PHOENIX
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | Let's☆Go!!Girls | 大黒摩季 | 大黒摩季 | Yohey | 16th配信シングル 初CD化 |
2 | RAINBOW QUEST〜僕らはピース メイト〜 with RAINBOW KIDS♪ |
QUEST ALL STARs | QUEST ALL STARs | ミトカツユキ | 17th配信シングル 初CD化 |
3 | OK | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 武部聡志 | 18th配信シングル 初CD化 |
4 | Shaka シャカ You'll be all right〜Big Wave ver.〜 with 波音組2020 |
大黒摩季 Rap詞:GAKU-MC |
光永亮太,大黒摩季 | 光永亮太 | 19th配信シングル 初CD化 |
5 | GET YOUR WAVE feat.生沢佑一,徳永暁人(doa),上原大史(WANDS),Marty Friedman on Guitar |
大黒摩季 | 大黒摩季 | Yohey | 20th配信シングル 初CD化 |
6 | Dee Dee Dee Dee Deeper Love 〜恋のソーシャルディスタンス〜 feat.TOUMA ROSE |
大黒摩季 | Yohey,大黒摩季 | Yohey | 21st配信シングル(22nd同発) 初CD化 |
7 | Pray for you〜7月のelegie〜 | 大黒摩季 | 大黒摩季 | Yohey | 22nd配信シングル(21st同発) 初CD化 |
8 | PHOENIX | 大黒摩季 | 大黒摩季 | Yohey | 23rd配信シングル 初CD化 |
9 | WE ARE THE LOVE〜dedicated to J & L〜feat. TOUMA ROSE | 當間ローズ,大黒摩季 | 大黒摩季 | Yohey | 24th配信シングル 初CD化 |
10 | SISTER SISTER SISTER | 大黒摩季 | 大黒摩季 | Yohey | 25th配信シングル 初CD化 |
11 | 純粋な人 | 大黒摩季 | Yohey | Yohey | |
12 | 走れ!走れ!走れ! | 大黒摩季 | アサイリョウタ,大黒摩季 | アサイリョウタ | 26th配信シングル 初CD化 |
《Bonus Track》 | |||||
13 | Sharely Christmas | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 徳永暁人 | 15th配信シングル 初CD化 |
Sound Produced by Yohey(1,5,6,7,8,9,10,11)、光永亮太(2,4)、武部聡志(3)、アサイリョウタ(12)、徳永暁人(13)
リリースデータ
2020年12月23日 | 初登場51位 | 売上0.2万枚 | Being |
大黒摩季15thアルバム。前作から2年ぶり。前作以降2019年12月22日に配信シングル「サンタラン Run♪Run♪」、続けて25日に「Sharely Christmas」をリリースしたが「サンタラン Run♪Run♪」は未収録、「Sharely Christmas」はボーナストラックに収録され、20年3月「Let's☆Go!!Girls」から10ヵ月連続リリースされた配信シングルをリリース順に収録。未配信の新曲は「純粋な人」のみ。
2019年12月末に2020年の活動方針を大々的に掲げ、50歳!50トライ!としてスローガン『50th/50try』を掲げて様々な予定を公表。しかし新コロ騒動本格化に伴い出演予定のイベントやライブの中止が相次ぐ中で3月に「Let's☆Go!!Girls」を配信。その後騒動が長期化する見込みとなり更に多くの予定が遂行できなくなり、4月からのツアーも中止となったが、4月に「RAINBOW QUEST〜僕らはピース メイト〜」を配信、5月にはデビュー28周年記念日に「OK」を配信した。6月の「Shaka シャカ You'll be all right〜Big Wave ver.〜」からは○ヵ月連続配信を銘打つようになり、最終的に12月まで10ヵ月連続配信となった。ただし11月には今作の発売が告知されたため、「SISTER SISTER SISTER」「走れ!走れ!走れ!」の2曲は先行配信という形でアルバム収録は告知済みで配信された。
4月にYouTube配信した医療従事者への感謝ソング「ありがとう 〜ヒーロー&ヒロインへ〜」、そのままステイホームを歌った「Stay Home」の2曲はYouTube公開のみとなり正式な音源化はされずに今作にも未収録となっている。なお『50th/50Try』の予定として入っていたスポーツベストアルバムは特に中止の告知も無く流れたままとなっている。
