2024年1月の配信シングル(後編)

ナハトムジーク/Mrs. GREEN APPLE

2024年1月17日
裏声系壮大バラード。”バンド時代”とあえて形容するが「僕のこと」くらいがちょうどいいと思うんだけど最早現存する2人のメンバーがどこにいるのかも分からないくらいソロっぽい作風。高音連発やフェーズ2以降の多忙っぷりから消耗が早そうなのは気になっていたが、思っていた以上に早くガタが来始めている感じ(紅白など年末年始忙しすぎて高音少しきつそうになってた+突発性難聴)もありちょっと心配なところもある。創作意欲は間違いなくキャリアハイに達しているので止まりたくも緩めたくもないんだろうけど…。
★★★☆☆

Endless Etude(BEST WISHES TO ALL ver.)/Base Ball Bear

2024年1月19日
昨年6月28日に配信された楽曲の映画『みなに幸あれ』主題歌バージョン。映画公開に合わせての配信。1分ほど短くなっているので主題歌サイズに編集、しかし3分台の曲を2分台に縮めるなんてエンドロールが長い映画主題歌にしては削るなぁ…と思って聞き始めたらギターリフと打ち込みっぽいリズムが繰り返されるだけのアイドリング状態みたいな演奏が延々続いてビックリ。終盤に差し掛かってようやく加工気味のサビの歌唱が始まるがなんだこれリミックス?なんでこんなリミックスバージョンみたいな半インスト音源が主題歌なの?どうなってんの?と謎過ぎる主題歌であった。
★★☆☆☆

冬と春/back number

2024年1月24日
半年ぶりの新曲。昨年12月20日に告知されていた新曲。即日配信、数日前告知など当たり前の配信においてタイアップも無い単曲配信を1ヶ月以上も前から告知するなんてそれはそれで珍しいような…。完全にCD発売する感じの告知の仕方じゃん…。編曲プロデュースには島田昌典が参加。

という事で確認せずともストリングス。小林武史とはまた少し違う王道ストリングスである。しかしド王道ドマンネリでも鮮度を保っているのが地味に凄い。
★★★☆☆

流れ星になったんだ/藍坊主

2024年1月31日
2006年のアルバム『ハナミドリ』収録曲「テールランプ」の続編。絵本と連動しての企画作で絵本付CDは2月11日からのツアー会場と公式通販で販売。ただ絵本付CDだけで2900円まで跳ね上がるためそっちはスルーで。とはいえ経営状況的にもサブスクで済ますのもなと言う事と圧縮とハイレゾが同価格配信とバグった設定なのでハイレゾでDLという形で購入。

車に轢かれて亡くなったあの娘(若い犬)を老犬の視点で描いたストーリー調の歌詞とアップテンポながら泣きのメロディーが感動的だった「テールランプ」は藍坊主を古くからある程度聞いていれば確実に知っているくらいファン知名度と人気を誇る名曲だったと思うんだけど今回はその続編。…のはずだったが何故か「テールランプ」を公式に”飼い主と犬の切なくも大切な人を想い続ける人気曲”と紹介。…え?飼い主?飼い主なんて出てきてないだろ…?どういうこと?主人公の老犬は「年老いた犬」とハッキリ明言されているので犬で確定だが「あの娘」って飼い主だったの…?老犬が「あの娘」背負って歩くシーンあったけど犬が犬を背負ってるんじゃなくて老犬が飼い主背負ってたの?嘘だろ…?

いずれにせよ物語が完結している曲の続編?と正直かなり謎の展開だったが、その後の老犬の思いを改めて描いたような歌詞で今回も感動風、名曲風ではあるが…あらゆる面からセルフパロディが過ぎないか…という思いも同時に沸いてくる。正直「テールランプ」で完結していた主人公の思いをただ繰り返し無理やり引き延ばしているだけのようなセルパロ(?)歌詞だし(現実世界で18年も経過しているのに作中では直後の老犬の思いを改めて綴った続編というのも…)、「テールランプ」風のメロディーもセルパロ感(?)が凄い。スローテンポのバラードでストバラになったのも2006年当時ならトレンド全開だったが今更感が…。

というわけで名曲風なんだけど“風”のままかなこれは…。「テールランプ」が作中で登場したという『ゲーセンで出会った不思議な子の話』が流行ったとされる2012~2013年頃に堂々便乗して続編というなら分かるけど何故今だったんだろう。
★★★☆☆

