アストライド/TrySail
2025年5月16日
中国卓球アニメの日本語吹替版『卓球少女 -閃光のかなたへ-』OP。
前向きアイドルポップ。TrySailっぽくもあるが、なんとなくこのくらいのレインボー感のある明るさ元気さは全盛期のスフィアの方が近いか?
★★★☆☆
Watch me!/YOASOBI
2025年5月18日
アニメ『ウィッチウォッチ』OP。アニメの公式サイトに寄せたコメントでは原作小説に触れず「主人公“若月ニコ”が幼馴染である“乙木守仁”に抱く、恋愛的なピュアな想いにフォーカスして作りました」とコメントしているが、今回もアニメの原作者に短編小説『心コロロン』を書き下ろしさせておりこれが基という設定になっている。つまりAyaseがフォーカスして作ったというより、フォーカスした小説を原作者に書かせて作った、というのが正確なのではないか。ていうか原作知らないなら多忙なAyaseに手っ取り早く作品に沿った歌詞で書き下ろしてもらうのに有効な短編小説手法だと思うんだけど、当のAyase本人が「SKET DANCE」からの原作者のファンだとコメントしているだけにそこまで好きなら主人公の想いくらい読み込んでて小説用意させなくても歌詞に落とし込めるんじゃないのかよ…とは思われてしまいそうな…。
安定の良曲。初期のボーカロイドっぽさから少しアイドルっぽさのあるかわいこぶった歌唱やガヤを入れてくる事が少し増えてきたような気はする。完全に安定期に入ってしまい、こうなってくるとタイアップ先アニメ次第だが、YOASOBIに依頼するには前述のように短編小説を献上しないとやってくれないのでそれなりに手間がかかるためにそれなりに予算のある大型案件のアニメにはなるわけだけどそれでもそうホイホイ当たるでもなく、なかなか次のヒットというところで難しい時期に差し掛かってきているのか。
★★★☆☆
GET BACK/ゆず
2025年5月21日
昨年末以来の新曲。アニメ「ポケットモンスター」OP。作詞:北川悠仁・岩沢厚治、作曲:北川悠仁・TeddyLoid。5年ぶりの歌詞共作とあるけど、これは作詞作曲がゆず名義だった2020年の「公私混同」以来という事か。
TeddyLoid成分の強いデジタル色の強いポップナンバー。まあ最近のゆずらしい曲ではあるけど…なんか相変わらずのテンションの高さだなと思っているとすぐに終わってしまう。TV用のショートサイズにしては長いんだけど2分半しかないのだからそりゃそうか。
★★★☆☆
夜想曲/矢作萌夏
2025年5月21日
3ヵ月ぶり(先行配信からだと4ヶ月ぶり)の新曲。自身の苦悩と孤独を赤裸々に綴った曲とされており、MVもその葛藤の時期にある旅館で住み込みでバイトをしていたという新潟で撮影されている。未来に向かっていくので暗いだけの曲ではなく、確かな強さを感じられる。やはり現在最も期待できる新鋭のシンガーソングライター、作風的にもイマドキTikTok系ではない普遍性の高さで耐用年数も高い良曲を生み出していけると思うんだけど注目度がさっぱり上がっている様子が無いのは時代か、これが時代なのか
。interfm「矢作萌夏の週末音楽室」が始まったので初めてトークしているの聞いたけど、けっこうやさぐれ系ギャルな喋り方で”元”とはいえアイドル感が皆無。なるほどこれは「サステナブル」センター時などアイドル時代に魅了されたファンの抱く理想や幻想はイマジンブレイクしちゃってて既に無くなっている感はある。とはいえこれはこれでシンガーソングライターとしては魅力的な人だと思うのでアイドル時代あまり知らないリスナーにもっと響かないものか。
★★★★☆
Pledge/アンジェラ・アキ
2025年5月21日
昨年の復帰作はミュージカル『この世界の片隅に』用の曲だったので、自分用の新曲は復帰後初となる。ただし2023年にはできていた曲のようだ。
シリアスなバラード。この人のぶつかった壁というか苦悩というのはヒットミュージシャンの地位を手放して作家としてグラミー賞目指して海外勝負する(雑訳)というものだったので、ファンは応援の言葉を贈るくらいしか出来る事が無く、一般リスナーにとっては知ったこっちゃない感じなので、厳かに自信と向き合うバラードで復帰されても共鳴するのは難しいところもあるように思う。なんか大変そうだったんだな…っていう他人事感が出てしまう。『情熱大陸』でも何でもいいけどドキュメント仕立てのTV番組でその過程が放送されたりすれば一気に共感呼ぶんだろうけど。特集してくれそうな最有力候補盤雲の1つである「金スマ」も終わっちゃったしなぁ…。
★★★☆☆
あの海に架かる虹を君は見たか/森山直太朗
2025年5月23日
2ヶ月ぶりの新曲。「バイバイ」と2曲同時配信。ジャケ写は前作から3曲共通のデザインとなっている。「バイバイ」と共にライブで披露していた未発売曲で4月2日にTHE FIRST TAKEで2曲メドレーで初公開され、THE FIRST TAKEでやったのに未発売のままという珍しい状況になっていた。
