1988
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | Rockon Social Club | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | |
2 | Foxy Lady | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | |
3 | Rolling Thunder Baby | 寺岡呼人 | 寺岡呼人&成田昭次 | 寺岡呼人 | 4th配信シングル(3/17カット) |
4 | パズル | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | 成田昭次 配信EP『犬も歩けば棒に当たる』収録曲 2nd配信シングル Rockon Social Clubバージョン |
5 | ただいま | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | ||
6 | 翼をもがれた野郎ども | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | 3rd配信シングル(2/24先行配信、3/10改めて配信) |
7 | ヨッテタカッテ | 寺岡呼人 | 寺岡呼人&成田昭次 | 寺岡呼人 | |
8 | Love Again | 寺岡呼人/西野蒟蒻 | 寺岡呼人&成田昭次 | 寺岡呼人 | |
9 | To querra mucho | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | |
10 | 遥か未来の君へ | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | 寺岡呼人 | 1st配信シングル |
Strings Arrangement:門脇大輔(4)
Chorus Arrangement:町支寛二(5)
リリースデータ
2023年3月1日 | 初登場4位 | 売上2.6万枚 | Produced by 寺岡呼人 | TOKYO RECORDS |
メンバー
E.Guitar | 成田昭次 |
Bass | 高橋和也 |
Keyboards | 前田耕陽 |
E.Guitar | 岡本健一 |
And Produced by 寺岡呼人 |
Rockon Social Club1stアルバム。1988年〜1993年まで活動していた男闘呼組メンバーにより新たに結成された新名義のバンド。後述のようにジャニーズとの兼ね合いからか、やや変則的な情報の出し方をしている。「パズル」は2022年4月に成田昭次がソロ名義で13年ぶりに発表した復帰後最初の新曲2曲のうちの1曲だったが、7月の男闘呼組としての電撃復活での音楽番組出演時には男闘呼組として演奏、今作ではRockon Social Clubとして演奏している。2週前に「遥か未来の君へ、1週前にRockon Social Clubバージョンでの「パズル」、「翼をもがれた野郎ども」が先行配信された。今作は当初CD発売のみで、DL&ST配信されているのは先行3曲のみだったが、3月10日には「翼をもがれた野郎ども」を専用ジャケットで改めて単曲配信、17日になって「Rolling Thunder Baby」を単曲で配信(シングルカット)。そして3月21日になって今作のDL&ST配信が開始された。
2022年に電撃復活を発表した男闘呼組。ジャニーズとの兼ね合いから有能なプロデューサーが1つ1つ問題を解決していって男闘呼組としての活動が実現したそうだが、男闘呼組としては1年間の期間限定としており、2023年にラスト全国ツアーを発表していた。しかしそのツアーが始まる前に突如このバンドの始動が別途発表された。双方活動がクロスしており、男闘呼組のツアーで2日間公演を行った次の日に同じ会場でRockon Social Clubでのライブも開催される予定も発表しているが、男闘呼組、Rockon Social Club双方の公式サイトではそれぞれの予定にしか触れていない。
公式サイトでは"伝説的復活をした男闘呼組メンバーを中心とした、寺岡呼人プロデュースによる新バンド"としてシルエットによるメンバーの姿のみ出して正式なメンバー表記をしていなかったが、今作ではメンバー4人の名前+空白を開けてAnd Produced by 寺岡呼人と表記されている。メンバー表記は上記の成田、高橋、前田、岡本の順番だが、各楽曲演奏クレジットはギター、ベース、キーボード、ドラム、他の並びのため成田、岡本、高橋、前田の順番になっている。4人以外に青山英樹がドラム、Other Instrmentsを寺岡呼人が担当し、曲によってはストリングスやブラスが参加している。一部楽曲ではキーボードにはサポートも参加している。
寺岡呼人プロデュースという情報ではあったが…いやまさか成田昭次がちょっと共作で参加しているだけでメンバー3人作詞作曲編曲にノータッチでほぼ全部寺岡呼人とは思いもよらない…。これは恐らく元々はクスリでの逮捕以後10年以上引退していた成田昭次が復帰にあたって寺岡呼人と組んで成田商事を立ち上げて始動し始めていたためと思われる。今作のドラムは成田商事でもドラムを担当している青山英樹であり、成田商事を本格始動するつもりだったのが、急遽男闘呼組メンバーも合流して新バンドに変えたかのような制作体制となっている。この辺りはジャニーズとの兼ね合い、男闘呼組の名前を使用し続ける事がスムーズな状況ではないため、自分たちの裁量で動きやすい方向性を探る中でこうなっていったという感じで手探り感があり、明確に決まっての始動では無さそうだ。
というわけでほとんど寺岡呼人が作詞作曲編曲なんだけどバンド全体の雰囲気は男闘呼組が復活した感じがある。男闘呼組の自作以降も含めて一貫しての特徴だったロックバンドとしてのカッコよさを損なわず、後期ほど意識されてなくなっていったもう少し外向けのある程度メロディーもキャッチーで聞きやすい楽曲もちゃんと取りそろえた充実の1作。クレジットだけ見ると寺岡呼人関わりすぎ…と若干引いてしまうところがあるが、全く別物にはなっていなくてちゃんと男闘呼組っぽさがあるように思う。まあこれは世間一般の初期のヒット曲「DAYBREAK」「TIME ZONE」を筆頭としたイメージの延長なので、4thアルバム以降だと自作ではない時点でもう何もかも違っていてコアなファンほど賛否にはなってしまうだろうとも思う。個人的には当時の男闘呼組は若さゆえの尖りっぷりでシングル曲まで全くシングルっぽくなく硬派を貫きすぎててカッコいんだけど曲単位で印象に残らない…という感じだったのと自作以降各々がやりたい事をやっている感じで正直あまりまとまりは感じなかったので今作は大当たりだった。紆余曲折あった彼らがもう1度自分たちの意志で集まって歌う「パズル」も寺岡呼人の作詞作曲編曲ではあるが、まさに彼らそのものであり、4人で歌っている事に大きな価値がある。このバンド自体が継続の意向であればいずれ自作も出てくるだろうし、ありえないと思われた復活が実現した事、その始まりの1作として本当にふさわしい曲を揃えてくれたと思う。改めて寺岡呼人の手腕も凄かった。
印象度★★★★☆
2023.4.23更新