永遠の夢に向かって
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 永遠の夢に向かって | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 葉山たけし | 9thシングル 最高1位 売上79.4万枚 |
2 | ROCKs | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 葉山たけし | |
3 | 戸惑いながら | 大黒摩季 | 栗林誠一郎 | 葉山たけし | |
4 | あなただけ見つめてる | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 葉山たけし | 6thシングル 最高2位 売上123.6万枚 |
5 | Return To My Love | 大黒摩季 | 栗林誠一郎 | 葉山たけし | |
6 | Stay with me baby | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 葉山たけし | |
7 | 孤独ヶ丘に見える夕陽 | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 葉山たけし | |
8 | GYPSY | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 葉山たけし | |
9 | 白いGradation | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 葉山たけし | 7thシングル 最高5位 売上48.5万枚 |
10 | Rainy Days | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 葉山たけし | |
11 | 夏が来る | 大黒摩季 | 大黒摩季 | 葉山たけし | 8thシングル 最高2位 売上97.1万枚 |
リリースデータ
1994年11月9日 | 初登場1位 | 売上158.3万枚 | Produced by B・M・F | B-Gram Records |
大黒摩季4thアルバム。「あなただけ見つめてる」からB-Gram Recordsへ移籍して最初のアルバム。前作以降の4シングルを収録。「白いGradation」はピアノの音が消されるなどのミックス変更がされた。アルバム全体の解説やエピソードが紹介されたライナーノーツが付属している。これによると"何か新しい要素を盛り込みたい"という本人の意向でミックスエンジニアにSTEVE PECKが起用された。また栗林誠一郎が2曲作曲しているのは、DEENや「果てしない夢を」のコーラスなどをやった際に顔を合わせていて知り合いだったが、スタジオで再開して一緒に何か作ろうという話に発展して最初は誰かへの提供のつもりだったが自分で歌う事になったという。「あなただけ見つめてる」が2度目のミリオンを記録、「白いGradation」では再び落とすも、「夏が来る」は再びミリオンに迫る大ヒット、「永遠の夢に向かって」はアルバム1ヵ月前の先行シングルだったにも関わらずシングルで初の1位を獲得して大ヒットし、これにより本格的に大ブレイクを果たして、アルバムでも初の1位を獲得、さらに初のミリオンを達成し、売上全盛期へ突入した。
アルバムを順番に聞いてくると前3作よりも今作の勢いは突き抜けていて人気絶頂期に突入したのがよく分かる充実の1作。シングル4作が高値安定(売上だと「白いGradation」だけ落ちているけど落ち着いた曲調でこれもいい)で、アルバム全体を引っ張っている印象だが、アルバム曲でも色々な顔を見せている。その中でも強い女性のイメージがここに来て一段と強調された。その代表格である「ROCKs」では女性の社会進出を高らかに宣言して同志たちを引っ張っていくような頼もしさを見せている。この曲がシングルと並ぶ勢いでアルバムカラーを決定づけていてこれまでのダンス色よりもロック色が強まったようにも感じる。本人希望で海外のエンジニアを起用したのも音の抜けがいいように感じる原因かもしれない。それにしても"ニューミュージックなんて聞きたくないね"というフレーズは気になるところだが、女性はロックなんて聞かない、慎ましくニューミュージックを聞いているみたいなイメージが当時あったのだろうか。"ニューミュージック"とかつて形容されていたユーミンが急速に売上を落としていったのもちょうどこの翌年からであり興味深い。
これ以外にも基本シングル曲が中心の大黒摩季のベストアルバムにおいてアルバム曲が3曲も選ばれているという珍しいアルバムであり、「Return To My Love」と「ROCKs」は翌年の『BACK BEATs #1』に収録され、「Stay with me baby」は非公認の『LIVE BEST』に収録されたことはあったが、本人もお気に入りのようで09年の『LUXURY 22-24pm』でセルフカバーしていたり、2016年の『Greatest Hits 1991-2016〜All Singles +〜』でもシングル全曲網羅の間に「ROCKs」と並んで選曲されている。そういう点も含めて初期から今作までで最初の王道イメージが確立した1作という印象もある。
印象度★★★★☆
2017.1.2更新