夢で逢いましょう/SARD UNDERGROUND

2024年8月21日
初登場11位 売上0.5万枚

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11ヶ月ぶりの新曲シングル。表題曲は同時発売の2ndオリジナルアルバム『涙色で』にそのまま収録されていて、C/WのZARDカバーやり直し(tribute2024)合計3曲はアルバム未収録となる。
通常盤は「突然 [tribute 2024]」「愛は暗闇の中で [tribute 2024]」収録。
名探偵コナン盤は「少女の頃に戻ったみたいに [tribute 2024]」収録、クリアカード付属。

アルバム未収録のシングルを同時発売するなら分かるが、アルバムに収録してシングルとしても別途ZARDカバーやり直しをC/Wにした2パターン複数商法という無駄な商法に走ったのはかなり謎。

アルバムは配信に出たが今作はシングルとしては未配信となった。「夢で逢いましょう」自体はアルバムに収録されているので配信で聞けるが、カバー3曲は未配信となる。例によってAmazonを拒絶しているためAmazon Musicでの配信はどっちみち無い。Amazon販売の方でも30日頃までジャケ写を提供せずに写真がずっと空白のままであった。

1.夢で逢いましょう

アニメ『名探偵コナン』エンディングテーマ。昨年12月より延々と倉木麻衣が使用され続けていたが先月倉木麻衣のアルバムでCD化されると8月頭で使用終了となり、8月17日放送分より今作が使用開始され、開始即発売となった。作詞:神野友亜、作編曲:小澤正澄。

2年前からコナン用に取っておいた曲とされ前回担当した「空っぽの心」の直後くらいにはあったという事に(今のところコナンタイアップは2020、2022、2024と2年間隔なので「空っぽの心」でやったばかりだった以上は最初から2年寝かせる覚悟だったっぽい)。今回は切ないミドルナンバー。小澤正澄はアッパーな曲が多いイメージで、なんかこういうミドル系は大野愛果が得意そうだけど、すっかり小澤正澄がメインライターとして存在感を発揮。作家の序列が入れ替わったのだろうか。そしてなんだか古風な世界観になってきたような。
★★★☆☆

通常盤のみ
2.突然[tribute 2024]

FIELD OF VIEWへの歌詞提供曲でZARD原曲は7thアルバム『TODAY IS ANOTHER DAY』収録曲『ZARD tribute』のやり直しカバー。編曲:麻井寛史。

『ZARD tribute』ではキーが高く、やや早めで電子音主体の軽く機械的な仕上がりだったが、今回はキーもテンポもZARDバージョンをほぼコピー。ZARDバージョンは『ZARD BEST~Request Memorial~』収録時のみミックス変更でドラムがFOVバージョン寄りのもう少しどっしりした響きに変更されていたが、今回のカバーは元のZARDバージョンよりも遥かに軽く、相変わらず足元はお留守気味(ドラムパートだけは原曲コピーアレンジでもほぼ終始ZARDより軽い)。

キーを下げて声が落ち着いたので安定感のある大人っぽい歌唱になると同時にZARDのイメージに近づき、ZARDトリビュートというよりもZARDコピーバンド感が増した。『ZARD tribute』の仕上がりはあんまりだったのでそれよりは遥かにいいけど、コピー度が増したことをどうとらえるかは難しいところでもある。
★★★☆☆

通常盤のみ
3.愛は暗闇の中で[tribute 2024]

ZARD原曲は1stシングルC/W、没後リメイク44thシングル両A面曲歌詞Ver.『ZARD tribute』のやり直しカバー。編曲:麻井寛史。

『ZARD tribute』でのカバーでは悪目立ちする電子音は使用しておらず、ドラムがペシペシなのでZARDよりは圧倒的に軽かったけどギター中心で比較的カッコよくなっていた方ではあった。またZARDの没後リメイク44thシングル両A面Ver.は上木彩矢とWボーカルだったので、声がコーラスと重なりまくっていてもそこまで気にならなかったが、今作ではコーラスが抑えめになり神野ボーカルがしっかりメインで聞こえてくるし、「突然」同様に無駄に上げていたキーを元に戻したので歌声も低く余裕のあるカッコよさになっている。最初のカバーのアレンジがどうだったのかというのはあるにしても、この貫禄ある歌い方は初期は出来なかったと思うので、今やり直した成果は確かに感じられる仕上がり。
★★★☆☆

名探偵コナン盤のみ
2.少女の頃に戻ったみたいに [tribute 2024]

ZARD原曲は25thシングルC/W『ZARD tribute』のやり直しカバー。編曲:大楠雄蔵。『ZARD tribute』全14曲のうち3月の『ZARD tribute Best Selection』で9曲やり直し、今作で3曲で合計12曲のやり直しが完了、残り2曲(「君がいない」「もう少し あと少し…」)となった。

サポートクレジットは相変わらずコーラスのみだが、何故かこの曲限定で岩井勇一郎のElectric Guitar表記がされている(他の3曲には無い)。岩井勇一郎は寺尾広と共にディレクターの立場でもクレジットされており、MVとライブではサポートギターも担当しているので制作の現場には常にいて全曲でギターを弾いていてもおかしくないのだが…。わざわざ表記しただけあって他の曲と違ってきっちり整った匿名性の強いギターサウンドではなく、特にギターソロは力を入れて弾いている感じがしなくもない。

『ZARD tribute』ではイントロのピアノがファミコンみたいな電子音、終始電子的加工が施されたボーカルが悪目立ちしていたが、今作はZARD準拠になった。というかイントロのあんまりすぎる電子音に関してはライブの時点で既に普通のピアノの音色で演奏して速攻修正されていたのでかなり早い段階で何であんな音にしちゃったんだろう…とは現場レベルでも思っていたのかも…。

なお今回は厳密にオリジナルではなく『永遠』のみ収録のアルバムバージョン(ピアノイントロがさらに追加されたバージョン)のコピーアレンジでキーボード坂本の出番が増加。ボーカルもしっかりと安定していてやり直した成果は確かに感じられる仕上がり。ていうかコピー再現度が増しただけでもあるし、この手の落ち着いたバラードはあんな早くに急いでカバーせずに成長を見込んで後にとっておけばよかっただけな気もしなくもない。
★★★☆☆

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