2025年12月の配信シングル(後編)

1,2曲程度なら12月30日更新で無理やり間に合うなと思っていたが12月24日以降急にドカドカ配信が続き処理しきれなくなったので、年明けに持ち越しとなった12月最後の1週間分を2026年最初の更新とする。なおアルバムの方はオリジナルアルバムは2025年の間に完了している。

木星 feat.稲葉浩志/福山雅治

2025年12月24日
1ヶ月ぶりの新曲。自身主演映画『映画ラストマン -FIRST LOVE-』主題歌。映画公開日の配信開始。2023年春クールのドラマ版では主題歌が無く(挿入歌はあったが福山ノータッチで”神はサイコロを振らない”が担当、音楽面での関与は無いスタイルの主演ドラマだった。当時ほとんど新曲発表も途絶えている時期でもあったが(2022~2023年は新曲は12月に1曲ずつ)ここに来て本格稼働しているようで今年は9月から立て続けに新曲を配信しておりこれで4曲目となる。

作詞:稲葉浩志、作曲編曲プロデュース:福山雅治、ストリングスアレンジ:井上鑑。映画サイドから「KOH+の『最愛』のように、”中の人”が表現しているからこそ、映画と主題歌が地続きで繋がっている。という感じが理想です」と伝えられて快諾したとされているが、KOH+を引き合いに出した映画サイドは大泉洋とのコラボになればいいなくらいで、まさか福山が大泉全力スルーして稲葉浩志を連れてくるとは思わなかったのでは(実際に「私たちの予想を遥かに超える、思いもよらないサプライズ」とコメント)。既に交流もあったので直接依頼できたけど「稲葉さんが断りたくても断りづらい流れになってしまってはいけない」と敢えて正規のルートとして互いのレコード会社を通じて申し入れしたとされる。そこまで話が進められれば、映画サイドはいやあの主演同士のコラボのつもりで御提案したんですけど…とか大泉洋も俺じゃないのかよとか言いづらい流れになっ

作詞を委託して後はいつもの福山サウンド編成。福山プロデュースで歌う稲葉というのは新鮮だが、問題は2人のキーが違い過ぎるところで福山は中低音主体で一般男性が出せないような高音は全く使わないしたぶん出せない。対して稲葉は一般男性が出せないような高音を出しまくる。2人で歌うとなると福山はいつもよりは高いところで歌ったり、サビの1番高いところは下ハモに回る必要があるし、稲葉もいつもより低めで歌う必要があり、キーの決定にはかなり時間をかけてそうな感じはする。実際“先ずは福山自身のレコーディングスタジオにて、稲葉さん歌唱のKey確認が行なわれました。福山のアコースティックギター1本に稲葉さんが仮歌で楽曲Keyを探っていくという奇跡のセッションが実現”とかあまり普段説明文に出てこないようなキー合わせのエピソードまで書かれている。ただ福山本人は制作秘話として当初コーラスと追っかけのメロディーくらいでそんなに歌うつもりではなかったが、稲葉の提案で歌う事になったとも言っている。

1番は福山単独で2番が稲葉(with福山)。1番の福山がいつもよりクセの強い稲葉みのある歌い方をしているのやサビの最後でいつもより長めに裏声で歌い続けるのは稲葉キーに合わせた影響かと思うが、逆に2番の稲葉は稲葉にしては低めで少し様子が違い福山みも感じるので完全に稲葉キーに合わせたわけでもなさそうだ。2人とも互いに合わせるようにしていて違いを生かした面白いコラボ。

…でも大泉洋は作品内の相棒として一緒に歌いたかったと思うよ…。
★★★☆☆

100年後の僕たちへ/Awesome City Club

2025年12月24日
10連続リリースの9作目。年明け1月5日に3月31日で活動休止を発表すると同時に10作目は「群鳥」でフルアルバム『Cheers to 10!!』を配信リリースすると発表した。作詞作曲編曲はatagi。鍵盤はライブツアーにも参加する宮川純がアレンジと演奏、コーラスアレンジはTiA、TiA率いるゴスペルチームがコーラス参加している。

メインの演奏がほぼ宮川純のピアノキーボードという珍しいピアノメイン曲でゴスペルコーラスも相まってオーサム流ゴスペルナンバーといった装い。ほぼピアノとクラップだけなんだけどモリシー何してるんだ?指パッチンとクラップ要員なのかボーカルも1番atagiの2番PORIN構成でツインボーカルを前面に出した構成。これまでとは一風変わった1曲になった。

10周年までなんとかたどり着けての活動休止…まあ「勿忘」で紅白まで行ったのにアルバムが全く売れずに3000枚レベル、「勿忘」以降は配信でヒットしている様子も皆無という1発見切られっぷりだっただけにフルアルバムが配信限定になってしまうのも仕方ないが、「勿忘」とは何だったのか何故あの曲だけ当たったのか…。やたらと5人時代までは良かったっていう声も多いが、その当時の褒め方はプロリスナー達によるオシャレ系のバンドを当時国内ではまだ死語イメージの強かった”シティポップ”にまとめてカテゴライズするというものでナニソレ?急に一括りにされたんだけど?俺達違うんですけど?的な反発(ポップ志向だった当時のShiggy Jr.がシティポップカテゴライズにめっちゃ戸惑っているインタビューの歴史的記録。たぶんどのバンドもこんな感じでえ?俺ら違うよ?〇〇とか××がそうなんじゃない?と半ばシティポップカテゴライズを押し付け合っていた感)からの迷走でファンが離れてしまった典型パターンというのはあったかも。
★★★☆☆

