2025年1月の配信シングル(前編)

桜、ひらり/サザンオールスターズ

2025年1月1日
3月リリース予定とされるアルバム『THANK YOU SO MUCH』からの先行配信。ラジオでOAされているという未配信のアルバム新曲と既出を含めるともうほとんど発表されてしまっているのではないかと思われるがこの時点でも正確な発売日や内容の発表は無く、1月7日になって発売日と収録曲の詳細が発表された(値段まで発表されたが価格高騰の要となる映像の内容のみ発表無し)。

既にどこかで聞いた事あるようなド王道の桑田ポップ。偉大なるマンネリだがそれが悪くない、飽きないというところまでいつも通り。期待以上ではないが期待以下にはならない安定の1曲。相変わらずソロ臭しかないというか、原コーラス以外のメンバーがどこまで参加しているのか気になってしまうようないつものサウンド(メンバーより片山敦夫&斎藤誠や曽我淳一の方が確実に参加している)だが、今回のアルバムのブックレットも豪華仕様っぽいので3作連続での解説付=「ベースは私が弾いている」発動の有無がいずれ確認できる事だろう。
★★★★☆

Terra Boy/SCANDAL

2025年1月1日
昨年3月のアルバム以来の新曲。3月5日にEP『LOVE, SPARK, JOY!』発売を発表、3ヶ月連続配信の1作目(配信3曲がEPの先行配信なのかは書かれていないがEPが4曲なのに3曲も先行したら新曲1曲だぞ…)
作詞作曲は田中秀典と明かされており久々の完全提供曲。昨年のアルバムでこれまでに自作になってからのメインライターだったMAMIがスランプにより曲数が激減、メンバー3人が補う事は出来ずに作曲が数曲提供に戻っていたが作詞は全曲自作にしていた。今回は2010~2011年の「太陽と君が描くSTORY」「Pride」「ハルカ」「LOVE SURVIVE」と一時期シングルを連続提供した事もあった田中秀典という事で自作移行前最後のシングルだった「夜明けの流星群」以来の登場。「夜明けの流星群」でも2014年だったので一気に10数年前の体制に逆戻りした事になる。ロックサウンドではあるんだけどボーカルに終始エフェクト感(ちょいロボトミー)があるのは気になる。

パフォーマンススタイルも当時に近い方向性に戻っており、1番こそHARUNAメインボーカルだが、2番冒頭のラップ風のパートでは4人順番にソロパートがあり(RINAまであるのは珍しい)、その後はTOMOMIのソロパート、サビ前ではMAMIもソロパートがあるなど久々に表題曲でHARUNA以外にもメインパートがある。初期の頃はRINAだけ一切歌わず、3人がボーカル&MVで演奏しながらダンスとかやってたけど、今作では楽器持たずに4人で踊っているカットがMVに多少含まれており(大半は演奏シーン)原点回帰っぽい感じ。というか3人楽器弾きながら踊ってても頑なにドラムに集中して踊らなかったRINAが今作では率先して1番ニッコニコノリノリで振付している辺り、丸くなったなぁ…。完全に減りゆく固定ファンが聞いているだけという状況なだけに軽快にルキルキガールするサビなんかあからさまにTikTok辺りでダンス動画がバズるのを狙いに行ったのかなとも思うが(ドラムの音がやたらドカドカ響いているのも音質度外視なTikTokでリズムがとりあえずデカい音で目立つようにしてるのかなとか)、こればかりは狙ってどうなるものでもないので狙い続けるしかない。
★★★☆☆

雨風空虹/家入レオ

2025年1月8日
元旦から放送開始になっていた「ボートレース2025」CMソング。10月のアルバムから3ヵ月ぶり新曲にして30代最初の作品(12月生まれ)となった。

作詞:Leo Ieiri・石崎光、作曲:石崎光・Leo Ieiriと共作で名義がひっくり返っているので作詞は本人主体、作曲は石崎光主体という感じか。あとアルバムから自身のクレジット名義をローマ字表記に変えたっぽい。シンフォニック&打ち込みの軽やかさで開放感に満ちた1曲。なんていうかまだまだ行くぜここから始まるぜ30代!的な感じ?また少し新しいところに向かっての新たな始まりを感じられる。
★★★☆☆

自分革命/SHISHAMO

2025年1月8日
アニメ「花は咲く、修羅の如く」OP。3ヵ月ぶり新曲。ここに来て初のアニメ主題歌となったが、 これまで通り宮崎朝子の描き下ろしジャケットになっておりアニメジャケットにはしない辺りにこだわりが…。

軽快なポップロックナンバー。良くも悪くもブレないいつも通りなSHISHAMO。普通のバンドならここまでのキャリアで初アニメタイアップならここが売り時とばかりにポップに走りまくったり、普段あんまり使わないブラスストリングス盛ったりと華やかに仕上げそうなものだが、必要ないなら必要ない事はしないストイックなバンドサウンドが頼もしい。アニメ主題歌で代表曲になるという事もなさそうではあるがどうなんだろうか。それでもSHISHAMOの中では知名度高めの曲として落ち着く事になるんだろうか。
★★★☆☆

over the top/宮本浩次

2025年1月10日
1か月前の2枚同時発売シングル(表題は2曲とも既出でC/W1曲だけが完全新曲)に続く新曲。アニメ『トリリオンゲーム』OP。放送開始当日の配信となった。2023年ようやくエレファントカシマシが復活したと思ったらマジでシングル2枚で終わりだったのか…?タイアップ依頼もソロで受けた辺り、これはやはりバンドではなくソロが本格継続か。

Produced by 小林武史
Keyboards:小林武史
Bass:須藤優
Drums:玉田豊夢
Violin:沖祥子、下川美帆、鈴木順子、伊勢三木子、志賀恵子、今井博子、南條由起、、谷口いづみ、原田百恵実、小島孝恵
Viola:菊地幹代、河野理恵子、島岡万理子、渡部安見子
Cello:四家卯大、友田唱、中条誠一
Strings Arranged by 小林武史&四家卯大

激しい勢いのロックナンバーだが、小林武史&四家卯大によるストリングスも絡んで派手に盛り上がる。コバチルやコバックと違い激しいバンドサウンドが激しいストリングスに覆いつくされずに共存している辺りは濃厚なコバタケ成分をもってしても宮本を完全にコバタケ色に染める事は出来ないかのようでもありちょっと面白い。
★★★☆☆

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