2025年1月の配信シングル(後編)

1月最終週怒涛の配信連発により久々の1月後半は分割。

BOW AND ARROW/米津玄師

2025年1月27日
「Plazma」から1週間での配信。前述のように前作より先にアニメ『メダリスト』OPとして1月4日よりOAされていた。

タイアップも違うのに2曲連続同じような忙しない高速打ち込みナンバー。普通にいい曲ではあるが2週連続リリースだと打ち消し合ってどっちも残らない感じではある。
★★★☆☆

Eureka/星野源

2025年1月28日
TBS火曜ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』主題歌。1月14日放送開始で3話放送当日に配信。今春アルバムリリースと一報は出ていたものの2023年12月27日のシングルCD『光の跡/生命体』以来1年1ヶ月ぶりの新作。

Vocal, Chorus, Bass, Synthesizer, Programming:Gen Hoshino
Drums, Shaker:Shun Ishiwaka
Piano, Electric Piano:Hirotaka Sakurada
Electric Guitar:Ryosuke Nagaoka

00年代前半のR&B風打ち込みリズムに近いチキタカリズムサウンドだが一応ドラマー参加なのか。心地いい雰囲気でちょっと疲れ気味の時に優しく染み渡りそうな1曲。ここ数年、紅白で完全聖域化(トークには生で出てくるけど歌唱が収録に切り替わってね?的な隔離空間での特別演出、世間的に全く知られてない新曲や過去曲をマイペースに披露し続ける特別扱い)していて、変に”格”だけ極まってしまったところはあるし、さらっと聞くと地味な曲ではあるのでたぶんあまり残りはしないんだろうなとも思う。あれこれ…1つも残ってない状態でアルバムになりそうだな…。
★★★☆☆

I still believe/SARD UNDERGROUND

2025年1⽉29⽇
アルバムから5ヵ月ぶりの新曲にして演奏メンバー2人突如の脱退に伴いソロプロジェクトになって最初の新曲。相変わらずのB社Amazon拒絶によりAmazon以外で配信されており、DLでの視聴。ジャケ写が1人なのは4人時代からずっとそうなので見た目何も変わらなMVはこれまでサポートギターとドラマーまで呼んでバンド編成で演奏シーンというのが多かったが、完全にソロとなった。

作詞:神野友亜 作曲:大野愛果 編曲:麻井寛史。本当に過去メンバーがレコーディングで演奏していたかはかなり怪しいと思うし(頑なにドラマーも呼ばないB社が1人ずつ楽器録音する手間かけるよりアレンジャー1人オケ制作+立ち会ってる岩井氏がギター追加で仕上げみたいな)、弾いていたとしても指示された通りだったと思うので、正直曲自体は特に何も変わらない。むしろ改めてちょっとZARDに寄せてきたというか、今もZARDが続いていたらやってそうな曲というのをわざわざ大野愛果作曲のド王道でやってみたような感じもある。ここのところPAMELAHや三枝夕夏に寄っている部分が強めだったけど今回は凄くZARDだ。実際のところ存命なら今年58歳なのでここまで声のイメージを保てていたかは分からないけど、N戸Pの中では君と僕との間に永遠はあったんだよってなっているだろうし、わざわざソロプロジェクトにした事でPが見ている永遠の存在ZARDの幻影をさらに具現化したような。

何故か2番の後にギターが繰り返される間奏に突入した…と思ったらこれがまさかのアウトロでそのままかなり強引に急速フェードアウトして終わってしまうためフルで2コーラスジャストしかなく、3分ちょっとで終了してしまいやけに短い。そこは間奏明けにもう1回サビが来るところなのでは…?時流に合わせて3分で終わらせる事を意識したのだろうか。それにしたってフェードアウトが強引で不自然だな…と思っていたらMVバージョンではフェードアウトせずに最後まで演奏された。間奏ではなくアウトロだったのは確かなようだが最後まで演奏されるMVバージョンの方がまだちゃんと曲が終わるので自然。何故発売した音源はこんな中途半端な印象を残すような仕上がりに…?
★★★☆☆

カラ/Bank Band

2025年1⽉29⽇
3年10ヶ月ぶりの新曲。ベスト『沿志奏逢4』からでも3年4ヶ月ぶり。この間2023年にap bank fesを開催し、2022、2024年は開催せず、今年また開催発表と2年おきでのap bank fes開催が続いている。作詞ボーカルを櫻井和寿、作曲プロデュースは小林武史、アイナ・ジ・エンド、上白石萌音、Salyuがコーラスに参加している。収益全額を能登半島地震の復興支援金にするとしている。

