Walkin' with a song
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | インスタント | n-buna(ヨルシカ) | n-buna(ヨルシカ) | n-buna(ヨルシカ) | |
2 | ハイファイ浪漫 | Eve | Eve | Numa | 8/16先行配信 |
3 | Shaft of Light | 辻村有記 | 辻村有記 | 辻村有記 | 2nd配信シングル |
4 | 指針 | 柳沢亮太(SUPER BEAVER) | 柳沢亮太(SUPER BEAVER) | トオミヨウ | 7/26先行配信 |
5 | 芽吹け | 小原綾斗(Tempalay) | 小原綾斗(Tempalay) | 小西遼,小原綾斗 | |
6 | 光あれ | n-buna | 澤野弘之 | 澤野弘之 | 1st配信シングル |
7 | GLORY | 市川喜康 | 山口寛雄 | 篤志 | |
8 | その先の光へ | スガシカオ | 澤野弘之 | 澤野弘之 | 3rd配信シングル |
9 | MELODY (prod.by BREIMEN) | 高木祥太 | 高木祥太 | BREIMEN | 4th配信シングル 岡野昭仁×井口理 |
10 | 歌を抱えて | 岡野昭仁 | 岡野昭仁 | 江口亮 |
リリースデータ
2023年8月23日 | 初登場4位 | 売上1.6万枚 | SME Records |
岡野昭仁1stアルバム。ポルノグラフィティのボーカルの初ソロアルバム。2020年11月25日に"「歌を抱えて、歩いていく」プロジェクト"を掲げてソロ活動を告知、2021年1月20日に「光あれ」配信でソロデビューし、4月に「Shaft of Light」、7月に「その先の光へ」と3作連続で配信曲を発表した。一方で2019年の20周年以降ポルノグラフィティの新作が途絶えている中で、2021年9月には「ポルノグラフィティ 2021 "新始動"」を掲げてポルノグラフィティの活動も再開しシングルCD『テーマソング』を発売。しかし再びポルノグラフィティの新作リリースは止まり、2022年5月にはソロ4作目「MELODY (prod.by BREIMEN)」を岡野昭仁×井口理として発表。2022年のソロは1曲のみで本格的なポルノグラフィティの新作アルバム制作に入り、8月に『暁』をリリース。2022年9月〜2023年1月にかけてポルノグラフィティのツアーを行っていたが、ツアー後は再びソロ活動に入り、今作の発売が発表されると、7月26日に「指針」(専用ジャケット)、8月16日に「ハイファイ浪漫」(今作の流用ジャケット)が先行配信されて今作が発売された。
ポルノグラフィティの20周年以降、ソロとポルノグラフィティを並行というよりも交互に展開。このためアルバムまで時間がかかったが、コンセプトとしては地続きとなっている。しかしどちらも途切れ途切れになってしまったのは否めず、ポルノグラフィティが「ポルノグラフィティ 2021 "新始動"」を掲げてシングルを出してからアルバム『暁』発売まで1年もブランクがあったのと同様に、今回のソロアルバムも第4弾のソロ配信から1年以上経過してからのアルバムとなってしまった。ポルノグラフィティのアルバムにしてもソロアルバムにしてもやるなら集中して一気にやるか、始動宣言で派手にプロモーション仕掛けるも次まで1年以上開いてしまって話題性が持続しないやり方はもう少しなんとかならなかったのか。
初回盤はソロ名義の曲、カバー、ポルノグラフィティのセルフカバーが織り交ぜられて演奏された2021年のソロ配信ライブ「DISPATCHERS」、「DISPATCHERS
vol.2」から厳選された20曲を収録したBlu-ray付がA、DVD付がB。内容は同じだがAとBの価格差は500円でBlu-rayの方が高く設定された。
通常盤はCDのみ。
ソロではシンガーソングライターではなく基本的にボーカリストに徹しており、一部ポルノグラフィティでの関与があるアレンジャーが参加したり、一部ベテランの参加もあるが、基本的には若手中心に提供を募って新たな可能性を探りにいった感じ。配信で先行していた曲には打ち込み系が目立っていたので、ソロはイマドキ電子音主体なのかと思ったら、バンドサウンドも普通に入っていて、割とバンドも打ち込みもなんでもありの作風になっている。また今のところ高音が厳しくなってくる事もない衰え知らずの唯一無二のボーカルの魅力も改めて感じられ、この声が乗っかると馴染みのない新進気鋭のミュージシャンの曲でも一定の安心感のある仕上がりになるんだなとも思った。ポルノグラフィティの初期からのリスナーだともう25年近くになるわけでそれなりの年配が多く、最近の若いミュージシャンが分からなくなってきているリスナーも多いんじゃないかと思うけど、岡野昭仁を通して接する事が出来る今作のような機会はなかなか面白いものだった(ただいくら「インスタント」が好印象だったとここで書いたからといってヨルシカを取り上げるのではないかなどの期待はしないでほしい)。
9曲の提供曲でボーカリストとしての冒険を終えたラストには今回のソロプロジェクトで得た回答として、自身が作詞作曲した「歌を抱えて」で締め。といっても主題は前年に亡くなったという父への思いが綴られた極めて私的な内容。ポルノグラフィティ岡野昭仁としてではなく、いち個人、1人の息子としての岡野昭仁の思いが綴られた曲であり、そういう意味ではとてもソロ作品らしい終わり方ではあると思う。
印象度★★★★☆
2023.9.16更新
※今作はAmazon Musicのみで視聴したためCD(ブックレット)を手に取っていません。作詞作曲編曲は特設サイト参照。