自己ベスト

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 キラキラ(2002) 小田和正 小田和正 小田和正 21stシングル 最高3位 売上29.9万枚
2 秋の気配(1977) 小田和正 小田和正 小田和正 1stセルフカバーアルバム『LOOKING BACK』収録曲
オフコース 11thシングル
3 愛を止めないで(1979) 小田和正 小田和正 小田和正 1stセルフカバーアルバム『LOOKING BACK』収録曲
オフコース 15thシングル
4 さよなら(1979) 小田和正 小田和正 小田和正 2ndセルフカバーアルバム『LOOKING BACK2』収録曲
オフコース 17thシングル
5 Yes-No(1980) 小田和正 小田和正 小田和正 11thシングルC/W、1stセルフカバーアルバム『LOOKING BACK』収録曲
オフコース 19thシングル
6 言葉にできない(1982) 小田和正 小田和正 小田和正 2ndセルフカバーアルバム『LOOKING BACK2』収録曲
オフコース 23rdシングル(カット)
7 緑の日々(1984) 小田和正 小田和正 小田和正 10thシングル 最高19位 売上9.1万枚、1stセルフカバーアルバム『LOOKING BACK』収録曲
オフコース 27thシングル(カット)
8 Oh! Yeah!(1991) 小田和正 小田和正 小田和正 6thシングル 最高1位 売上258.8万枚 
9 ラブ・ストーリーは突然に(1991) 小田和正 小田和正 小田和正 6thシングル両A面曲 新録音
10 my home town(1993) 小田和正 小田和正 小田和正 5thアルバム『MY HOME TOWN』収録曲 新録音
11 風の坂道(1993) 小田和正 小田和正 小田和正 10thシングル 最高9位 売上9.1万枚 ドラム追加
12 伝えたいことがあるんだ(1997) 小田和正 小田和正 小田和正 16thシングル 最高8位 売上28.0万枚 新録音
13 緑の街(1997) 小田和正 小田和正 小田和正 17thシングル 最高30位 売上4.8万枚
14 風のように(1997) 小田和正 小田和正 小田和正 6thアルバム『個人主義』収録Ver.
17thシングル『緑の街』C/Wのライブバージョン
15 woh woh(2000) 小田和正 小田和正 小田和正 19thシングル 最高18位 売上5.2万枚

リリースデータ

2002年4月24日 初登場1位 売上262.9万枚 Produced by 小田和正 Little Tokyo(BMGファンハウス)

小田和正3rdベストアルバム。『LOOKING BACK 2』から11ヵ月ぶり。"オフコース時代の作品も網羅した小田和正究極のベストアルバム!!"と銘打たれ、先行シングル「キラキラ」を冒頭に収録、2曲目以降はセルフカバーアルバム『LOOKING BACK』2作から6曲、ソロ名義のオリジナル曲から8曲を楽曲を時系列に収録。セルフカバー音源は原曲の発表年を基準にしているため、必然的に2〜7がオフコースセルフカバー、8〜15はソロオリジナルという構成となった。「キラキラ」がアルバム初収録。前ベスト同様に一部の曲は新録音されているが、特に明記されていない。

初回盤はデジパック仕様。通常盤は普通のプラケース仕様(品番の区別なし)。また07年11月の『自己ベスト-2』発売時にウィンターパッケージ仕様で期間限定出荷された。これはスリーブケースが新たに付属し、そのイラストの街並みが冬景色になっているというもの。