The Good Life/MONKEY MAJIK

2024年1月31日
テレビ大阪真夜中ドラマ「地球の歩き方」エンディング。半分ドキュメント旅番組みたいな内容のようだが、3話ずつ4人の俳優が主役を担当し、3月後半のラスト3回は森山直太朗が主演となるが森山直太朗は今作の主題歌は担当せず下記の同クールのNHKアニメ主題歌を担当している。

MONKEY MAJIKらしい軽快なポップソング。まさにど真ん中という感じだがど真ん中過ぎてあまり感想が出てこない。
★★★☆☆

ロマンティーク feat. 内田也哉子,ハナレグミ,OLAibi/森山直太朗

2024年1月31日
NHK総合アニメ「オチビサン」主題歌。作詞は内田也哉子。CD発売無しで2月28日にアナログ盤のみで発売され、B面にはTakuro Okada Remix、弾き語りの2バージョンを収録。

デモ音源っぽいシンプルな内容でピアノの演奏に合わせてアコースティックギターと簡易なリズムも入ってぼそぼそ淡々と歌われていく超絶地味曲。こ、これがアニメ主題歌になるのか…!?と戸惑うほど抑揚の無さでゲストが複数参加している感じもあまりしない(なんかコーラス被さってはいるけど…)。

御徒町氏が難解で小難しい雰囲気を醸し出している感じはあったので御徒町氏と距離を置いたらもう少し分かりやすくなる可能性もあるかと思ったら、地味曲ばかりになってしまい、御徒町氏のバランス感覚が実は絶妙なものだったと改めて気づいた。弾き語りアルバムCDをツアー会場限定で発売したと思ったら、今作は配信とアナログだけで出すとか、普通に新作を手に取りたいリスナーを追い払うような行動ばかりだし、すっかりついていけなくなってしまったゾ…。
★★☆☆☆

Sus4/SILENT SIREN

2024年1月31日
2021年下半期、突如のドラマー脱退直後に活動休止となっていたが自社レーベルYOUTHFUL TUNEを設立してドラマー不在(サポート召喚)の3人(+クボナオキ)で昨年末のフェス出演から活動再開。”愛される楽曲を数多く生み出した「すぅ(作詞)×クボナオキ(作曲)」が今作も手掛ける。2013年リリースの「stella☆」の続編と捉えて良いだろう。”とか公式に書かれているが…。なんかmoraでの新譜掲載位置が大量配信だった1月31日分邦楽の遥か後方(藍坊主でも1ページ下段なのに今作は3ページ中盤くらいに埋もれてたぞ…)になってたんだけど、アマチュアレベルの扱いであまりにも酷くないか?

これぞサイサイな感じの王道ポップロックナンバー。元の声がかわいらしいので30代になってもかわいらしい雰囲気も全く変わらないまま。確かドラマーが男に走ってライブ1週間前にメンバーに告げての逃亡的な脱退により空中分解したというのがなんとなくみんな思っていたところだったと思うし、休止と言いつつ事実上解散だと思っていたので復活したこと自体が驚き。今のところ年齢不詳のお姉さんといったビジュアルをキープしているが、人は老いには逆らえない。アラフォーの足跡も迫る中でこのガーリーな雰囲気はどのように展開していくのだろうか。
★★★☆☆

THIS IS IT! YOU’RE THE ONE! I KNEW IT! うれしい!たのしい!大好き!~ODYSSEY Version~/DREAMS COME TRUE

2024年1月31日
1年2ヶ月ぶりの新作だが今回は英語詞リメイク。2003年以降オデッセイの新型が出るたびに過去曲のリメイクでCMタイアップに起用されていたが今回も新型オデッセイ登場という事でのコラボらしい。既に2004年に「THIS IS IT! YOU’RE THE ONE! I KNEW IT!-うれしい!たのしい!大好き!ENGLISH VERSION-」が起用された事があり、20年ぶりに同曲が再度起用されたが今回は以前の英語詞バージョンの歌詞に2020年のDOSCO prime Versionのオケを使用したバージョン。なんかすっかりライブ中心になって企画的な新曲とリメイクしか出さなくなってしまったが…。

DOSCO prime Versionの英語詞バージョンといった趣き。ただDOSCO prime Versionはボーカルを加工したロボトミーボイスになってしまっていたのが今作での英語詞ボーカルにはそのような加工は施されていないので普通にこっちの方がいい。
★★★☆☆

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