暁(初回盤A)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 暁 | 新藤晴一 | 岡野昭仁,tasuku | tasuku,PORNOGRAFFITTI | 7/29先行配信 |
2 | カメレオン・レンズ | 新藤晴一 | 新藤晴一 | 篤志,PORNOGRAFFITTI | 46thシングル 最高6位 売上2.5万枚 |
3 | テーマソング | 新藤晴一 | 岡野昭仁 | 立崎優介,田中ユウスケ,PORNOGRAFFITTI | 51stシングル 最高2位 売上2.6万枚 |
4 | 悪霊少女 | 新藤晴一 | 新藤晴一 | 江口亮,PORNOGRAFFITTI | |
5 | Zombies are standing out | 新藤晴一 | 岡野昭仁 | tasuku,PORNOGRAFFITTI | 48thシングル(配信限定) |
6 | ナンバー | 新藤晴一 | 岡野昭仁 | トオミヨウ,PORNOGRAFFITTI | |
7 | バトロワ・ゲームズ | 新藤晴一 | 岡野昭仁,トオミヨウ | トオミヨウ,PORNOGRAFFITTI | |
8 | メビウス | 新藤晴一 | 岡野昭仁 | tasuku,PORNOGRAFFITTI | |
9 | You are my Queen | 新藤晴一 | 新藤晴一 | tasuku,PORNOGRAFFITTI | |
10 | フラワー | 新藤晴一 | 岡野昭仁 | 篤志,PORNOGRAFFITTI | 49thシングル(配信限定) |
11 | ブレス | 新藤晴一 | 岡野昭仁 | tasuku,PORNOGRAFFITTI | 47thシングル 最高5位 売上2.9万枚 |
12 | クラウド | 新藤晴一 | 新藤晴一 | 宗本康兵,PORNOGRAFFITTI | |
13 | ジルダ | 新藤晴一 | 岡野昭仁 | tasuku,PORNOGRAFFITTI | |
14 | 証言 | 新藤晴一 | 岡野昭仁 | 江口亮,PORNOGRAFFITTI | 7/25先行配信 |
15 | VS | 新藤晴一 | 新藤晴一 | 立崎優介,田中ユウスケ,PORNOGRAFFITTI | 50thシングル 最高8位 売上2.3万枚 |
Strings Arrangement:江口亮,友野美里(4,14)
No | タイトル | 備考 |
STUDIO SESSION〜稀・ポルノグラフィティ〜 | ||
1 | Stand for one's wish | 22ndシングル『リンク』C/W |
2 | むかいあわせ | 37thシングル『瞬く星の下で』C/W |
3 | オニオンスープ | 23rdシングル『あなたがここにいたら』C/W |
4 | サマーページ | 24thシングル『痛い立ち位置』C/W |
Video Clips | ||
5 | ブレス | 47thシングル |
6 | Zombies are standing out | 48thシングル(配信限定) |
7 | フラワー | 49thシングル(配信限定) |
8 | テーマソング | 51stシングル |
リリースデータ
2022年8月3日 | 初登場5位 | 売上3.4万枚 | Produced by 田村充義 | SME Records |
メンバー
Vocal,Chorus | 岡野昭仁 |
Guitars | 新藤晴一 |
ポルノグラフィティ12thアルバム。前作から4年10ヶ月ぶり。前作以降の6シングル(※)を収録。「証言」「暁」が1週間前に立て続けに先行配信された。2018年9月8日から20周年イヤーを掲げ、2019年9月7,8日の東京ドーム公演で20周年イヤーを終了させたが実際に20周年イヤーを掲げていたのは20年目突入日〜20周年当日までであり、"周年"基準であるならば正式な20周年の期間は2019年9月8日〜2020年9月7日であり、1年前倒しであった。以後はソロ活動を展開、そのまま新コロ直下に突入したため2020年は新曲が1曲も発売されない年となった。2020年は12月になってFC限定有観客&一般配信によるライブを1本行ったのみとなったが、2021年8月に『ポルノグラフィティ 2021 "新始動"』を掲げると9月に「テーマソング」、9〜12月までツアーを行った。しかし新作としては「テーマソング」から今作(正確には先行配信)まで10ヶ月以上ブランクが生じていた。案の定シングルでは2万台をキープしていたものの、今作の初動がほぼシングル売上程度となるまでに低迷した。
初回盤はライブで演奏した事の無い楽曲から4曲のスタジオライブ映像「STUDIO
SESSION〜稀・ポルノグラフィティ〜」、未商品化のMV4曲を収録したBlu-ray付が初回盤A、DVD付が初回盤B。Blu-ray付での発売はシングル『テーマソング』に続いて2作目で、アルバムでは初。アルバムは初めてA,Bでの発売となった。内容違いではなく複数商法ではない。
通常盤はCDのみ。
