2023年11月の配信シングル(前編)

回れよ地球/20th Century

2023年11月1日
7ヶ月ぶりの配信シングル、アルバムからは5ヵ月ぶり。藤巻亮太による提供曲。井ノ原が難局に立ち向かう状況の中での新曲となったがそれを忘れさせてくれるような朗らかな雰囲気が何だか尊い。近年の藤巻亮太らしい暖かな雰囲気の安定の良曲。
★★★☆☆

OAW!/UNICORN

2023年11月1日
アルバム『クロスロード』からの先行配信。先日のAIボーカルによる『ええ愛のメモリ』収録曲は全て『クロスロード』に本人ボーカルで収録される事が発表され、その中のABEDON曲。

AIボーカル違和感無さすぎと思っていたがいざ現在のメンバーボーカルになってみるとやはり年齢を重ねた違いがある事と人間味があるというかAIに再現しきれない味が確かにあったんだなと改めて実感させてくれる仕上がり。
★★★☆☆

君は0から1になれ/日向坂46

2023年11月1日

『脈打つ感情』1週間前先行配信。5曲しかない新曲のうち残り4曲は1～4期生各期別楽曲で、リード曲であるこの曲は4期生以外の1～3期生全員曲、つまりいつものシングル表題曲と同じ扱い。センターは初の佐々木久美。丹生明里は腰痛の療養のため休業しており完全不参加。卒業直前の潮紗理菜は最終参加曲(1期生曲ではラストセンター)。

キャプテンをシングルとそれに準ずるアルバムリード曲のセンターにするのは坂道史上初となり(秋元真夏や菅井友香は卒業センターを配信曲でリリースしているがいずれも次のシングルCDではC/Wに回されている)、卒業を伴わないセンターは完全に初となる。

曲自体はなんだかどこかで聞いたような今までの合体技みたいな感じ。「ってか」のスピード感を抑えた雰囲気を中心にしていくつかの曲の雰囲気を加味させ、歌詞は力強い鼓舞ソングで「青春の馬」の延長なので、王道に王道を重ね合わせた王道オブ王道みたいな。最早リスナーはこの1年の間、毎回のようにこの曲が現体制で最後の曲になり次は4期生合流で選抜になってしまうのか…と思ってしまうのを何度も繰り返す羽目になったが今度こそ本当にそうなるだろうか。4期生を入れ過ぎた事でおいそれと合流させることが出来なくなり、4期生を冠番組中心にして売り込むくらいしか出来なくなった結果、無駄に1期生のロートル感ばかりが高まるというどん詰まりに陥り、明らかに漂う停滞感やマンネリ、紅白落選も決定打となりそうだが、グループが1番いい時期にまともに活動できずに(映画になったくらいに)苦労ばかりになったのが改めて悔やまれる。
★★★☆☆

すみっコディスコ/Perfume

2023年11月3日
『映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』主題歌。2ヶ月ぶりの新曲だが今回は配信限定。単曲配信ではなく、Movie Ver.とOriginal Instrumentalを含めた3曲のバンドル配信となっている。

普通タイアップ先で流れる主題歌はフルサイズよりショートサイズになるので、Movie Ver.ってショートサイズになるはずが、今作の場合はMovie Ver.の方が長いという異色の展開になっている。たぶん映画のエンディングで流れているんだろうけどオリジナルではエンドロールの尺が足りなかったのだろうか。ディスコシリーズとしては3曲目となるが、ゆるふわ系(？)のタイアップのせいか、聞きやすくてポップな雰囲気。オリジナルとmovie ver.は同じようで意外と違う感じだがなんだかmovie ver.の方が攻めている感じもして逆のような印象も。
★★★☆☆

ラジオ/aiko

2023年11月3日
2011年の初のベスト盤『まとめⅠ』『まとめⅡ』の初回盤特典CDに共通して収録されていた新曲だったが、全曲配信後も未配信のままだった。それをここに来て配信解禁。aikoの手書きイラストのジャケット写真は当時の初回特典ディスクジャケットに書かれていた描かれた女の子が時を経て成長した様子となっている。

