Best Always

Str.山下達郎(1,12,16,18)

DISC 2

No	タイトル	作詞	作曲	編曲	備考
1	君は天然色	松本隆	大瀧詠一	多羅尾伴内	7th(※)シングル(アルバム同発)　最高36位　売上9.1万枚
2	恋するカレン	松本隆	大瀧詠一	多羅尾伴内	8thシングル(カット)　最高67位　売上2.5万枚、11thシングルC/W
3	A面で恋をして /ナイアガラトライアングル 佐野元春 杉真理 大滝詠一	松本隆	大瀧詠一	多羅尾伴内	シングル　売上不明
4	さらばシベリア鉄道	松本隆	大瀧詠一	多羅尾伴内	↑シングルC/W(カット)　太田裕美へ提供　セルフカバー
5	オリーブの午后	松本隆	大瀧詠一	CHELSEA	オムニバスアルバム『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』収録曲
6	じかけのオレンジ	松本隆	大瀧詠一	CHELSEA	シングル(アルバム同発)　最高70位　売上1.8万枚
7	ROCK'N' ROLL 退屈男 /大滝詠一 with Jack Tones	大瀧詠一	大瀧詠一	宿霧十軒	↑シングルC/W
8	CM Special Vol.2	大瀧詠一	大瀧詠一	大瀧詠一	NIAGARA CM STARS　『NIAGARA CM SPECIAL Vol.2』収録曲
9	Cider '83	伊藤アキラ	大瀧詠一	多羅尾伴内	CMソングアルバム『NIAGARA CM SPECIAL(Special Issue)』収録曲
10	ペパーミント・ブルー	松本隆	大瀧詠一	大瀧詠一	6thアルバム『EACH TIME』収録曲
11	バチェラー・ガール	松本隆	大瀧詠一	大瀧詠一	12thシングルC/W
12	フィヨルドの少女	松本隆	大瀧詠一	大瀧詠一	12thシングル　最高31位　売上2.6万枚
13	夏のリビエラ〜Summer Night in Riviera〜	MARTHA LAVENDER	大瀧詠一		プロモーション盤(後に正規発売)『SNOW TIME』収録曲
14	幸せな結末	多幸福	大瀧詠一	井上鑑	13thシングル　最高2位　売上97.0万枚
15	Happy End で始めよう	Kouhuku Ohno	Bannai Tarao	Rinky O'hen	13thシングルC/W
16	恋するふたり	多幸福	大瀧詠一	井上鑑	14thシングル　最高7位　売上5.7万枚
17	恋のひとこと〜Something Stupid〜 /竹内まりや Duet With 大滝詠一	Carson C.Parks	Carson C.Parks	山下達郎・服部克久	竹内まりや　カバーアルバム『Longtime Favorites』収録曲

Str.井上鑑(11)

※名義の異なる作品や企画作が多いためかライナーでは途中から作品数のカウントがされなくなり、唐突に「君は天然色」が通算7枚目と記載されている。
しかし「大滝詠一」名義でのシングルとしては「君は天然色」は5thになるはずである。
ナイアガラトライアングルを除いて「布谷文夫 with ナイアガラ社中」名義での「ナイアガラ音頭」を3rd、「多羅尾伴内楽團」名義の「霧の彼方へ」を5thとカウントしているようだ。

リリースデータ

大滝詠一ベストアルバム。2013年12月30日に65歳で急死し、生前に山下達郎に構想を語っていたことから実現した初のベストアルバム。企画的なベストアルバムは以前も発売されていたがどれもリミックスなどの別音源など企画作品的な色合いが強く、オリジナル音源を使用してのベストアルバムとしては今作が初という扱い。シングルオンリーの作品を中心にしたほぼ時系列の作品となっており、自身が関与した作品から1曲以上を選曲する形になっている。本人名義ではないが生前最後のレコーディング作品として発売されていたのは竹内まりやのカバーアルバムにゲスト参加した「恋のひとこと〜Something Stupid〜」だったためこの曲が最後を飾っている。存在しないと思われていた自身提供の代表作「夢で逢えたら」の本人セルフカバー音源は実は80年代に録音されており葬儀の時に家族から存在が公表されその場で公開された。デモ音源ではなくマスター音源が保管されており初収録となった。初回盤はカラオケ音源10曲を収録したDISC-4『Best Always Tracks』が付属する。

個人的には97年のドラマ『ラブジェネレーション』主題歌の「幸せな結末」で存在を知り、その後「夢で逢えたら」の作者だったと知り、「君は天然色」の人だったとも知り、『A LONG VACATION』『EACH TIME』といったヒットアルバムを過去に出していたことを知った。デビュー前後の山下達郎をバックアップしていた人物でもあり何だか凄い大物らしいというのは把握していたがいかんせん最後のオリジナルアルバムが84年の『EACH TIME』。それ以降は表舞台に姿を見せず、続く新作は97年の「幸せな結末」、02年の「恋するふたり」の2シングルだけで、後は旧作のリマスターを出し続けている人、とリアルタイムの記憶が2シングルと定期的な旧作リマスターしか無かっただけにどうしても現役感は失われており、「幸せな結末」をシングル盤で持っていた以外はなかなか聞く機会が無かった。

今回はそんななんかすごい人らしいけどあんまり聞いたことが無い、機会があれば聞いてみたいというリスナーには最適な1作になっていると思う。時代を経ても色あせない楽曲が並んでいるように感じられ、大半は7、80年代の曲なのに時代不詳で古さを感じない。一方で、なかなか自由なスタイルで活動していてヒット曲を輩出している割には常にヒット曲を狙って書いていくタイプでもないらしく、正直なんだかよく分からない曲や、定期的に登場するサイダーのCMソングとしか言いようがない三ツ矢サイダーアピール著しいCMソングとか、妙にふざけた曲も出てくる。そもそも大瀧詠一が正式表記なのにアーティスト名は大滝詠一だし、さらに多羅尾伴内やら多幸福やらと作詞作曲編曲の際もPNを使い分けているなどかなりお茶目な人だったのかなとも思った。

初回盤カラオケCD付属　　通常盤　

印象度★★★★☆

2016.3.3更新

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