余命10年〜Original Soundtrack〜

No タイトル 備考
1 Opening of [余命10年]  
2 茉莉の現実  
3 7年後の五輪  
4 タイムカプセル  
5 最初のバイバイ  
6 挫折  
7 戸惑い  
8 病室での吐露  
9 小さなはじまり  
10 時が止まって見えた  
11 重なる四季  
12 罪なき声  
13 スカイツリーと私  
14 心の悲鳴  
15 茉莉の嘘  
16 二人の叫び  
17 和人の告白  
18 重ねる時間、残り時間  
19 大丈夫、じゃない  
20 ゲレンデ  
21 重ねる二人  
22 行き止まり  
23 キッチンの涙  
24 お姉ちゃんがお姉ちゃんでいてくれて  
25 消せない、消えない  
26 茉莉の夢  
27 涙袋  
28 届いた声  
29 君が止まって見えた  
30 うるうびと 主題歌 ボーカル曲

リリースデータ

2022年3月4日 初登場30位 売上0.2万枚 ユニバーサル

メンバー

Vocal,Guitar,Piano 野田洋次郎
Guitar 桑原彰
Bass 武田祐介

RADWIMPS、映画『余命10年』サウンドトラックアルバム。『君の名は。』『天気の子』に続く3作目のサウンドトラックアルバムだが前2作はアニメ作品で今回は小松菜奈、坂口健太郎主演の初の実写映画作品のサウンドトラックとなっている。唯一のボーカル曲で主題歌でもある「うるうびと」と劇中インスト29曲を収録。通常盤1種発売。通常の水曜日発売ではなく映画公開日に合わせた金曜発売。集計が不利だったというのもあるが、歌入り1曲のみを始め前2作のアニメ映画とは条件が異なり過ぎた事もあって、2000枚にも届かない初動に終わり、最低売上を桁レベルで大幅更新する事態となった。

ギターの桑原彰は2021年9月の不倫報道を受けて活動自粛となり、11月のアルバム『FOREVER DAZE』は休止前にレコーディングが完了していたものと思われるが、12月からのツアーには不参加で、今作に参加していたかは不明

『余命10年』監督である藤井道人とは野田洋次郎が初出演した2017年のテレ東の連続ドラマ『100万円の女たち』を担当した監督3人のうちの1人だった縁で繋がっており、その頃からの念願をかなえた形とされる。野田洋次郎は撮影前に脚本を読んで主題歌「うるうびと」と劇伴の一部を作り、キャスト&スタッフはその音源を聴いて同じイメージを共有しながら撮影に臨んだという。

前2作は歌入りの曲が複数含まれていた事や普段のRADWIMPSよりも聴きやすいいわゆる売れ線の楽曲だった事もあって大きな話題となったが、今作は感動系の実写映画(原作者が自身の患った病気を題材にした難病恋愛モノで2007年今作でデビューをして10年後の2017年の文庫版にあたって闘病の内容を中心に新規加筆を行った直後に他界している)という事もあってか、明るくなりようがなく、切ない・哀しい路線。インストはほぼ全てが音数の少ないピアノ演奏やシンセ、ストリングスなどいかにもBGMでかかっていそうな静かな劇中インストばかり29連発なので正直たぶんこれ映画見ていても普段からサントラ好きでサントラまで聞いているようなリスナーじゃないとわざわざ聴きたいとも思わないんじゃないかと思う。アニメ映画でもう少しBGMにも緩急があって適度にボーカル曲も出てきた前2作と今作では一線を画しており、前2作は単なるサントラ以上の需要を生んでいたが今作は静かなサントラアルバムでしかなく、これは確かにRADWIMPSファンでも買わないというか興味を持てないと思う。

そして現在稼働しているメンバーがボーカルギターピアノの野田とベースの武田の2人だけなのもあって、ほとんど演奏参加も無さそうだがどうなっているんだろうか。普段からピアノのクレジットが野田にあるので今作の大半で鳴っているピアノを野田自ら弾いているのであれば野田の演奏はかなり入っている事になるが…。「ゲレンデ」はエレキギターのソロメインだったりと全く無いわけではないがほぼピアノ・シンセのしっとりBGMでギターやベースは入ってないようなインストばかりだからなぁ…。ストリーミングで全曲流してみたが、ほとんど盛り上がりも無く似たようなしっとりピアノインストが延々続くのでさすがにちょっと厳しかった。

熱心なファンでも単曲DLかストリーミングで主題歌だけチェックするくらいになっているんじゃないかなと思うんだけど唯一のボーカル曲で今作最大の目的となる新曲「うるうびと」、これもピアノメインのバラードナンバーで徐々に盛り上がっていくがこれまたオーケストラ的な盛り上がり方なのでほぼバンドサウンドではない。こればかりは今回も新海誠のアニメ主題歌だったとしてもちょっとヒットは無さそうな、しかしたぶん『余命10年』には寄り添った正しく主題歌なんだろうなというような映画のための1曲といった印象。

そんなわけでRADWIMPS名義ではあるがかなり野田ソロワーク色が強く、これはバンド名義にするよりもソロ名義で良かったんじゃないか、チャート上厳しい結果となってしまうのは明らかだった上になまじ前2作が普段より当たるという状況だっただけに落ち目イメージがついてしまう事にも繋がってしまったようには思う。

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印象度★★★☆☆

2022.3.19更新

※今作はAmazon Musicのみで視聴。公式特設サイトも曲目表記のみ、回避され過ぎたのかwikiの詳細更新無しで情報を得られなかったため、作詞作曲編曲メンバー表記はレンタル屋でざっと眺めてきただけですが、作詞作曲編曲表記は無く、メンバー表記は3人のみ、サポートドラムの表記は無く、管弦とピアノサポートメンバーの表記がある事は確認しています。

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