男闘呼組

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 OVERTURE
〜ルート・17
-
〜大津あきら
MARK DAVIS
〜高槻真裕
MARK DAVIS
〜戸塚修
Instrumental
2 別離のハイウェイ 安藤芳彦 熊谷安廣 沢健一  
3 RUN RUNAWAY 大津あきら MARK DAVIS MARK DAVIS  
4 KIDS 高柳恋 Michael Brown 戸塚修  
5 この夜にすべてを 安藤芳彦 MARK DAVIS MARK DAVIS  
6 ROLLIN' IN THE DARK 大津あきら 男闘呼組 戸塚修  
7 Carry On 原真弓 Michael Brown 井上日徳  
8 明日への暴走 大津あきら MARK DAVIS MARK DAVIS  
9 MEN'S BUGI 高橋一也 男闘呼組 戸塚修  
10 不良 大津あきら 高槻真裕 戸塚修  

リリースデータ

1988年9月26日 初登場2位 売上28.2万枚 Producer:HIROMASA KAKIZAKI BMGビクター

メンバー

Guitar 成田昭次
Keyboard 前田耕陽
Bass 高橋一也
Guitar 岡本健一

男闘呼組1stアルバム。84年に成田と高橋でプライベートでバンドを結成し、以後ジャニーズ内の正式なグループとして幾度かの改名とメンバー入れ替えを経て85年にバンド名が男闘呼組に落ち着く。以後もメンバーチェンジやそれに伴う担当楽器変更を経ながら最終的に4人+ドラムとキーボードのサポートミュージシャン2名を加えた編成で固まった。86年4月にはファーストコンサートを開催していたが、そこから2年経過した88年8月にシングル『DAYBREAK』でデビューした。C/Wを変えて4種発売するという複数商法もあっていきなり70万枚に迫る大ヒットを記録。そこから1ヵ月で今作がリリースされたが「DAYBREAK」、C/W4曲は一切収録されず新曲のみで構成されている。久保田利伸に及ばず2位となったが、アルバムでは今作が最大のヒット作となった。

93年に突如高橋がジャニーズを解雇されて事実上の消滅解散となってしまった事もあって、直後にはベストアルバムの発売もあったが現在はシングルやオリジナルアルバムはもちろん、解散後のベストアルバムやDVD化された映像作品含めて全てが廃盤となっている。

バンドスタイルだが全員がボーカルも兼任しており、基本的には全員で歌っているようだが、各自が単独ボーカルを担当した楽曲も半数程度収録されている。また不在のドラムと1人ではカバーしきれないキーボードにサポートを入れて6人編成にする形でバンドサウンドを補強しており、バンド風アイドルではなく、ロックバンド然とした佇まいになっていてジャニーズアイドルとしてもかなり異色の硬派な雰囲気が漂う。さすがにジャニーズアイドル的なしがらみなのかあまりバンドっぽくない「Carry On」みたいなダンス調の曲もあるものの、80年代らしいハードロック調のサウンド不良っぽさを前面に押し出していて圧倒的に10代と夜の都会のイメージ。割とテンプレ的な時代だった事もあってか、ハイウェイ、夜、暴走など族っぽさを想起させる言葉が並んでいる上に、ラストはタイトルもそのままズバリ「不良」であり、イメージの固め方はかなり分かりやすい。

この当時は光GENJIの完全なる天下であり、そこに合わせていくのではなく全く別の客層を押さえにいっている感じもあり、アイドルらしいキラキラは皆無。1ヵ月前に出たばかりとはいえ大ヒットシングルを未収録にして次回作以降にも入れず、次回作もシングル入れずにアルバムは新曲のみで勝負した、という辺りも硬派だ。ハードロック調でカッコいいんだけど、カッコつけ方含めてザッツ80's不良といった装いなので時代性もかなり強い。またかなり背伸びしてキメに来ている感じもあって、ボーカルも無理にカッコつけたりシャウト気味に歌っている感じもあってまだ若い。デビュー作らしい初々しさと背伸びは隠しきれていない。それでもこれはこれでギリギリで時代は捉えていたんじゃないかとは思うし、逆にこの初期イメージが強すぎて音楽的には充実・成長しながらも90年代に適応できないパターンに陥って一挙低迷してしまったのかなとも思う。

あとジャケット写真等のにらみつけるようなロックバンド的な佇まいは、初期のTOKIOのジャケット写真に通じるところがあり、バンドとしてデビューしたTOKIOが当初キラキラアイドルポップな音楽性と全く噛み合っていないカッコつけた雰囲気でジャケット写真に出ていたのって先輩の男闘呼組のイメージがあったからだったのかなとなんとなく思った。

男闘呼組  

印象度★★★☆☆

2019.9.22更新

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