2024年6月の配信シングル(前編)

愛の重さ/STU48

2024年6月2日

池田裕楽、石田千穂、岡田あずみ、岡村梨央、尾崎世里花、工藤理子、久留島優果、小島愛子、信濃宙花、高雄さやか、中村舞、原田清花、兵頭葵、福田朱里、諸葛望愛、吉田彩良

センターは中村舞。1stアルバム『懐かしい明日』共通新曲の先行配信。MVも制作されたがYouTube公開のみでType-A,BのBlu-rayには収録されない。昨年11月のシングル「君は何を後悔するのか?」以来の新曲となり、「君は何を後悔するのか?」は瀧野由美子の卒業シングルだったがあれから選抜メンバーだけでもけっこう辞めていて瀧野由美子、今村美月、石田みなみ、立仙百佳、沖侑果、岩田陽菜が卒業、甲斐心愛は6月1日付でKLP48へ移籍したため、16人の選抜メンバーが一挙7人自動(欠員)入れ替えとなった。ドラフト3期生の中村舞は自身初参加だった2ndシングルのC/Wのドラフト研究生曲でセンター、続く3rdシングルC/Wのユニット曲でセンターをした事があったが、それ以外では「花は誰のもの?」のトリプルセンターまでセンターは無かった。リード曲での単独センターは初。作編曲はYSU。

シリアス系のダンスナンバー。日向坂とか櫻坂のシングル準リードかアルバムリード曲で聞いた事ありそうな感じの曲。いつもの妄想片想い純情少年ではなくもう少しシリアスな青年が愛の重さを考える歌詞は通常よりもやや大人っぽいような気も。

MVは高校を舞台にして駆けずり回るダイナミック&青春感漂う内容。本文とは一切関係が無フロントメンバーが割と年上(中村舞、高雄さやかは25歳、1期生年少組だった石田千穂でも22歳)のでここで若手フレッシュな感じをやるとは思わなかった。まあ船はとっくに頓挫して無くなってしまったし、瀬戸内の大自然的な風景美も初期にやり尽くしてしまったからな…。雰囲気はいいんだけど明らかに天候不良だったのを強行したと思われ、画面全体がどうにも暗い…。狙って暗めにして愛の重さを表現しているというより、学校での撮影を抑えた日が最悪の天候だった…としか。中村に続くフロントメンバーはセンター経験のある石田千穂とここ最近でトップメンバーまで上がってきた感のある高雄さやかとなっていて、「息をする心」の時とほぼ同じ。長く瀧野由美子とその他大勢時々石田千穂という状況だっただけにこの3人がエース格として固まったようだ。
★★★☆☆

いきづく feat. Nao Matsushita/flumpool

2024年6月5日
7日公開の映画『風の奏の君へ』主題歌。ボーカル⼭村隆太が3番手で役者として出演しており、主演の松下奈緒をゲストボーカルに迎えての楽曲。松下奈緒の方がメインボーカルで山村のボーカルは大きめのコーラスとして支えるような形。主演主題歌にflumpoolが曲提供したような感じにも近い。曲自体は王道のストリングス優等生ポップなミディアムナンバー。
★★★☆☆

Youngbloods(New Recording 2024)/佐野元春&THE COYOTE BAND

2024年6月5日
1985年のシングルの現バンド体制でのリメイク。80年代の佐野の曲は英語表記とカタカナ表記がきっちり決まっておらず「Young Bloods」で初出だったと思うんだけどアルバム収録以降は「ヤングブラッズ」と表記されることが多かった。今回スペースなしの1単語扱いの英語表記は初。“佐野元春クラシックスの再定義”をテーマにしたリメイクの第1弾となり今後も続く模様。2011年の『月と専制君主』、2018年の『自由の岸辺』で過去曲のセルフカバーをやった事があり、今作は『月と専制君主』で既に1度リメイクしている。この時はTHE HEARTLANDとThe Hobo King Bandの混成メンバーで制作していて、『自由の岸辺』に至っては佐野元春&The Hobo King Bandで制作していたので、THE COYOTE BANDでガッチリ過去曲のセルフカバーを試みるのは初という事に。

