あにゅー

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 命題 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS 7/23配信シングル
2 まーふぁか 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
3 ワールドエンドガールフレンド 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
4 DASAI DAZAI 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
5 なんていう 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
6 賜物 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS 4/18配信シングル
7 MOUNTAIN VANILLA 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
8 Odakyu Line 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
9 筆舌 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
10 ピリオド。 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
11 成れの果てで鳴れ 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
12 ピアフ 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS  
配信のみ収録
13 大団円 feat. ZORN(Anew Version) 野田洋次郎,
ZORN
野田洋次郎 RADWIMPS 2023/7/4配信シングル 再レコーディング
bonus track CDのみ収録
13 賜物(Orchestra Version) 野田洋次郎 野田洋次郎 RADWIMPS 9/26配信シングル 

リリースデータ

2025年10月8日 初登場1位 売上6.1万枚 ユニバーサル

メンバー

Vocal,Guitar,Piano Programming & Mixing 野田洋次郎
Bass,Chorus 武田祐介

RADWIMPS11thアルバム。前作から3年11ヶ月ぶり。サントラ盤『すずめの戸締まり』からは2年11ヶ月ぶり。桑原彰脱退後の現行体制になった2025年以降の配信シングル2曲を収録。前作以降桑原在籍時の配信シングルのうち『すずめの戸締まり』からの先行配信を除く「人間ごっこ」「KANASHIBARI feat. ao」「大団円 feat.ZORN」は全て未収録となった。また前作以降唯一発売されていたシングルCD「正解」は前々作『ANTI ANTI GENERATION』に18FES ver.として収録されていた曲を正式にスタジオレコーディングしたものだったが、シングルバージョンは未収録となった。2018年の『ANTI ANTI GENERATION』以来となる1位を記録し、『天気の子 complete version』以降のサントラや企画盤含む全てのアルバム売上を上回り、前作『FOREER DAZE』も大幅に上回る売上を記録したものの、2週目には27位まで吹き飛ぶなど極端に初動に傾いた。発売直後に1000円前後での通常盤出品がフリマアプリで相次いでいた事からもツアーの応募シリアルナンバー目当ての複数買いからの即売却が発生していたようであまり広がりがあったわけではなさそうだ。

一般発売の初回盤が廃止され、一般発売は通常盤CD1種のみ
公式通販ラリルレコード&UNIVERSAL MUSIC STORE限定販売20th Anniversary Special BoxはCD+Blu-ray+GOODS「RADWIMPS 20th Anniversary Special Live Sessions -賜物-」(「賜物」「命題」とMaking & Interview)、「セプテンバーまだじゃん。at 横浜アリーナ (2007.8.30)」7曲のライブ映像、「FUJI ROCK FESTIVAL’ 25 (2025.7.27)」4曲のライブ映像を収録したBlu-ray付。20th Anniversary GOODS『だいたい入る!クリアポーチ』 (行先のないチケット型テープ、おにぎりピック&ピックケース、はらペコインケース)付。

9月26日の「賜物(Orchestra Version)」配信と同時にCD限定ボーナストラックとして追加収録されることが発表され、配信当日に配信版限定で「大団円 feat. ZORN(Anew Version)」が追加収録されることが発表された。

「大団円 feat. ZORN」は桑原在籍時の楽曲となるが桑原脱退後の現体制で再レコーディングされており、今作には徹底して桑原在籍時の音源は収録されていない。ドラムは森瑞希、エノマサフミ、新たなサポートギターとして白川詢、閑喜弦介が参加している。

前作リリース直後に桑原彰の不倫報道があり、これを受けて桑原のみ活動休止を発表。ライブはサポートギターを入れて行っていたが、「人間ごっこ」や『すずめの戸締まり』リリース前の桑原のインスタでは新曲でこっそりギターを弾いている事を明かしていて(脱退後に削除)、程なくして復帰を報告「KANASHIBARI feat. ao」「大団円 feat.ZORN」は正式に復帰後に配信されていた。しかし2024年10月17日に突如脱退を発表。最も短いコメントを発表していた野田、感謝を告げていた桑原だったが、活動休止時にかなり踏み込んで桑原の行動を非難していた事や海外でのライブの際に現地で大量のビンテージTシャツを購入している桑原に対して野田が同じメンバーとして嫌だと本人にも伝えたとして苦言をインスタに投稿した事、脱退した桑原が即ビンテージTシャツビジネス販売を開始した事から野田と桑原の間に確執があるのではないかと脱退直後から噂される事態となっていた。脱退後の桑原は自身のXで野田やバンド内での待遇面での不満を次々に投稿し続けており、親友から不仲に転じての脱退劇は決定的な事実であった事が判明した(今作については"黄身の名は。のニューアルバム"とジャケットに引っかけて表現(仲良しの頃の映像というのは限定盤のBlu-rayに2007年のライブ映像が含まれているからと思われる)していたかと思えば何があろうと聴かないとも言っており、弾いてほしくないと言われたともコメントしている。

近年は電子音を多用するようになり、ギターサウンドも遠ざかり、ほとんどソロプロジェクトかというようなバンドから遠ざかったサウンドに変貌してきていて前作ではどこまで行ってしまうのだろうかと戸惑った。"良く分からないけど凄い"からもう完全に"たぶん凄いんだろうけどプロジェクト形態過ぎてもう良く分からない"に完全に変わってしまっていた。もっと古くは『アルトコロニーの定理』以降からどんどん楽曲が複雑化していき(途中で「君の名は」で分かりやすい方向で大ヒットした事はあった)、ドラマーの離脱もあって徐々にバンドの枠に収まり切らないプロジェクト形態化していく…という流れでついにギターも脱退となればますますソロ色が強くなるのではないかと思っていた。しかし野田ソロ名義でのリリースがあった事と、恐らく相当双方ストレスを抱えた末の放逐的な桑原脱退を経て、ギターをサポートに切り替えた新体制での始動により、心境に変化があったのかロックバンドとして再生する方向性へ向かったのが今作だ。「賜物」は電子的な方向性が残っていたが、「命題」は4th頃までを思わせるガツンとしたロックバンドサウンドが戻っており、今作も全体にギターを生かしたロックバンド的な楽曲が大半を占める。ソロっぽいHIP HOP的なアプローチや打ち込み多用の電子サウンドは一気に鳴りを潜め、ロックバンドRADWIMPSが帰還したと感じられる仕上がり。ギタリストが脱退したのに帰還したというのも変な話だが、今作の印象は昔のRADWIMPSっぽい方向性に帰還したと表現するのがふさわしい。「大団円 feat.ZORN」はラッパーが参加したHIP HOP的なアプローチの楽曲だが、これもロックバンド感が明らかに増したリアレンジが施されている。

新体制となった事で逆にロックバンドとして原点回帰するとは思わなかったが、そのおかげで今作は久々に聞きやすいロックアルバムで好印象。基本そんなにRADWIMPSの歌詞は気にしてこなかったが同世代として「筆舌」の歌詞には響く部分もあった。もっと聞きこんでいて桑原のギターの特徴を掴んでいるようなファンだと桑原らしさが感じられず表面だけ似せている感じに聞こえてしまうらしいけど…。そもそも最近ほとんどギター聞こえなかっただけに脱退後が前作やサントラ展開の曲群なら分かるんだけど、脱退後に当てつけかのようにギター全開のロックアルバムにするとはなぁ…。よほど確執が深かったのか。

B0FFGJXB1V

印象度★★★★☆

2025.11.9更新

※今作はAmazon Music/Apple Musicで視聴したためCD(ブックレット)を手に取っていません。

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