もうラジオのレギュラーは20年以上やっていないがインディーズからメジャーデビューにかけての時期には地元大阪でレギュラー2本、最も有名なのは1999～2003年にかけて担当していた『aikoの@llnightnippon.com』で終了後も何度かSPで一夜限り復活を遂げており、『まとめⅠ』『まとめⅡ』の初回特典DISCも『aikoの@llnightnippon.com』の特別版であった。そこに収録されていたこの曲はオールナイトニッポンの事を歌ったような思いのこもった曲だった。正直ST配信されていなかったとはいえ、特に何もない今のタイミングで単曲配信で出てきたのは少々謎。今年2月に『aikoと井口理のオールナイトニッポン』として放送はあったが、単独だと2011、2013、2019年を最後にやっていないはず。

ピアノ弾き語りのシンプルな楽曲でラジオ番組の流れの中で最後に弾き語りっぽく演奏されるから味があったわけで、急に単独で配信されたのを聞いてもそんなでもない。当時聞いたっきりですっかり覚えていなかった…。
★★★☆☆

ねぇ、そろそろ/Rockon Social Club

2023年11月3日
1週間ぶりの新曲。17日のアルバム『Don’t Worry Baby』からの先行配信だが今回も専用ジャケットを用意。TBS系列「ひるおび」11月エンディング曲。

前回に続いて今回もシャカシャカ気味の打ち込みサウンドでリズム隊が完全に不参加。異色というよりRockon Social Clubとしては今回は枠を広げて行こうという事で数少ない打ち込み楽曲を先行配信に選択したようだ。公式サイトの写真が6人編成になったように正式に寺岡呼人と青山秀樹もメンバーとなっているが、常に全員演奏参加というわけではないようで、この曲も寺岡以外のギターとキーボードは外部サポートで他のメンバーは演奏に参加していない。元男闘呼組メンバーの演奏や自作を聞きたいファンには厳しい展開ともいえるかも。
★★★☆☆

LOVE/HY

2023年11月6日
沖縄の子供たちの未来を支援するためのプロジェクト「ハイ祭～子どもの居場所フェス～」テーマソング。HYらしい暖かなポップソング…って毎回同じような事しか書いてないがマジで毎回そんな感じなのだから仕方ない。今回はプロジェクトに合わせてかみんなでシンガロングするようなより親しみやすさを前面に出したスタイル。
★★★☆☆

もう恋なんてしない(槇原ドリルRemix)/CHOBO CURRY

2023年11月8日
槇原敬之の1992年のミリオンヒットシングルのドリルリミックス。2021年11月にCHOBO CURRYが自身のYouTubeチャンネルにアップロードしたリミックスで、今年9月にTikTokで大バズりしたらしく、急遽正式な配信リリースとなった。CHOBO CURRY氏のコメントに「リリースを認めてくれた槇原さん、関係者各位、本当にありがとうございます。」とある事からもマスター音源を借りたとかでも無く既存CD音源から勝手にリミックスして発表していたものと思われるが、この機会に公認となったようだ。それでも名義は槇原敬之ではなく、CHOBO CURRYとなっており、槇原敬之サイドでは参加した曲であれば公式サイトで告知しているが、今作に関しては一切告知していないので公認しただけで基本的に非関与と思われる。

…で、結局これ何なの…？イントロとアウトロのギター以外はボーカルパートをテンポ早く加工したため3分を割るまで圧縮された音声をフルサイズで流してバックのオケは強調したベース音と高速テンポでグワグワしているだけで突き抜けていってしまう謎音源。これがドリルというジャンルの音使いなのか…。これの何がウケているのか…このジャンル好き界隈でウケているならまだしもTikTokで大バズりって何故？…合わせて踊るのが流行っているという事のようだが、これで何故踊るのかやっぱり分からない…。流行っているといっても若者の一部だけじゃなくて？え？マジでみんな知ってんの？(ジジイの発言)TikTokバズりはもう本当に理解不能の領域になってるなぁ…。嗚呼。嗚呼。
★★☆☆☆