夢のつづき/水瀬いのり
2025年8月20日
9月3日の2ndハーフアルバム『Turquoise』リード曲の先行配信。
2015年12月の1stシングル「夢のつぼみ」の続編のようなタイトルだが、「夢のつぼみ」の作詞:絵伊子、作編曲:渡部チェルをそのまま招き、作詞に新たに本人も共作で参加。オファーの時点では10周年だからとは伝えていなかったが、10周年のタイミングであるのを作家側が察してくれて記念的な曲が集まったという形だったようだ(他のアルバム曲も同様)。絵伊子の書いた歌詞に本人が手を入れるという形で作詞が進められ、サビの”あの日の空に似合う笑顔は”というフレーズは1stC/W「笑顔が似合う日」「あの日の空へ」も踏まえて本人が書いたフレーズだと公言されている。
王道ポップロックナンバー。もっとアニソン系壮大ナンバー中心になってもおかしくなかったのにそんなに派手になりすぎず、しかし簡素化もせず(1人オケ制作的な)、絶妙なバランスのままでやってきた印象。
普通はこれをベストアルバムの新曲としてピタリ10周年の12月に発売するところだと思うんだけど、何故ハーフアルバムとベスト同時発売(ベストの方は新曲無し)で9月頭なのか。同時発売の時点でベスト盤が買い控え必至な展開になってしまいそうだし…。「10th ANNIVERSARY LIVE TOUR Travel Record」という10周年ツアーも何故か10~11月開催でこれまた12月2日のデビュー日の2日前にツアーが終了してしまうようだ。
★★★★☆
FADE TO BLACK/ASIAN KUNG-FU GENERATION
2025年8月20日
ART-SCHOOLのカバー。ART-SCHOOL 25th Anniversary Tribute Album『Dreams Never End』収録曲。CD1曲目だがいくつかの収録曲はDLではアルバムからは一括DLのみ/単曲DLは各アーティストサイドで単曲配信、STではカット/各アーティストサイドで単曲配信となっていて、この曲も単曲枠で配信されていたのでアジカンの新譜として表示されていたので気づいた。
ART-SCHOOLは一切曲を知らないが、LUNKHEADのドラマー櫻井雄一が加入前にART-SCHOOLメンバーだったという事でバンド名だけ知っていた。トリビュートアルバム参加者もアジカン以外は聞いた事が無かった…という事でこのトリビュートアルバムで唯一の接点がアジカン。今作は2002年のミニアルバム『シャーロット.e.p』収録曲で初期の曲なので当時のドラマーは櫻井氏だった事になる。
曲自体はアレンジもほぼ忠実にやっているようだが、最近すっかり落ち着いているアジカンが久々にガツンとロックバンドした曲を出してきたなという印象であまりイメージから離れていない。というか近年のアジカンは明らかにマスタリングで極小音量に抑えているので小さくまとまった小綺麗なロックサウンドになっているのが、さすがにトリビュートアルバムでアジカンだけ音が小さいまま行くわけにもいかないから他に合わせているというので久々にガツンとしたアジカンが聞けた感覚がより強い。
★★★☆☆
The truth/亀梨和也
2025年8月20日
2年ぶり新曲。KAT-TUN解散後、事務所離脱して最初の新曲となったが何故かStorm Labelsのままとなっている。同時配信の未配信ソロ曲を全曲収録した『Kame Best』(未配信対象なので配信済みの前作「Cross」とC/W「That is that」の2曲だけハブられた)は全曲Storm Labels管轄なのでStorm Labelsからというのは分かるが…。『Going! Sports&News』&⽇本テレビ系プロ野球中継イメージソングというKAT-TUN時々ソロで毎年やってきた定番タイアップ曲で制作は当然KAT-TUN解散/退社前、OA開始も『Going! Sports&News』で3月29日から使用開始…と3月31日付での解散&退社直前だったからでこれが最後のStorm Labelsになるのかレーベル契約だけ存続というのがOKになったのかはまだ不明。KinKi Kids→DOMOTOも改名して独立したのかと思いきやELOV-Labelのままだし…。
ソロは基本クール&スタイリッシュ路線でこのタイアップだといつもよりも爽やかな曲が聞けるが、今作は一定の爽やかさはあるもののスタイリッシュ寄り。曲も声もカッコいいんだけど、ソロで特に印象的な曲は無いままかなぁ…。
★★★☆☆
Bring It On Down(Live from Edinburgh, 9 August ’25)/Oasis
2025年8月22日
再結成ツアーから4曲目のライブ音源。スコットランドの首都エディンバラでの3公演のうちDAY2となる8月9日公演の音源。オリジナルは1stアルバム『Definitely Maybe』収録曲。
相変わらず安定の仕上がりだが、さすがにこの小出しライブ音源はあまり書く事がなくなってくるな。
★★★☆☆
Free As A Bird(2025 Mix)/The Beatles
