユニット。けやき坂46時代のアルバム『走り出す瞬間』Type-Aのみ収録曲「ハロウィンのカボチャが割れた」のリメイク。年号付リメイクシリーズで初めてユニット曲として再利用された。今作は1期生5人のユニット曲だったため全員卒業してオリジナルメンバー不在となっており、同じ5人ユニットとして再利用した形。

作曲はサトウシンゴ、編曲はTomoLow。今作もアレンジから作り直していて、オリジナルの編曲は佐々木裕だったのがTomoLowによるリアレンジ。2曲もリメイクに枠使うのかよと思わなくもないが、ハロウィンが近いタイミングでのリリースだったので新しいハロウィン曲作るより再利用といったところか。

こちらも同じくオリジナルより音が派手になった感じ。オリジナルはチョコマカした感じだったのがもう少しどっしりしたような。
★★★☆☆

通常盤のみ
3.Expected value

金村美玖、河田陽菜、小坂菜緒、松田好花
上村ひなの、髙橋未来虹、森本茉莉、山口陽世
石塚瑶季、小西夏菜実、清水理央、正源司陽子、竹内希来里、平尾帆夏、平岡海月、藤嶌果歩、宮地すみれ、山下葉留花、渡辺莉奈
大田美月、大野愛実、片山紗希、蔵盛妃那乃、坂井新奈、佐藤優羽、下田衣珠季、高井俐香、鶴崎仁香、松尾桜

「愛はこっちのものだ 2025」同様の5期生まで含めた全員参加曲

作編曲はTomoLow。なんかTomoLowが何でも請負人みたいになってないか…坂道史上初のリアレンジを担当したり、櫻坂46のアルバムでも坂道史上初のInterlude手掛けてたし…。冒頭のタイトル連呼部分など全体の雰囲気は最近はやらなくなったけど櫻坂46再デビュー当初に欅坂時代についた暗黒イメージを覆すようにしてやっていた開放感のある浄化系ソングの方向性の印象に被ってくるところがある。日向坂46としては新しい方向性だとは思うんだけど。
★★★☆☆

Blu-ray

Type-A
ひなたの裏側~the other side of HINATA~<日向坂46 BRAND NEW LIVE 2025 「OVER THE RAINBOW」 編>

2025年5月28,29日に国立代々木競技場第一体育館で開催された1期生全員卒業後2~5期生になって最初のライブ(ツアーではなく単発)のドキュメント映像。何故かライブ映像そのものは収録せずドキュメントだけ40分収録するという謎展開となった。当日やリハの模様とその時々のメンバー個別コメントから文字通りこのライブの裏側を見せていく内容だが…。表側であるライブそのものを知らないので何とも言いようがない。なんか演出とか新しかったんだー、5期生の出番がこれまでの新人参加曲の増加に数年費やす流れと異なってけっこう一気に参加曲増やしたっぽい…という変化は分かるが、じゃあ本編も見てみたいなと思っても発売されてないし、何故ドキュメントだけ収録したのか。

この映像を見る人は当然ライブ現場にいた人か配信視聴をしたのが前提になっているのだろうか…。一昔前なら作品購入者>>>>>>>ライブを見た人という絶対的なまでの人数差があったためこんな収録方法は絶対にやれなかったが、配信視聴という手段により会場に来れなくても何十万人がライブを見る事が可能となり、CD購入をせず配信とライブだけのファンがメインとなった現代ではライブを見た人と今作購入者がほぼ変わらないという判断になっているのだろうか。

Type-B
ひなたの裏側~the other side of HINATA~ <五期生 おもてなし会 編>

2025年5月27日に国立代々木競技場第一体育館で開催された新メンバー加入後の恒例イベントのドキュメント映像。おもてなし会→BRAND NEW LIVE 2025(2日間)という3days構成だった。基本的に新人加入イベントは全坂道基準として映像化されない傾向にあったが、先日の乃木坂46では特技披露はカットでミニライブ部分のみが特典映像で収録された。そんな中で乃木坂46にならってミニライブだけ入れるとか全体をダイジェスト収録にするとかなら分かるが、何故その裏側だけが急に収録されたのか…。各自が単独で行う特技の練習風景だけ見せられて肝心の本番がダイジェストになっていても何も面白くないどころか不完全だ。

Type-C
五期生個人PV

大田美月
大野愛実
片山紗希
蔵盛妃那乃
坂井新奈

オーソドックスな歌モノ、コントモノ、ドラマモノが並んでいる。メンバーほとんど把握できていないが、特段印象に残るメンバーはいないけど残念な映像も無い感じ。1本目(大田美月)からブリブリアイドル過ぎてこういう甘ったるいのはちょっともうしんどかった。

Type-D
五期生個人PV

佐藤優羽
下田衣珠季
高井俐香
鶴崎仁香
松尾桜

同じく歌モノ、コントモノ、ドラマモノが並んでいて印象も同じ。佐藤優羽の麻雀ループモノはもう少しちゃんとループ脱出のオチを描いてくれというのと他がユル系の歌なのに対して高井俐香だけ普通のバンド系の歌唱だけで文字通りの歌のPVにしているところに意外性があった。

乃木坂46の6期生とほぼ同じくらいの印象の横一線で当初全く覚えられずともじわじわ見覚えがある感じにはなってきたが、見分けはつかないし名前も浮かばない。果たしてこのままフェードアウトでモー娘/48化(曲だけ聞き続けているけどメンバーは一部のみか全く知らない状態)していくのか、OVER 40’s WORLDの分岐点に今いる。なお櫻坂46は3期生時点からモー娘/48化が始まり、4期生でモー娘/48化になる見込み。

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