『月と専制君主』『自由の岸辺』共にちょっとイレギュラーな感じ(定着はしなさそう)のリメイクだったが、今回は現行の新作レコーディングを続けているTHE COYOTE BANDで真っ向勝負で今に合わせたリメイクに挑んだ事には意味がある。原曲はやはり若い頃の勢いが前面に出ているので声も出なくなっている今そのままやっても再現できないし、アコースティック調にするとか渋くするとかではない、正当なリメイクだと思う。
★★★☆☆

笑顔のために/金城綾乃

2024年6月5日
Kiroroのピアノ(歌ってない方)のソロ曲。1999年にソロデビューした際に初めて歌唱していたもののKiroroが現役稼働中のソロはそれだけで、産休による長期休止を繰り返すようになってからはママさん路線の実用CDなどは出していたがソロシンガーソングライターとしての活動は2021年の配信曲「奇跡のピアノ」で久々に行い、2022年には配信限定ミニアルバムをリリースしていた。2023年は新作が無かったが1年10ヶ月ぶりの新作。

いつの間にかお互いマイペースにソロ活動になってしまっているようだが、ボーカルの玉城千春よりも王道のKiroroっぽいバラード。メインで書いているのも歌っているのも玉城千春だったが、Kiroroでも金城綾乃の曲がシングルになった事はあり、社会活動の一環のようなソロを展開している今の玉城千春よりは沖縄森永乳業CMソングとなっている今作の方が普通のポップス、Kiroroっぽくなるのは必然か。
★★★☆☆

コロンブス/Mrs. GREEN APPLE

2024年6月12日
コカ・コーラ”Coke STUDIO”キャンペーンソング。ジャケットが卵な事から明白なように「コロンブスの卵」(どんなに素晴らしいアイデアや発見もひとたび衆目に触れた後には非常に単純あるいは簡単に見えること)をテーマに随所にコーラ的要素を加えてコカ・コーラに寄せたタイアップ職人的な内容の楽曲。騒動によりコロンブスは日本国内において使用禁止用語と同等の扱いになると思われ、これが最後のコロンブスを用いた創作になる事が予想される。偉人扱いで学校で習った人たちも迂闊に使えないねー。
★★★☆☆

O.G. Summer/MONKEY MAJIK x Def Tech

2024年6月12日
5月9日に開催されたDef Tech主催の対バンツアー「Def Tech “Double Up” Tour 2024」に出演した際にアンコールにてサプライズで初披露されたコラボ曲。配信はMONKEY MAJIKサイドから。2023年7月に「OPEN MIC by JIM BEAM」のYouTubeでREO MATSUMOTOも交えてコラボしてDef Tech「MY WAY」、MONKEY MAJIK「空はまるで」、そしてゴダイゴの「MONKEY MAGIC」カバーを公開していたほか、ヨコハマタイヤのCMタイアップでブレイクするなど共通点や接点は以前からあった。中年(おじさま)6人がかなりはじけた勢いを見せるMVも公開された。6人の中では1番若いDef TechのShen氏が思ったより老け

カッコつけるよりもユルく開き直れる40代が全開のナンバー。2006年Def Tech「MY WAY」、2007年MEGARYU「Day by Day」、2007年MONKEY MAJIK「空はまるで」と3年連続ヨコハマタイヤタイアップで近い系統の楽曲がヒットしたので、似たような印象で記憶している当時の若者(30代~アラフォー世代)も多いと思うけど、緩いノリで盛り上がっている変わらなさと当時とは違うおじさん感は同じく歳を重ねた当時のリスナー(中年)なら感じるものがあるのではないか。当時のようなカッコよさは無いが楽しさはある。
★★★☆☆

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