Silent Passage
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 原曲アーティスト |
1 | Get U're Dream | 坂井泉水 | 大野愛果 | 池田大介 | ZARD |
2 | key to my heart | 倉木麻衣 | 大野愛果 | 麻井寛史 | 倉木麻衣 |
3 | 笑顔でいようよ | 三枝夕夏 | 大野愛果 | 岡本仁志 | 三枝夕夏 IN db |
4 | Time after time〜花舞う街で〜 | 倉木麻衣 | 大野愛果 | 古井弘人 | 倉木麻衣 |
5 | 静かなるメロディー | AZUKI 七 | 大野愛果 | 大楠雄蔵 | 竹井詩織里 |
6 | かけがえのないもの | 坂井泉水 | 大野愛果 | 西村広文 | ZARD |
7 | beginning dream | 菅崎茜 | 大野愛果 | 城大輔 | 菅崎茜 |
8 | 君去りし誘惑 | 上木彩矢 | 大野愛果 | 鶴澤夢人 | 上木彩矢 |
9 | 1000万回のキス | 倉木麻衣 | 大野愛果 | 鶴澤夢人 | 倉木麻衣 |
10 | Forever You〜永遠に君と〜 | 愛内里菜 | 大野愛果 | 徳永暁人 | 愛内里菜 |
11 | 君の涙に こんなに恋してる | 奥野夏夕 | 大野愛果 | 安部智樹 | なついろ |
12 | don't stop music | 松永安未 | 大野愛果 | 大浦史記 | the★tambourine |
13 | 夏を待つセイル(帆)のように | 坂井泉水 | 大野愛果 | 大賀好修 | ZARD |
All Vocals Arranged by 大野愛果
リリースデータ
2013年12月25日 | 初登場110位 | 売上0.1万枚 | Directed by 大野愛果 | GIZA studio |
大野愛果3rdアルバム。11年ぶりのソロ作品で前2作同様に全曲が提供曲のセルフカバーとなっている。また今回は初めて英語詞ではなく、全曲をオリジナルの歌詞で歌唱している。アコースティックギターが「静かなるメロディー」「don't stop music」、パーカッションが「君の涙に こんなに恋してる」、また「かけがえのないもの」のピアノは打ち込みではなくアレンジャーがピアノ演奏としてクレジットされている以外は全てアレンジャーによるオケ制作となっている。コーラスは「1000万回のキス」にアレンジャーの鶴澤夢人が参加している以外は全部大野愛果本人が担当している。いわゆるビーイング/GIZAファンと呼ばれていた会社単位のリスナーがほとんど散開したような状況になっているのと時代の変化もあり、100位以内に入れず、前作の10分の1以下の売上となった。
前2作が英語詞でかなり雰囲気が異なっていたのに対して、今回はオリジナル歌詞でアレンジもJ-POP的なので、個人的には実に聞きやすかった。冒頭から「Get U're Dream」はオーケストラアレンジを施したシンフォニックな作風なのに全部打ち込みとかもう少し頑張ってほしかったところもあるけど、概ね好感触。ただ「Forever You〜永遠に君と〜」みたいにリミックス曲みたいなアレンジをしてしまったのはさすがにどうかと思う。明らかにこの曲だけなんかDJ MIXのCDみたいな感じになってないか…。全体的には改めてメロディーの良さを素直に感じられる仕上がり。またZARDの曲では坂井泉水が、倉木麻衣の曲では倉木麻衣が、三枝夕夏の曲では三枝夕夏が…とそれぞれの曲で原曲を歌っていた歌手を彷彿とさせるような歌声を披露しているのもポイント。前2作では倉木の曲が多かったので倉木っぽい声の印象が強かったんだけど、今作ではもっと魅力的でなかなか多彩な声色を持っている事が分かる。今回はオリジナル歌詞ということもあって大野愛果のボーカリストとしての多彩さも堪能できた。ただ結果的にはどれが素の声なのか印象がハッキリしなくなってしまい、だからこそソロのシンガーソングライターとしては活動させてもらえなかったのかもしれない…とも思った。
全部ビーイングGIZA内の提供曲なので、基本的にビーイングGIZAファン向けのアルバムなのは大前提。しかし少なくともかつてのビーイングがやっていたセルフカバーはあえてなのかかなり地味にアレンジしてセルフカバーするという形が多かったし、大野愛果にしても前2作はその流れに乗っていた。今作はもっと原曲を生かすか、違う形で魅力を引き出したような作風だ。個人的には全曲オリジナルを知っており、かつそこそこ各楽曲に好印象を持っていたものの、格別オリジナルのボーカルじゃないと受け付けない!というほどに強い熱度を各楽曲に対して持っていなかったという適度な距離感を持っていた。このため今作は大野愛果の作品としてだけでなく、これまでのビーイング系の提供者セルフカバー作品の中でも格段に楽しく聞く事ができた。強いていうならZARDにはある程度の愛着があったけど、すんなりとZARDが見えて、大切に歌い継いでもらえているように感じられたので良かった。
印象度★★★★☆