Complete Edition
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考・原曲 |
1 | Raspberry Dream(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 16thシングル(remixed edition、カット) 100位圏外 5thシングル |
2 | Cheap Hippies(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 5thアルバム『TIME』収録曲 |
3 | When a woman loves a man(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 5thアルバム『TIME』収録曲 |
4 | フレンズ(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 14thシングル(remixed edition) 最高6位 売上25.7万枚 4thシングル |
5 | Cotton time(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 4thアルバム『REBECCAW Maybe Tomorrow』収録曲 |
6 | Bottom Line(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 4thアルバム『REBECCAW Maybe Tomorrow』収録曲 |
7 | London boy(remixed edition) | 沢ちひろ | 土橋安騎夫 | REBECCA | 4thアルバム『REBECCAW Maybe Tomorrow』収録曲 |
8 | 76th STAR(remixed edition) | NOKKO・ 沢ちひろ |
土橋安騎夫 | REBECCA | 4thアルバム『REBECCAW Maybe Tomorrow』収録曲 |
9 | Smile(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 5thアルバム『TIME』収録曲 |
10 | Moon(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 9thシングル(カット) |
11 | Olive(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 6thアルバム『Poison』収録曲 |
12 | One More Kiss(remixed edition) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 10thシングル |
13 | Virginity(remixed edition) | 宮原芽映 | 土橋安騎夫 | REBECCA | 2ndシングル(アルバム同発) |
bonus track | |||||
14 | Maybe Tomorrow(Nippon Budokan Last Live version) | NOKKO | 土橋安騎夫 | REBECCA | 2ndライブアルバム『LIVE SELECTION 2』収録Ver. 4thアルバム『REBECCAW Maybe Tomorrow』収録曲 |
リリースデータ
1999年6月2日 | 初登場6位 | 売上34.3万枚 | Produced by 土橋安騎夫 | SME Records |
メンバー
Vocal | NOKKO |
Keyboards | 土橋安騎夫 |
Bass | 高橋教之 |
Drums | 小田原豊 |
REBECCA1st remixed editionベストアルバム。過去の曲を主題歌に起用していた野島伸司脚本による99年の広末涼子・三上博出演の月9ドラマ『リップスティック』に「フレンズ(remixed edition)」が主題歌として起用され、他にも数曲が挿入歌として使用された。先行シングルとして「フレンズ(remixed edition)」が発売されるとリバイバルヒットとなり、その後に今作が発売された。全曲に大幅なリミックス(ミックス変更)とリマスタリングを施したremixed editionとなっている。ボーナストラックの「Maybe Tomorrow」のみライブ音源。日時は記載されていないが、ラストライブは1月19日の日本武道館なので『LIVE SELECTION 2』に収録されていたものと同じライブ音源と思われる。02年には「Raspberry Dream(remixed edition)」も今作のバージョンでシングルカットされている。メンバーは解散時の4人のメンバーが表記され、サポートミュージシャンと一緒に脱退メンバーも表記されている。また1月にリリースした『STAR BOX』まではキューンだったが今作からはSMEへレーベル移動している。
今作におけるリミックスはサウンド技術の進歩と90年代以降の音の変化に合わせて現代風の音にミックスし直したNew Mix的なもの。新たに音を追加したわけではないが、音のバランスや80年代特有の音の響きを90年代以降違和感のない響きに変えて再構築している。各楽器の音がグッと持ち上がって立体的なサウンドが実現している。リマスターされたオリジナル音源と比べるとじっくり聞かないとその差は分かりにくくなったが、当時はリマスターも初だったので過去の音源と比べてのその差は大きく感じられた。
当時「リップスティック」主題歌になるまでREBECCAの事は全く知らなかった。ドラマを見ていて「フレンズ(remixed edition)」が非常に印象に残り、シングルに続けて今作にも興味を持って初めてREBECCAを聞いた。現役時代を知らない第二次世代のREBECCAリスナーが一定いる、「フレンズ」だけミリオン級に知名度が高いのはこの時のリバイバルヒットの影響が大きいと思う。さすがにキーボードやシンセ中心のサウンド構成でこの辺りの音が最も時代性が強く出るということもあって、99年当時でも古さを感じはしたもののポップでキャッチーな楽曲の数々は好印象。後で原曲と聴き比べるとかなり音のバランスが変更されて、現代的なバンドサウンドに変化していることが素人でも分かるほどで、いわゆるミックス変更的なものに興味を持つようになったのも今作がきっかけだったかもしれない。
00年前後は80年代経由のアーティストが時代の変化に対応すべく、佐野元春や大江千里なども同様のミックス変更のベスト盤リリースをやっていた。99年にはあのビートルズでさえもミックス変更をやった。ただ原曲の音こそが思い出の音であり、いじるのは許さん的なリスナーも一定いたように思う。やがてミックス変更よりも次世代規格だ(失敗)、CCCDだ(失敗)、リマスターだ、ハイレゾだ、BOXだ、高音質CDだ、色々な関連音源を加えたデラックス版だ、といった商法に移行するようになり、ミックス変更はいつの間にかあまり行われなくなってしまった。
今作はミックス変更のベストアルバムとしてはドラマの影響もあってセールス的にも成功した一例でもある。ただ99年当時はもう「リミックス」というのは文字通りのミックスをやり直す(各録音パートの音のバランスを変える)という意味合いではなく、小室系のシングルのC/Wとかエイベックスが良く出していた原曲の一部だけを使用してトラックはDJ的なダンスフロア仕様の新規制作の打ち込み音源に差し替えになっているのもの、加工されているものが「リミックス」として認識されていた。ドラマの影響でとりあえずヒットしたから良かったものの今作におけるremixed editionもそのような「リミックス」と誤解されかねない状況でちょっとややこしかったようにも思う。なんせ当時の帯にはリミックス&リマスターと表記こそされているものの、現在ソニーのサイトでの今作の説明には究極のコンプリートベストとしか書いてないし、次回作の説明にはリマスタリングしたとしか書いていない始末で、リミックスとリマスター(制作の順序がRecording→Mixing→Masteringというのも知らない一般リスナーの方が多い)の区別がつかない一般リスナーも多数いる中でremixed editionというのが何なのかの説明は一切していない。そりゃまずいだろ…。
選曲は4thアルバム『REBECCAW Maybe Tomorrow』頃を中心にしてとにかく人気曲を集めた感じで、現代風サウンドでひとまず聞きたい楽曲が勢ぞろいしている。当時はそんなことは知った事ではなかったけど、シングル曲があまりないわりにキャッチーな曲が並んでいるなぁと感じた事は記憶している。オリジナルアルバムも聞いてから聞くと、超ド王道ではあるものの、かなり究極的なベスト選曲だと思う。今からREBECCAを聞く場合、80年代の音に馴染みが無いのであれば基本的には今作が推奨。
印象度★★★★★
2015.11.14書き直し