(※)配信によりシングルの通算カウントが曖昧になるミュージシャンが多いが、ポルノグラフィティの場合は2018年に配信シングルとして「Zombies are standing out」「フラワー」を立て続けにリリースした際はソニーのディスコグラフィーにシングルとして掲載はされていたもののシングルとしてのカウントがどうなっているかは表記されていなかったが、シングルCD「VS」を公式で明確に50thシングルと銘打った事により、配信2作が48th、49thで通常シングルカウントに含まれた事が正式に判明した(「テーマソング」発売時も50thシングル「VS」以来としている)。一方で「証言」「暁」はアルバムと同じジャケットによるあくまで先行配信であり、ソニーのディスコグラフィーにも非掲載でシングルカウントには含まない模様。
5年近くあったので既出シングルは多いが1〜4年前の少し前といった感覚のシングルが並んでいる。2021年8月に『ポルノグラフィティ 2021 "新始動"』とか大々的に掲げてアピールしていただけに9月の「VS」を先行シングルとして立て続けにシングルを出すか12月までにはアルバムを出すくらいの流れかと思っていたら、結果的に直近のリリースが1年近くない中でのアルバム発売。新始動アピールから1年近く新曲が出ていなかったのは驚きだが、そもそも新始動というのは20周年以降、そのまま2020年にほぼライブが出来なかった事もあってライブツアー自体が久々だという意味合いでライブに行くファン向けの宣言だったのかも。2022年にアルバムを出そうという計画で準備を進めていたらしいので制作が遅れていたわけではないらしい。一般リスナーとしてはシングルCDがもう少し直近で出ていないとアルバムに向けて盛り上がらない感じがしてしまうところではあったが…。
既出曲が多くなったものの、その既出すべての作詞が偶然にも新藤晴一だった事からそのまま全曲作詞を新藤晴一で統一。これは初の事となる。岡野昭仁の作詞が無いという事で単純に手数が減ったところは残念ではあるし今後一貫してこうなってしまうのはどうかと思うが、いつもは岡野がこういう歌詞を書いているならとバランスを考えたりしていたのが全部自分なのでいつもなら書かないような方向性に挑む事になって結果的には1人で全部作詞は狭まったというより広がったようにも思う。また岡野昭仁は10曲の作曲を担当して作曲面で奮闘しているが、2曲がアレンジャーとの共作になっており、これは2人でメロディーを考えたのではなく、アレンジャーが先にメロディーのないトラックを制作してそのトラックにメロディーをつけるという新手法での作曲を試みる事で新たな引出しを開けようとする試みになったようだ。いずれも既に馴染みのアレンジャーで彼らの思うポルノグラフィティ像がある中でのトラック先行なのでイメージが違い過ぎる事にもならない。直接関係あるのかは不明だが今作では高音ではなく低音ボーカルを生かした部分も散見されるし、鋭く突き抜けていくような勢いのあるロックナンバー「暁」では平メロで低音を生かしながらもサビはファルセットまで駆使するという難曲で進化を見せている。
このように今作はアレンジャー陣は変わらぬ面々ながらも2人それぞれが新たな挑戦をしているのが特徴。シングルでも比較的攻めていたのに加えて先行配信の「暁」「証言」もリード曲として十分なシングル級の2曲になっているので、前作以降5年間のベストアルバム的な要素もある。ここ最近のアルバムも全体は好感触ながらもシングル曲含めて曲単位では残りにくいところがあったけど今作は曲単位でも粒揃い。さすがに初期のヒット曲を凌駕するほどの1発ドキャッチーな曲なんかは無いものの、確かな進化と挑戦を感じられる1作でここに来ての最高傑作的な勢いは確かにあると思う(後で最高傑作までは行ってなかったと印象が変わる可能性はあるので断言はしない)。
初回盤Blu-ray
結果的に2007,2008年から3曲、2013年が1曲と時期が偏ったが、ライブで演奏してない楽曲を現ツアーバンドメンバーによる生演奏スタジオライブをするというファン需要の高そうな企画。聞いてはいたものの正直覚えていない楽曲ではあったが、今のバンドメンバーによる演奏で改めて曲の良さを感じられた。またこの手のスタジオライブはスタジオライブと銘打っておいて単なるアテブリ映像(音源はCD)だったり、淡々と演奏するだけでいつのどのCD収録の曲なのかは自分で調べろといったスタンスの収録するだけなんて事が多々あるが、今作は丁寧だ。まずちゃんとスタジオで演奏しているし、演奏前後にMCを入れて2人がいつのシングルのC/Wなのかを明言し、思い出を少し語ってから曲を演奏する。50枚を越えるシングルを出しているのでファンでさえ一瞬では思い出せないであろうことも考慮したとか、歌番組出演時も(特に以前出ていた紅白などの年末特番)曲終わりに岡野昭仁が短いコメントを挟むなどサービス精神旺盛というのもあるんだろうけど、非常に丁寧なやり方で凄く好印象。
ビデオクリップは何故この4曲なのかというと商品化されてなかったからで、配信2曲は商品化するタイミングは無く、「ブレス」「テーマソング」の初回盤はライブ映像収録でクリップ収録が無かった。逆に「カメレオン・レンズ」「VS」は初回盤に収録していたのでここには未収録となったという事でシングル初回盤購と被らないように配慮されているようだ。また発売と前後してリード曲のMVが公開されていたが未収録。今作は新曲9曲も全てMVを制作、順次公開予定となっており、映像作品『Visual Album "暁"』として映画館限定上映も行うなど、映像での新展開も行い特設サイトまで作っているのでいずれ何らかの形で商品化されそう。
印象度★★★★☆
2022.9.18更新