2023年5月の配信シングル

5月は配信曲が無いぞ…という事で一括更新となったが最終日31日に一気に3曲増えた。

STAR/いきものがかり

2023年5月3日
映画『銀河鉄道の父』主題歌。2年ぶりの2人になって最初の新曲。山下脱退後2人になってからはTHE FIRST TAKE出演の2曲があったもののソロ活動中心で(吉岡の産休もあったがソロもやっていたのでそんなに休んではいない)、結局新曲のブランクは放牧~集牧とさほど変わらない期間となっていた(「ラストシーン」~FC限定で「太陽」を配布するまでが2年2ヶ月。一般発売だと「WE DO」になるので2年4ヶ月程度になる)。

編曲は本間昭光。ストバラの時代が終わったのを象徴するようにややあっさりめのアレンジにはなっているが、ほぼ王道のミディアム~バラード系。2人になっても特に変わっていないが、演奏面ではそもそもスタジオミュージシャン+吉岡のボーカルなので水野曲を吉岡が歌うのであれば山下が脱退しても制作上の変化は一切ない。今作でのボーカルの力の無さは少々気になったが、インタビューによれば出産前最後の収録で本人曰く「いつものように歌えなかった」、水野にいたっては「「歌えたらラッキーだね」くらいの感じもあった」ともコメントしている。出産は昨年10月に公表されているので少なくともレコーディングは9月以前。産休明けの収録でも問題ないようなスケジュールにはなっていたはずで、思いのほかこの出産直前のいつもとやや違うボーカルがいいという事になってあえてこのテイクが使用されているものと思われる。安心安定のいい曲だが変えていこうとする認識も必要性もないので過去を越えて印象に残る曲は出てこなくなってくるというコブクロが辿った道をそのままなぞっていく感じになるのかなというのが正直なところ。
★★★☆☆

揺れる想い [tribute 2023]/SARD UNDERGROUND

2023年5月19日
3ヵ月ぶりの新作。これまで先行配信という形での配信は公式ディスコグラフィーにも4曲掲載されているが、今作は先行ではなく、1st Digital Singleと銘打たれた。デビュー作『ZARD tribute』でもカバーしていた「揺れる想い」の2度目のカバー(カバーのセルフカバー)となり、ZARD原曲発売30周年に合わせての配信。DL/STで配信されているがB-ZONEになっても変わらずAmazon Musicでの配信は拒絶し続けているため、Amazon MusicでのDL/ST配信のみ引き続き無い。DL購入での視聴。

編曲は麻井寛史。2019年の『ZARD tribute』では鶴澤夢人&長戸大幸による編曲だった。『ZARD tribute』は異様に安っぽいシンセを多用したアレンジで特に足元がお留守(ドラム打ち込みスッカスカ)で、不慣れなボーカルも常にうす~く加工されているかのような微妙に声が振動しているような機械ボイスでかなり微妙だった。2ndで一気にこれらの点が改善され、ボーカルも成長しまくったので『ZARD tribute』やり直してくれないかなとは思っていたが、本人もやり直したかったとは思っていたようだ

今回は変に改変したり電子アレンジを加えていた部分を原曲要素を現代風にブラッシュアップしたようなサウンドに仕立て直した感じなので、原曲に引き寄せたようなイメージ。原曲を知っているほどしっくりくるアレンジになっており、ボーカルも格段に良くなった。ただ打ち込みドラムが思ったよりも軽めのまま。原曲のように全く揺れる気がしないような重厚感でドッシンバッシンせずとももう少しシャッキリさせられないものなのか。率直にちょっと力のない音色ではしょぼくないか。サブスク時代とやらはこれくらい軽いのが流行りなのか…とはどうしても思ってしまう。

特に代表曲が多い『ZARD tribute』のやり直しとして[tribute 202〇]シリーズが始まってもありだとは思う。
★★★★☆

カメとピューマとフラミンゴ/KICK THE CAN CREW

2023年5月24日
昨年3月のアルバム以来の新作。NHK「みんなのうた~ひろがれ!いろとりどり」5月のうた。作詞作曲:LITTLE・KREVA・MCU、編曲:KREVA。

ラップグループで「みんなのうた」って珍しいような…。GReeeeN、ファンモン辺りのラップ風のポップグループならまだしも終始ラップだし。全体に優しい雰囲気のトラックにはなっているが、キャッチーさはあまりなく、インパクトも弱めのまま2分18秒しかないのであっさり終わってしまう。昨年のアルバムももう1つ印象に残りにくかったが、せっかく復活したものの年齢を重ねての新たな魅力が打ち出せていないような…。
★★★☆☆

maybe I love you/大塚愛

2023年5月31日
昨年7月のリメイク「SMILY2」以来の新作で純粋な新曲は2021年12月のアルバム『LOVE POP』以来となる。元々3月には5月31日に毎年恒例アニバーサリー&バースデーライブ『LOVE IS BORN~19th Anniversary 2022~』の初回Blu-ray/2CD、初回DVD/2CD、Blu-ray、DVD、3CDの発売が告知されており、初回盤に新曲である今作の特典CD付属が予告されていた。またライブでは披露していたので全種にライブ音源での収録も判明していた。発売前日30日に漫画「小さな恋のものがたり」のコラボソングとなった事と単独配信が告知された(今後も「小さな恋のものがたり」とのコラボ作品が発表されるとも予告している)。配信においては初回盤付属CDの「AIO CLASSIC」でのライブ音源も配信されているので、一気にスタジオ音源、「LOVE IS BORN~19th Anniversary 2022~」ライブ音源、「AIO CLASSIC」ライブ音源の3音源が配信されている。

音数少なめのシンプルな打ち込みバラード系。『LOVE POP』に至る流れが非常に好印象だったので以前のアーティスト志向に戻ってしまったなという感じではあるかな。
★★★☆☆

アビが鳴く/ポルノグラフィティ

2023年5月31日
昨年8月のアルバム以来の新曲。先行配信以外の公式ディスコグラフィー掲載シングルでは21年9月のシングルCD「テーマソング」以来。ポルノグラフィティ × 広島コラボプロジェクト始動!と銘打たれ、広島サミット応援ソングとされている。広島サミットは5月19~21日までで既に終了しており、終了後の配信となった。あのサミットにテーマ曲なんてあったのか…そもそもサミットテーマ曲なんて遥か昔の安室奈美恵の「NEVER END」くらいしか聞いたこと無

平和への思いを訴えかけるようなシリアスな打ち込みナンバー。変わりゆく世界、正解の見えない現代を反映するかのような内容で、ただ単にセンソーハンターイヘイワスキスキーみたいな綺麗事にならない辺りは新藤晴一らしい。
★★★☆☆

午前0時の近景/宮沢和史

2023年5月31日
2021年12月のコラボアルバム『沖縄からの風』以来の新作で単独名義では2021年1月のミニアルバム『次世界』以来。4月より1年間BSテレ東「日経ニュースプラス9」エンディングとして使用されると発表されていた新曲。

安心安定のミディアムバラード。以前どこかで聞いた事あるのを忘れているだけの曲なんじゃないのかというくらいの宮沢節全開なのにこれが不思議と飽きない。この普遍性こそが最大の魅力なんだろう、と毎回思う。
★★★☆☆

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