初回BIG盤はビーイング復帰後のCD作品同様のA4サイズスペシャルパッケージでハードカバー・64P写真集仕様、「MAKI
OHGURO MUSIC MUSCLE TOUR 2019 2019.7.26 Shibuya・NHK Hall」を収録した180分を2分割した2DVD付。
STANDARD盤は12mm厚のプラケース仕様。BIG盤・STANDARD盤共通でシリアルコードが付属し、特設サイトでMVやライブ映像を視聴可能。
公式サイトでは1曲ごとの解説が書かれていてクレジットよりも詳細にゲスト参加状況を把握することができる。
主なゲスト参加(抜粋)
「Let's☆Go!!Girls」のギターを柴崎浩(WANDS)、「RAINBOW
QUEST」のギターを増崎孝司(DIMENSION)、「OK」のギターを春畑道哉(TUBE)。
「Shaka シャカ You'll be all right」の波音組2020とは大黒摩季、光永亮太、KENNY(SPiCYSOL)、TAKE(Skoop
On Somebody)、東田トモヒロ、Leyona、Lisa Halimがボーカル、GAKU-MC、WATARUがラップ。
「GET YOUR WAVE」のfeat.メンバーである生沢佑一、徳永暁人(doa)、上原大史(WANDS)はコーラス扱いで単独パートもない。
「RAINBOW QUEST」にはチャイルドコーラス以外にも明らかに男性コーラス及び単独パートがあるが何故かクレジットされておらず、特設サイトのライナーにて光永泰一朗がボーカルコーラスだと書かれている。
アップテンポな曲ばかりでも何故か力が入り過ぎて1曲が6分7分に及んでしまいアルバムが長尺化するというのは大黒摩季の1つの作風になっていたが今作は新コロ騒動の中で戦い続けるという尋常じゃない気合も重なった結果、過去最高のエネルギッシュさにより楽曲の長尺化も極まった。13曲で79分半というとんでもないギリギリのフルボリューム。最初収録時間を見た時はシークレットトラックでも仕込んであるのかと思ったら、79分半ビッシリと曲が詰め込まれていた。「サンタラン Run♪Run♪」が未収録になったのはもう入れる余地が無いからでボーナス扱いの「Sharely Christmas」もギリギリだったという事に…。
今回も随所でゲストシンガー、コーラス、演奏ミュージシャンが参加しているものの打ち込み編成の曲が多めで、どっちかというとシャカシャカデジデジした感じのアレンジが目立ち、どっしりとしたバンドサウンドほほとんど無い。大黒摩季らしいとにかくエネルギッシュな曲から新境地的な全面ウィスパーバラード、ゲストを招いての賑やかなコーラスやデュエット等も目立ち、あまり落ち着く暇が無いような派手&派手。ゆったりした曲はそのまま普通に長く、アップテンポでノリがよくてもいつまでも同じフレーズを繰り返しすぎて終わらないというのは長年の手癖とはいえ、気合が行き過ぎちゃっていて今回は特に悪いクセとして出まくっているなという感じはある。
今作の作り方自体が毎月配信で出し続けるというもので、気を抜かずに走り続けながら全力を注ぎ続けた結果こうなったんだろうなと。要するに冷静に見直す時間が無いので、引きの計算をするよりもとにかく足し算に次ぐ足し算で盛り盛りになってしまった…みたいな。力作であることは存分に伝わるんだけどちょっと熱量についていけないところがある。CD時代のシングルのようにシングルA面と決めてじっくり準備して選考したという形ではないので、ほぼ全曲シングル曲であってもベスト盤的な圧巻のシングル集というわけではない。正直派手な割にはあまり印象に残らない曲ばかりで、あまりに散漫すぎる個々の楽曲はアルバムとしてもまとまっているようには聞こえなかった。フェニックスなアートワークで何となくまとまった感出してるけど…。
今作をフェニックスのテーマでまとめているレスリー・キーによるアートワークもかなりド派手なもので、ブックレットも分厚く、歌詞と歌詞の間にかなりすさまじい写真と共にグラポエ(グラビアに添えてあるポエムみたいな一文)が随所に添えてあり『PHOENIX』を表現している…んだけど、これもちょっとすさまじすぎてついていけなかった。
後年振り返った時に異常な状態だった2020年の記録としては非常に価値がある作品にはなっているかもしれない。1番最後に作られた「走れ!走れ!走れ!」の"新型コロナは進化を続けていて ただ化学者任せで時を待っている だから一層長いんだ"というフレーズも何を言っているのかどういうスタンスでいるのかが読み取れない。進化=変異を繰り返しているから怖いと言いたいのか、ワクチン待ちしかできないもどかしさを憂いているのか、それともこれはインフォデミックの側面もあり化学者任せではなく1人1人が冷静に判断すればパニックは終わるというような事を言いたいのか。いずれにせよ何でこんな気合のままに作りっぱなしみたいな作風になってんの?とそう思える時が来るならそれは正常に戻れた時なのだろう。
印象度★★★☆☆
2021.1.30更新