2025年8月22日
11月21日発売『Anthology Collection』より先行配信。公式発表直前に2011年リマスターで配信限定リリースしていた『Anthology Highlight』やiTunes&Apple限定の『Anthology Box Set』を削除、オリジナルの1,2,3は残され、そこに収録されている「Free As A Bird」「Real Love」に発売年の1995 Mix、1996 Mixという表記が加えられるなど動きがあったが、22日に正式発表されて今作が先行配信された。なお正式発表されていないが、元の音源(Anthology1,2,3)もこの機会に2025年リマスター音源に差し替えられ、『Anthology Highlight』は29日に音源入れ替え、差し替えで同タイトルで再配信された。何故公式発表せずに消したり、差し替えたりしているのだろう…。
1995年にジョン・レノンの残したデモを基にして残った3人のメンバーが新プロデューサーにジェフ・リンを迎えて制作した”新曲”の最初の1曲。2015年の『The Beatles 1+』のDVD/Blu-rayにMVが収録された際に「Free As A Bird」「Real Love」共に映像だけでなく音源もジェフ・リンが新規リミックスを行っていたが映像のみで正式に音源化されていなかった(Blu-ray/DVDからぶっこ抜いたと思われる音源が非公式にYouTubeに上げられてはいる)。
今回もジェフ・リンによる新規リミックスだが、2015年のリミックスを元にしているようで2015年に変更されていた部分(ジョージの”Whatever Happened to life”が”love”と歌ったテイクに差し替え、アウトロの台詞の逆回転加工が元に戻されている等)などは2015年準拠となっているようだ。全体にクリアになり、オリジナルが幻想的というかモヤッとしていたのは元がカセット録音のジョンのデモの粗をごまかすためだったと思われるが、AIを駆使したデミックスによりジョンの声が鮮明になった。なんか綺麗すぎて逆に不自然にも感じられてしまうが、元の幻想的な感じに慣れていたためだろう。
★★★★☆
あの夢をなぞって/二宮和也
2025年8月27日
7月にCDで発売した『○○と二宮と2』の追加曲という扱いだが、『○○と二宮と2』ジャケ写を使い回しての実質単独配信となっていて追加収録でのCD発売は無いどころか、配信版でも追加ではなく別途単独配信となっている。このためアルバム購入済みでも自動でライブラリに追加されるものではないと注意書きがされている。
YOASOBI(2020)のカバー。相変わらずお若い選曲、さすがにファルセットは駆使しているが余裕で伸びる高音…と色々と凄い。カバーのたびに驚かされっぱなしだ。
★★★☆☆
尤/ゆず
2025年8月27日
アニメ『ポケットモンスター エピソード:メガシンカ』主題歌。配信では単独配信。CDでは5月に配信されていた「GET BACK」をA面としたシングルCD『GET BACK』のC/Wとして収録。CDシングル『GET BACK』としての配信は無く、それぞれ単曲配信のみとなっている。
作曲が北川とTeddyLoidの共作。歌詞サイト等では中しまりんが連名表記されているがこれは“箏(こと)奏者・中しまりんの楽曲『爛漫』をモチーフに北川悠仁が作詩、北川と音楽プロデューサー・TeddyLoidが作曲を担当”したためのようだ。タイトルは公式に“読み:ユウ”と注釈されている。サビでゆうゆう連呼しているのは表記上は”U”(“YOU&I”もあり)となっているが、タイトルも引っかかっているという事のようだ。ていうか北川悠仁の”悠”かとも思われてしまいそうなのであえてタイトルを「尤」にしたのではないか。
13日の発表では6年ぶりのアジア公演「YUZU ASIA TOUR 2025 GET BACK Supported by ITOCHU」に向けて制作された楽曲、とだけ説明されていたが、実際にはポケモンタイアップも意識して制作されていたようで22日にタイアップ情報が解禁された際には“アニポケの要素も取り入れながら、12月にゆずとして 6年ぶりに開催するアジアツアーに向けた楽曲ということもテーマに置いて制作した楽曲”とテーマも融合した本人コメントが出ている。
箏を軸にした和テイストと現代デジタルサウンドが融合と説明されているようにテケテンテケテン鳴り響く和の箏の音色にここ最近のTeddyLoid共作系統のシャカシャカデジタルサウンドが混ざったオリエンタルな打ち込みナンバー。箏のテイスト以外は近年の北川ナンバーといった印象。相変わらず若々しくテンションが高い。筆者がOVER 40’s WORLDという事はゆずはもうAROUND 50’s WORLDのはずだが、その年までこの若いテンションを保てるとは到底思えないから凄いなと思ふ。
★★★☆☆
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