I LOVE YOU

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 YES-YES-YES 小田和正 小田和正 オフコース 24thシングル 最高6位 売上19.4万枚
2 素敵なあなた 鈴木康博 鈴木康博 オフコース  
3 愛のゆくえ 鈴木康博 鈴木康博 オフコース  
4 哀しき街 小田和正 松尾一彦 オフコース  
5 揺れる心 鈴木康博 鈴木康博 オフコース  
6 きっと同じ 小田和正 小田和正 オフコース  
7 かかえきれないほどの愛 清水仁、
大間仁世、
松尾一彦
松尾一彦 オフコース  
8 決して彼等のようではなく 小田和正 小田和正 オフコース  
9 I LOVE YOU 小田和正 小田和正 オフコース 21stシングル 最高6位 売上18.3万枚 再録音

リリースデータ

1982年7月1日(LP)
1982年7月1日(CT)
1983年日付不明(初CD化)
1985年9月28日
1991年6月7日
1993年11月24日(音蔵シリーズ)
1998年2月25日(Q盤シリーズ)
2002年2月8日(リマスター)
2005年3月24日(紙ジャケリマスター)
2009年1月21日(SHM-CD)
最高1位
最高1位
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売上34.1万枚
売上20.6万枚
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Produced by OFF COURSE EMI

メンバー

Keyboards 小田和正
Guitars 鈴木康博
Electric Bass 清水仁
Guitars&Harmonica 松尾一彦
Drums&Percussion 大間"ジロー"仁世

オフコース10thアルバム。前作から7ヶ月でのリリース。ベスト盤『SELECTION 1978-81』に収録されたもののオリジナルアルバム未収録になっていた前年のシングル「I LOVE YOU」を表題曲として再録音を行って収録、1ヵ月前の先行シングル「YES-YES-YES」を収録。アルバムのミックスダウンはBill Schneeが来日して行ったが、「YES-YES-YES」は急遽シングル化が決まり、来日が間に合わなかったためメンバーがミックスを行っている。このためシングルとアルバムはミックスが異なり、今作ではフェードアウトがやや早くなっている。

6月15日から6月30日まで日本武道館で10回連続公演を決行。日本武道館最終日である6月30日が5人での最後のライブとなった。その翌日に今作がリリースされた。2ヶ月後にサウンドトラックアルバム『NEXT SOUND TRACK』をリリースし、これが5人での最後のアルバムとなったが大半が既出曲、もしくは編集したもので、新曲は2曲のみだった。オリジナルアルバムとしては今作が5人での最後のアルバムとなった。翌83年にはついに鈴木康博がソロデビューを果たして正式に脱退。残されたメンバーは解散か継続かの選択肢の中でオフコース継続を決定するが、再始動には時間がかかり新作リリースは84年になってからだった。

CD化以降、EMIによるLP時代の作品のCD化復刻シリーズである音蔵やQ盤シリーズ等で再発されてきたが、02年のExMF Seriesと題されてのリマスター再発では、アナログからどのように処理を行ったのかの長い解説文をブックレットに掲載している。05年には紙ジャケリマスター、09年リマスターではSHM-CD仕様で再発されている。入手したのは02年盤。また一連のリマスター再発が行われているのはEMIに在籍していたこの次のサウンドトラックアルバム『NEXT SOUND TRACK』までとなる。

 

鈴木脱退の意思を聞いた小田和正は鈴木なしのオフコースは考えられなかったという事で当初は鈴木脱退はそのままイコール解散として考えていたと思われる。結局は続ける事にはなったが、再始動に時間がかかった事からも簡単に決意できることではなかったことが伺える。

そして今作だがもうWe are overしちゃってたわけだし、世間でも解散がささやかれるくらいにはWe are overのメッセージも伝わっていたようなので、これ以上は鈴木脱退か解散かを前にしてファンのために何か新作を出す必要も無い状況ではあったと思う。今作はそれでも最後に5人のアルバムを出そうという気合で作ったというよりも、リリースが決まっているのでとにかく作るしかなかった…という印象。「I LOVE YOU」は既出曲なので、小田3曲、鈴木3曲、松尾2曲(作詞は小田&3人連名)で新曲を持ち寄っているが、松尾2曲に関してはオフコースでのボーカルや作曲数でそんなに積み重ねがないので何とも言えないところがある。そして小田と鈴木がもうお互いの曲にほとんど参加していないっぽい。2人でハーモニーを聞かせるのではなく自分の曲のコーラスを自分で入れてしまっているようで、今作がビートルズのホワイトアルバムのようだとか、ソロ曲を持ち寄っただけだとか言われているのはまさにその点らしい。ただこれらの形容は4人になってからの末期の方が正直強く感じる。今作時点では確かに今までよりもバラバラになってきた感じはあるけど、それでも本当の解散前に比べれば今作はまだバンドがバンドしているように感じられる。

鈴木は既に数年前から脱退の意思を表明しながらもここまで残ってファンへの義理も果たしてソロデビューへ気持ちを向けていたと思われ、歌詞にもそれが反映されている。"僕は間違ってないよね"だとか"もうやり直せない 二度とは戻れない"だとかラブソング風にしながら本音を滲ませているように思える歌詞が散見される。

対する小田の方が堅い意志の鈴木を前にしてどうにもならない状況に吹っ切れずにいたようで「決して彼等のようではなく」で何だかしっくり来ないホーンアレンジを加えて"今ならまだ戻れる 今なら間に合う"とか歌ってみたり、その直後のアルバムの締めが「I LOVE YOU」でオリジナルより物悲しくなっていたりとどうにもやりきれない。

少し前に大ブレイクして正式に5人になって結束を固めていったかに思われたバンドがこうも早く末期状態に陥ってしまうとは何ともさみしい限りだが、正常な状態のバンドでは到底生まれないであろう末期感というのは今作の特色であり、なかなか他で聞けるようなものでもないと思う。有終の美とかそういう感じも全くないもんな…。

I LOVE YOU09年盤  I LOVE YOU(紙ジャケット仕様)05年盤  I LOVE YOU02年盤  I LOVE YOU98年盤  

印象度★★★☆☆

2018.11.30更新

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