スポットライト
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 寂しいの色 | 多田慎也 | 多田慎也 | 渡辺拓也 | 10th配信シングル |
2 | Hello My Fave | MEG.ME | 鈴木裕明 | 鈴木裕明 | |
3 | どうして | 中村僚 | 中村僚 | 渡辺拓也 | |
4 | JUMP | 高橋久美子 | 渡辺拓也 | 小名川高弘 | 9th配信シングル |
5 | 星の日 | 蒼山幸子 | トミタカズキ | 小名川高弘 | |
6 | bitter sweet cinema | Soulife | Soulife | Soulife |
リリースデータ
2023年8月30日 | 初登場17位 | 売上0.4万枚 | ビクター |
大原櫻子1stミニアルバム。前作から8ヶ月ぶり。6月28日に配信された「JUMP」、今作発売告知後に先行配信として7月26日に配信された「寂しいの色」を収録。「JUMP」はライブで先行披露していたためライブバージョンMV、「寂しいの色」はリリックビデオという形でイラストでのMVを制作していたが、今作リード曲としては「bitter sweet cinema」MVが久々の本人出演で制作されて発売日に公開(初回Aにも収録)された。
初回盤Aは「bitter
sweet cinema」Music Video&メイキング映像、「10( 天)
まで届け!!」2023.05.11@EX THEATER ROPPONGI」ライブ映像を収録したBlu-ray付。ライブ収録があるためか8250円となり、過去最高額をぶっちぎりで更新した(ベスト盤の6050円がこれまでの最高額。オリジナルでは2nd初回が現行税込で5806円となっていたがそれ以外は3rd以降映像付初回Aは軒並み4950円で揃えていた)。
初回盤Bはフォトブック付。4620円となりこれも似たようなフォトブック特典だった『l』(4550円)、『Passion』(4400円)を上回るが、2枚組ベスト盤のうねうね盤(4950円)はかろうじて下回るもCD本編6曲で2枚組ベストと300円程度しか差が無いのは実質的にはフォトブック特典での最高額更新といえるだろう。
通常盤はCDのみ。2420円。
前作に続いてアレンジャー1人オケ制作となっていて、小名川高広でも1人オケ制作を余儀なくされているがそれでもバイオリン1名を「JUMP」「星の日」で起用するなどわずかながら生の弦を使用するところにこだわりを見せている。小名川以外の楽曲では最早All Instruments等の表記すらせずに演奏クレジットが無い(録音ミックスだけ)。
さらに通常盤は2430円まで下げたものの正直6曲入りにしては高いし、初回盤2種も以前の近い形態よりも明らかに高い。予算が削られに削られてしまい、ついにフルアルバム制作の予算さえ出なくなってしまい単価上げでギリギリというのが実に分かりやすく反映されてしまっているという…。自主制作になった方がうまく回せる場合もあるが、シンガーソングライターで全部自作でやっていけているわけでもないしなぁ…。
"俳優人生と歌手人生と言う、二足の草鞋で浴び続けてきた「脚光」と、10年間で起きた様々な出来事の表側の部分、その裏側に隠れた苦難や努力の道のりの中で「光と影」、と言う2つの意図が込められており、収録される6曲の物語の「主人公」を演じている作品"とされる。単独ソロデビューは2014年11月の1stシングル『サンキュー。』扱いだが、映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』劇中バンドMUSH&Co.「明日も」は2013年12月で10周年を間近に控えての1作となり、概ねここまでのイメージに沿った大原櫻子像を再構築したような1作。後半5年で一時エレクトロ路線に活路を見出そうした事もあったが、今作では初期イメージの明るく元気でポップなイメージとしっかり聞かせるバラードという基本の二軸。亀田誠治をプロデューサーにベテランスタジオミュージシャンが集結して豪華生演奏を繰り広げていた前半5年と同じ方向性をアレンジャー1人オケ制作(ストリングスも起用できずバイオリン1名)でやっているので並べて聞いた時に小さくまとまりすぎているように聞こえてしまうのは否めないものの、今作(や直近のアルバム)を聞いているだけであればさほど気にならない。エレクトロより王道J-POPやってほしいなとたぶん思っている残ったファン層には概ね期待通りの方向性ではあるんじゃないかなというくらいに真ん中を突いた1作で王道以外はやっていない勢い。
なんとかたどり着いた10周年。声はいいので今後も作品を聞きたいところではあるんだけど、無名だけど恐るべき才能を持った作編曲者を偶然発掘とか奇跡が起きない限りは前半5年を越えるどころか並ぶ1曲はとっくに望めなくなっているよなぁ…。
初回盤A(Blu-ray付) 初回盤B(フォトブック付) 通常盤
印象度★★★☆☆
2023.9.24更新