ふめつのあなた/Perfume

2025年12月27日
活動休止寸前の配信。新曲ではあるが8月23日に情報公開され、10月から放送されているNHKアニメ「不滅のあなたへ Season3」主題歌になっていた未発売曲。特に最後のメッセージとか最後の新曲として用意したものではなく、休止発表前に断らずに引き受けた最後のタイアップソング(なのでアルバムのコンセプト外でアルバムにも入れなかった)という位置づけになってくるのではないかと思われる。

という事でラスト感は無く、コンセプトまで深く理解しなかったリスナーとしては別にアルバムに入っててもあまり気にならなかったような最近Perfume的普通楽曲
★★★☆☆

どうしてもどうしても/back number

2025年12月27日
5ヵ月ぶり新曲。NHKウインタースポーツテーマソング。事実上のミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックのNHKテーマ曲。12月2日に起用が発表され、6日にTikTokとInstagramでショート音源公開&公式サイトでフルサイズの歌詞を画像で先行公開、11日に紅白歌合戦出場でこの曲を歌唱すると発表。2014を担当したコブクロは前年2013年の紅白で歌唱して2014年は出演無し、2022を担当したmiletは前年2021年の紅白で初歌唱し翌年オリンピック開催年も歌唱したようにオリンピック開催前にテーマ曲を歌ってしまうパターンは過去にもあるが(2018年のSEKAI NO OWARIはそのまま2018年に歌唱)、back numberは常連ではないので2026年紅白も連続歌唱するのか、コブクロパターンで2026年は出番なしになるのかどっちになるだろうか。発売しないまま紅白で歌うのはさすがに申し訳ないので取り急ぎ配信という形でオリンピックに合わせてシングルCD化しそうな気もしなくもない。

プロデューサーがいる場合はいつも一緒に名前を出しているが今作では名前が出ておらず、Apple Musicモバイル版のクレジットもアレンジャーはback numberのみの表記となっているのでセルフアレンジか?ストリングスは聞こえるし、演奏者の中に室屋光一郎ストリングスの名前はズラリ並んでいるのだが…back numberはバンド以外のアレンジを習得していないどころかシンセの使い方も分からないと発言(実際に蔦谷好位置に「back numberはシンセをかたくなに入れてないけど、嫌いなの?」って言われて、「違います! やり方がわからないだけです」と答えたと発言している)、当然ながら自力でストリングスのアレンジも出来ないはずだが…いつまでもできません(笑)とかアレンジャーの指示通りに演奏するの難しかったですとかカッコ笑い付で無邪気に発言しているのもどうかという事でスキルアップを頑張ったのか、アレンジャー参加が表記抜けしているだけなのか…。島田昌典のストリングスアレンジに室屋光一郎という組み合わせなら過去にあるので今作に過去のストリングスアレンジャーの中で誰かが参加しているなら1番可能性が高いのは島田昌典だと思うんだけど…(小林武史なら四家卯大なので今作ではまず無い)。

冬のオリンピックテーマ曲はこれエンディングにしか使えなくない?というようなしっとりバラード系が多くなっていたのと(前回のmiletは夏の大バラードに近い系統だったが覚えておらず、聞いたはずの前々回のセカオワは落ち着き過ぎてて聞き返すまで覚えてなくて何もなしでサビが浮かぶほど覚えているのはコブクロ、ラルクまで遡ってしまう)back numberに頼むならこの流れに沿ったミディアム~バラードのストバラだろうと思っていたが、3分47秒と短めにまとめた爽やかアップテンポだった。back numberには珍しくシングルでラブソング要素が無い歌詞も新鮮。こう考えると正直得意じゃないところに向かって全力で向き合ってくれたんだなと思う。基本的にクソ真面目な人たちなのでひねくれた事もせずに(というか出来ない?)しっかりそこは応えてくれるとは思うんだけど、期待以上にやってくれた感じ。
★★★☆☆

時計/坂本真綾

2025年12月28日
スマートフォン向けRPG「Fate/Grand Order」最終章主題歌。キャストとしても参加していた『Fate/Grand Order』シリーズ主題歌「色彩」「逆光」「空白」「躍動」「独白」に続く6曲目で最終章とされる(が、最後と言っても続編が出てきたりするのは業界の常なので本当に最後かは分からない)。過去このシリーズは全てシングルCD化されているので(C/Wや両A面があるので3作)年明けに遅れてシングルCD発売が発表されそうな気もしなくもない。

作詞作曲:坂本真綾、編曲:江口亮、ストリングス編曲:江口亮・miri。今回は自らが作詞作曲を手掛けた自作で編曲には過去シリーズ主題歌も何度か担当していた江口亮が参加。最初の「色彩」が2015年なので10年続いたことになるが、このシリーズのタイアップ効果は強く、この10年でのシングルトップ10ヒット4作のうち3作がこのタイアップによるもの。一方でそれだけの人気にも関わらず、先の『M30』ファン投票で1曲も選曲されないという肝心のファン人気には疑問が残るタイアップ作でもあった。

それっぽい雰囲気の曲…という以上にはなかなか印象に残ってこない曲ではあるが自作だけで作ったアルバム『シンガーソングライター』の時の印象よりは好印象かなとは思う。
★★★☆☆

Make Me Wonder/Official髭男dism

2025年12月29日
28日ぶりの新曲。アニメ『ダーウィン事変』主題歌。アニメは1月6日放送開始とされており、2026年1発目の新曲として放送開始と同時に配信しそうなところだが何故か年内ギリギリに突如配信開始となった。

なんともどぎつい電子サウンドが鳴り響く電子バンド的王道ナンバー。これだけいきなり出てきてもなんとも捉えにくく、売れ線っぽくもないけど、売れ線っぽく聞こえなくても最近はヒットはするのでタイアップソングとして触れているリスナーなら馴染んでくる曲になるんじゃないかと思う。
★★★☆☆

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