ブルーグラスバンドでの楽曲とされているが、ほぼインスト。段々忙しくなっていき、最後の最後で歌が出てくるが演奏メンバー全員での早口大合唱となっているため、本人の声もあまり判別できず、音源だけ聞くとマジで誰の曲なのかも分からない。こういうノリのアコースティックサウンドをブルーグラスというのか。
★★★☆☆
バイバイ/森山直太朗
2025年5月23日
2曲同時配信。こちらもブルーグラスバンドスタイルだが、最初からボーカルの入った”森山直太朗の曲”。こっちの方が確かに新曲という感じはする。世界変異前後から厳か弾き語りバラードに傾倒するようになってしまい、すっかりついていけなくなってしまったが、久々にこれは良かった。
★★★☆☆
絵画/大森元貴
2025年5月28日
Mrs. GREEN APPLEボーカルの2021年以来のソロ作。3作目の”EP”扱いとなっていて、2曲目にNHK Eテレ『天才てれびくん』の音楽コーナー「MTK(Music Terebi Kun)」へ提供した「こたえあわせ」セルフカバーを収録。単独シングル感想で取り上げてもあまり書く事が無いので1つにまとめて処理
こういう使い分けをするくらいだから本来の音楽性は才能がありあまりすぎてバンドの枠に収まらないところまで突き抜けているが、それをMrs. GREEN APPLEで全て開放してしまうとバンドが終わってしまいかねないのでソロでやるという感じか。近年は意外とギター、キーボードの必然性とバンドサウンドにする事で一定のラインを引いている感じもあった。才能がありすぎて1人で編曲まで仕上げてしまうためメンバーは大森の提示した指示通りに演奏するだけという状態、5人時代後期はバンドサウンドである必然性も薄れ、活動休止中にリズム隊が揃って脱退してしまうことになった経験もあって、いかにもソロっぽい作風なら別途ソロ活動が必要だったのかも。
「こたえあわせ」はポップな雰囲気でこっちはバンドでやっても良かったようには思うけど、あくまで大森個人で提供した曲なので1人でやるというならそれはそれでありか。
★★★☆☆
文通/imase×松任谷由実
2025年5月30日
音響メーカーBOSE60周年記念コラボ企画として“二人のリレー形式で1曲を完成させる”というアイデアから制作された。imaseはデビューした2021~2002年に発表していた曲がTikTokやサブスクで大ヒットした現在24歳、対するユーミン71歳。親子よりは離れているが孫と言うほど離れてはいないくらいの年齢差か。近年のこの手の“億再生”の人たちみんなわりかしそうだと思うんだけど、数年かけての”億再生”クラスのヒット以降はタイアップも増えてなんとなくあちこちで新曲が流れるようにはなっているんだけど、新曲がどれくらいヒットしているのかはなんだか良く分からない状態になり(絶対正義ビルボード様の年間チャートでは”億再生”クラスのそのヒット曲がいつまでも入っているけど新曲は見当たらなかったり、週間チャートでさえも見かけなかったり)、それでもそこそこの規模のライブやら海外展開を行っているっぽいのでまあ人気はあるんだろう…っていう。直近のドラマ『Dr.アシュラ』主題歌「名前のない日々」もここ最近の絶対正義ビルボード様のHot100に一切顔を出していないっぽいしな…。
という事でimaseはかろうじて字面を目にした事がある程度で「Have a nice day」も「NIGHT DANCER」も流してみたけど知らない曲だった(なんかこんな雰囲気の曲は近年どこかでかかってそうだな程度で聞き覚えもなし)。遊ぶこと忘れてなくても老いて枯れんだ全力中年
ボサノヴァで始まるんだけど、リズムトラックは新世代感のあるアレンジに変貌していく。“ボサノヴァ× Jersey Clubのハイブリッドな楽曲”とinmaseが紹介しており、この変なリズム感はJersey Clubという最近の新ジャンルらしい。そのままボサノヴァなら普遍的な曲だったんだろうけど、Jersey Clubを混ぜるのはコラボの賜物か。この手の流行りのサウンドは後になってみると凄く古く感じたりすることもあるので、果たして10年後20年後のリスナーが聞いた時にどう感じるだろうか。
次のアルバムはAI技術を駆使しているという話もあるが、声がいよいよ出なくなってきているのはもう誰もが知るところであり、今更嘆く段階もとうに過ぎたような事実である。AIの補助を借りて仕上げていく感じになりそうで、今作でも高音がやけに綺麗に出ているような…。近年の声でこんな感じのファルセット出そうとしてももっとおばあちゃん感出ていたはずで、フルでAIボーカルなのか、生歌唱を基にしてAIを駆使した修正をしているのかは分からないが自然な仕上がり。
★★★☆☆
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