繰り返されるシンセ・キーボードがメインではあるけど、こってりストバラではなく、ポップス職人小林武史の健在っぷりを見せたような1曲。最早こってりバラードじゃないだけで今回いいぞと思ってしまうくらい期待してな近年の音数絞り気味、ドラムスカスカ傾向の音作りが続くミスチルよりこっちの方が好きという声も多そう。まあミスチルでこれやるとまた”ピアノまみれ”って言わミスチルに戻ってくれとは全く思わないけど、Bank Bandでたまに櫻井個人と一緒にやるのは断然歓迎。櫻井と桜井は分けて考えているっぽいので、しっかり線引きできていいんじゃないだろうか。
★★★★☆

真っ白な街/藤巻亮太

2025年1⽉29⽇
1年11ヶ月ぶりの新曲。2023年1月にアルバムを発売してわずか1ヶ月で前作を配信したので活発化するのかと思いきやそのまま約2年新曲が途絶えていた。野外フェス「Mt.FUJIMAKI」を毎年恒例開催にしたり、2024年3月9日には「3月9日」から20周年を記念した『THANK YOU LIVE 2024』を開催したりと活動はしていたが新曲が無かった。なお年明けにはレミオロメンのメンバー3人がそれぞれのSNSで9年ぶりに3人揃って新年会をした事を報告している。レミオロメン復活に関してはマジでオリーブ農家に転職して割ける時間があるのか次第なのが実情なので過度な期待はしない方がいいかも(山梨でオリーブをやるというのが前例のない開拓者であるという前提がある上で2021年時点のインタビューでオリーブでの成功(山梨のオリーブが認知される)にたどり着くまでは宣伝みたいに見えちゃうのでやりたくないと言っていた)。ソロでのアルバムを3月発売と直後に告知。

思いっきり雪が降る景色を歌っているんだけど、シチュエーションが12月の東京の初雪の景色なので発売が2ヶ月遅いって…。歌詞はウィンターソングなんだけどそんなに冬っぽいサウンド感は無くて、近年の吹っ切れて開放的な藤巻亮太らしいドスレートなポップス。悩んで重苦しくなる→吹っ切れて開放感→また悩んで重くなる→吹っ切れて開放感と大まかにレミオロメンでブレイクしてから行ったり来たりしていたのが開放的な状態が続いているのはいい事なんだけど、藤巻亮太の場合は悩んで開放されるサイクルを繰り返す事で刺さる良曲を生み出してきた側面もあるので、毎年のフェス開催も定着してきて充実感全開で平和的なポップスが続くとちょっと平坦に感じてしまうところもある。
★★★☆☆

Gotta Get Up feat. magora/さかいゆう

2025年1⽉29⽇
1ヶ月ぶりの新曲。”Mariah Carey, Avril Lavigne, John Legendなど錚々たるアーティストを手掛けるプロデューサー兼ソングライターのJustin Gray(ジャスティン・グレイ)と、Usher、TLCらを手掛けたAnita McCloud(アニータ・マクラウド)の二人とLAで共作した楽曲で、日本に戻ってYouTube登録者240万を超えるKevin’s English Roomに所属するmagoraをゲスト・ヴォーカルに迎えて仕上げられたグルーヴィーなR&B曲”と紹介されている。直後に3月のアルバム発売を告知。

非キャッチーながら凝った雰囲気の海外路線、グルーヴィーなR&Bナンバー。自粛前の方向性の延長に完全に戻った感じで1曲単位で聞いてもそんなに印象には残らないが、まとめて聞いた時のトータルでサウンド感が気持ちいい感じになると思うのでアルバムは久々に期待できるんじゃないだろうか。
★★★☆☆

幽霊の恋/蒼山幸子

2025年1⽉29⽇
ミニアルバム『Esper』から1年4ヶ月ぶりの新曲。2024年はライブ活動のみでSAKANAMONの配信シングル「猫の尻尾 feat.蒼山幸子」はあったがピアノとコーラス参加でメインで歌った曲ではなかった。配信直後に4月のフルアルバム発売を発表(フルと言いつつも全9曲)…と同日に新曲を配信した藤巻亮太・さかいゆう・蒼山幸子と何の接点も無いソロシンガー3人がその曲を先行配信として一斉にアルバム発売を告知する事態となった。

Songs & Words Written by 蒼山幸子
Songs Arranged by蒼山幸子、ハヤシコウスケ(Scenarioart)
Programming &direction ハヤシコウスケ(Scenarioart)
Recording&Mixing&Mastering Engineer
taiyaki~▲≡
Recorded at Submarine STUDIO
Jacket illustration 堀北阿希

ねごと時代後期のエレクトロ路線でC/Wとかアルバム曲であったような打ち込みナンバー。非常に”らしい”個性的な1曲。
★★★☆☆

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