97年の「伝えたいことがあるんだ」のトップ10ヒット以後はシングル売上はトップ20〜30、数万枚程度で推移していたが2月に発売されたシングル「キラキラ」はドラマ『恋ノチカラ』主題歌タイアップも手伝って久々のトップ10入りを果たし「伝えたいことがあるんだ」をわずかに上回るヒットを記録した。シングルヒットの直後にすかさずベスト盤をリリースするのは過去2回と全く同じだったが、今回は通常より好評な売上を記録していた『LOOKING BACK』シリーズの人気を引き込み、オフコース時代の作品も網羅したという触れ込みで『LOOKING BACK』シリーズから特に有名なオフコースの楽曲を収録。自転車で坂道を駆け上がりながら小田和正本人が早口で収録楽曲をメドレーで歌いまくるというCMも話題を呼び、初動だけで43万枚を記録。2週連続1位となり、そこから猛烈なロングセラーを記録した。発売当時のO社の集計は100位以内だったが、03年から300位以内に拡大。今作は300位集計に拡大後の03年3月までトップ100に連続ランクインし続けたため、1度も圏外になることなく300位集計へ突入し、そのまま2009年春頃まで連続ランクインし続け、その後も2015年3月まで断続的にランクイン、『あの日 あの時』リリースでほぼ役目を終えてランクインしなくなっていたが2021年に2週、2022年に2週浮上し、547週ランクインという歴代最長記録を打ち立てている(02年以前が100位集計なのでO社では参考記録扱い)。1stベスト『Oh! Yeah!』以来2作目のアルバムでのミリオン、アルバムでの初の200万枚突破、シングル「Oh! Yeah!/ラブ・ストーリーは突然に」を上回り、自身最高売上を記録した(ただし「Oh! Yeah!/ラブ・ストーリーは突然に」は100位集計なので今作が同条件の100位集計では越えられなかった)。

 

発売時点、そしてそこから現在に至るまで小田和正を聞いてみようと思ったリスナーがとりあえず知っている、そしてまず最初に聞いてみたいと思う曲が全部(現在は全部ではないが概ね)入っているという初心者ホイホイにして入口に最適なベスト盤。個人的にも最初に聞いたのこれだったし、セルフカバーではあるけど当時を知らないながら何となくどこかで聞いたことがあるオフコースの曲までまとめて聞けるというのは大きかった。「さよなら」だけはなんか違くね?さよなら!さよなら!さよなら!の感じが違いすぎるしその後のあぁ〜♪が無くね?と思ったんだけど、それ以外は原曲のイメージがそんなにハッキリしていなかったのですんなり聞けた。ソロ名義の曲でも目下久々のヒットとなっていた「キラキラ」の突き抜けた勢いは人気が落ち着いていた中で久々にガツンと売れただけあって勢いが凄かったし、聞いたことのあったヒット曲「ラブ・ストーリーは突然に」「伝えたいことがあるんだ」も実は歌い直しているらしいんだけど特に違和感なく聞けた。ここから聞き進めようというよりは小田和正これだけ聞いておけばひとまず大満足、それが今作だったと思う。

とんでもない大ヒットの一方、後で知ったがずっと聞いてきたリスナーの間では今作は賛否が激しかったようだ。ただでさえ賛否激しかったけど売れたという相反する状態だった『LOOKING BACK』2作からアルバムの半分近くを埋めてしまった事が最たる要因だが、結局今作が最大のヒットとなってしまうなど一般需要と古くからのファンの意識の剥離もかなり決定的になった1作だったと思う。確かにソロアルバムを聞き進めてくると、今作はソロのベスト盤では無いかもしれないという気がするし、オフコースのセルフカバーの使い方を中心に今作に対して不満が生じてしまうのも分かるようになった。

とはいえ前ベストからオリジナルアルバム1作しか出てないので仮にソロオリジナルだけでベスト盤作ろうとしてもこのタイミングでは無理だったと思う。ソロオリジナルだけで構成した前ベストが不振だった事もあって、オリジナルの2倍以上売れた『LOOKING BACK』2作に乗っかってオフコースセルフカバーを最大限活用して小田和正の究極のベスト盤とする、という企画は極めて商業的だけど需要は物凄くある。ここに対して本人嫌がらずに素直に受け入れてインパクト抜群なCMでお茶目なところまで見せて自信満々ノリノリな姿勢を見せて今作を発売したのは潔かったし、これを機に完全に過去の人ではない現役の絶対的大物という地位を確立できたのだから結果からすれば大正解ではあったと思う。実際長くかかったが今作で小田和正を初めてちゃんと聞いて、15年以上経過してオフコース、小田和正のアルバムを全部聞くところまでたどり着いた。今作が無かったらオフコース知らなかったもしれないし、知ってても鈴木康博が在籍時オリジナルアルバムの半分を小田と分け合っていたことも知らなかったかもしれない。今作で完結してしまうリスナーが大半ではあったけど、ここから過去へ進んでいくのもなかなか面白いのでお勧め。

B00006591F    自己ベストウィンター仕様ジャケット

印象度★★★★☆

2019.3.10更新

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