GOOD TIMES 2001-2010 COMPLETE BEST

※シングル03年以降(6th以降）200位以内データ

リリースデータ

メンバー

RIP SLYME2ndベストアルバム。05年リリースの『グッジョブ！』に続くメジャー2枚目のベスト（インディーズベスト『YAPPARIP』が03年発売）で今回もオールタイムベストとなっている。メジャー10周年となっているが01年デビューのため、実際には9周年10年目突入のタイミングである。前作時はインディーズラスト「マタ逢ウ日マデ」〜メジャー10thシングルまでが収録されており、アルバム曲と当時の新曲を除いて大半の収録曲が今作と被っているが、別バージョンが存在する「マタ逢ウ日マデ」「ONE」の2曲は別バージョンで収録している。基本的にリリース順に収録されており、DISC-2の最初と最後に新曲が収録されている。初回盤はPVメドレー等を収録したDVDが付属するほか豪華封入特典がついている。またDJ FUMIYAが20曲選曲したアナログ盤もリリースされている。12月には続けてC/Wとアルバム曲を対象にした裏ベスト『BAD TIMES』をリリースしている。

前作の存在を考慮してか、前作ベスト以降に当たる6thアルバム、7thアルバムからの選曲が多いが、何故か5thアルバムからは選ばれていない。別バージョンがある（しかも最大のヒット作「ONE」が別バージョン）とはいえここまでのシングルが網羅できるため、これから聞くには前作ベストよりはいいと思う。Dragon AshでHIP HOPがヒットチャートミュージックに定着しつつあった00年代序盤にKICK THE CAN CREW、ケツメイシと並んでラップミュージックを索引していたのが印象深い。ケツメイシよりもTV出演が活発だったので当時の売上的には同じくらいだったが（その後ケツメイシはさらに大爆発）、RIPの方がよく目にも耳にも入っていた記憶がある。「楽園ベイベー」が流行った頃は全く好きじゃなかったのだが、その主たる理由が彼らの最大の持ち味であるユルさだった。KICKのようにHIP HOP寄りではないし、かといってケツメイシほどサビがインパクト絶大のメロディーでもない。正直どっちつかずな感じがあり、全く好きになれなかったのだが、改めて聞いてみればそのどっちつかずなところがバランス良くて当時はウケたのかもしれない。ただその後のラップ系はケツメイシが一気に天下を取り、ラップを使用したメロディー重視のサビがある楽曲がバンバン当たるように変化する。特にメロ重視にすることもなく、変わらなかったRIPは自然に存在が地味になっていってしまった。実際に人気のピークを越えたDISC-1後半以降の曲でも持ち味に変化は無く、いきなり大きな実験に走ったりはしていない。2枚通して音楽性はほぼ貫いている感じだ。だがやはり耳に残るのは初期だった。トラックがメチャメチャカッコいいわけではないし、物凄くラップがかっこいいわけでもないし、サビメロはそこそこ心地いいけどそこまででもない。「楽園ベイベー」ヒット時よりはこの曲含めて全体的にいいとは思えたものの…ポップミュージックとしてもラップミュージックとしてもあまりピンと来なかった。ただベスト盤としてはこれ1枚で一気に網羅できる内容なので良いと思う。

今作以降も活動は続いたが、2011,2012年はシングルCDの発売は無く、2013年〜2016年にリリースしたシングル6作は20位台〜30位台となり、トップ10ヒットは今作収録の17thが最後だった。アルバムは2015年9月の『10』、シングルは2016年3月の『Take It Easy』が最後となった。2010年に大塚愛と結婚していたSUが2017年4月に不倫が報じられた影響で活動を休止。4人で予定されていた夏のフェス出演を継続したが9月の気志團万博出演を最後に一切の活動が無くなった。1年後の2018年10月30日に正式な活動休止を発表して公式サイトも消滅。

メンバーのSNSに問い合わせが殺到し、PESがファンからの疑問に回答していたが、休止をニュースで知った、何も知らない、聞かされていない、随分前から何も出来ない立場だと正直な状況を打ち明けつつファンへ謝罪。SUからは私の責任だとコメントが出たが残った3人のメンバーは明確なコメントは出さず空中分解を感じさせる謎の状態となっていた。

2021年9月にPESが2017年9月に脱退して事務所も辞めていたと公表。結果的に最後のライブとなっていた気志團万博出演をもって脱退していた事が判明した。ということは残されたメンバーはそれを公表しないまま1年放置してグループを休止にしていたという事になる。公表するきっかけはメンバー3人がPSEが自分の名前を出すなと言っているのにインスタライブでPESを呼ぼうなどとトークしていたと知り、コンタクトを取ったが相手にしてもらえず、公表する決意をしたという流れで、相当溝が深くなっている様子が伺える。

初回盤DVD付　　通常盤　　　　DJ FUMIYAセレクトのアナログ盤　

印象度★★★☆☆

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