Whale Song EP

リリースデータ

さかいゆう3rdEP。地元高知県の酒造会社「酔鯨酒造」へ提供した書き下ろしの新曲「Whale Song」と高知や故郷をテーマにした楽曲を集めた全5曲。純粋な新曲は「Whale Song」のみで「故郷」はインディーズ時代の楽曲とされているがインディーズ時代の作品には収録されていなかった楽曲で今作で初音源化となる。「父さんの汽笛」は2ndEP『Fight & Kiss』収録曲で唯一そのまま既存音源を収録。「Go Jonney, man」は2019年のジョン万次郎資料館開催「ジョン万生誕祭」に提供していた未発売曲で初音源化、「Lalalai 〜いごっそうver.〜」は当時配信シングルとして発売されてから2ndアルバム『How's it going?』に収録されていた「Lalalai」の歌詞を方言に変えたバージョン。

CDは「酔鯨酒造」50周年を記念して『酔鯨50周年×さかいゆう特別コラボセット』としてのみで、セットには紙ジャケCD+酔鯨純米吟醸 出間(720ml)+清酒グラス「SUIGEI MINI GLASS GOLD TAIL」(66�o×61�o×105�o)が含まれる。一般発売は配信限定(DL/ST)となる。『酔鯨50周年×さかいゆう特別コラボセット』は当初6月20日、21日の数量限定販売とされ、20日発送分は早急に売り切れとなったが、21日販売分は直前まで購入可能だった。その後は追加販売が決定して7月12日以降発送として注文可能となっていた。また四国インストアライブツアーも開催し、イベント会場限定でCDのみでの販売も行われた。

日本酒どころか酒が飲めないので日本酒セット販売されても困るだけだったが、父の誕生日が近かったので日本酒とグラスを誕生日プレゼントの一環として、CDは自分で聞くという形でセットを入手してみた。一応日本酒の方も一口もらってみたが思ったよりもかなり甘い感じだった。日本酒目当てではないさかいゆうリスナーを想定して間口を広くした日本酒なのかもしれない。というのも酔鯨酒造のブランド一覧の紹介も封入されていたのだが、この「出間」というのはリストの中に入っておらず、通常販売はしていないようなのでコラボ用に作られたもののようだ。

世界を回りながら海外レコーディングをする事が不可能になってしまった2020年以降、明らかに地味な新曲が続いているが今回も正直ファン向けの地味な内容。ついに国内バンドメンバーも起用しない1人オケ制作(All Instruments)になってしまい、既存オケを使用してバンド編成の「父さんの汽笛」「Lalalai」を聞くとやはり演奏の聞き応えで差が出てしまうのは否めないなと思う。今回は地元密着型の企画作ではあるので、高知県への馴染みがあればまた違った聞き方もできるとは思う。普通にはいい曲は並んでいるが…『4YU』でのダンサブルな方向性から『Yu Are Something』〜『Touch The World』での海外レコーディング路線にかけて、詩曲以上にアレンジ面での冴え渡りっぷりが良かったと思っているので、アレンジがシンプルになってしまうと普通にいい曲以上にはもうなってこないかなぁ…。

印象度★★★☆☆

2022.8.6更新

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