FRUITS
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | インターナショナル・ホーボー・キング International Hobo King |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
2 | 楽しい時 Fun Time |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | 33rdシングル 最高29位 売上3.1万枚 |
3 | 恋人達の曳航 Lovers Sailing |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
4 | 僕にできることは Things I could do |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
5 | 天国に続く芝生の丘 Grass Valley to Heaven |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
6 | 夏のピースハウスにて(インストゥルメンタル) At The Peace House in Summer |
佐野元春 | 井上鑑, 佐野元春 |
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7 | ヤァ!ソウルボーイ Yah! Soul Boy |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | 34thシングル 最高36位 売上2.1万枚 |
8 | すべてうまくはいかなくても The Night |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
9 | 水上バスに乗って Water Line |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
10 | 言葉にならない I can't say anything |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
11 | 十代の潜水生活(アルバム・バージョン) Teenage Submarine |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | 32ndシングル 最高25位 売上4.9万枚 |
12 | メリーゴーランド Mama - Like A Merry-Go-Round |
佐野元春 | ヒロ・ホズミ, 佐野元春 |
ヒロ・ホズミ, 佐野元春 |
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13 | 経験の唄 Song of Experience |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | 32ndシングル両A面曲 |
14 | 太陽だけが見えている−子供たちは大丈夫 Be twisted - Kids are alright |
佐野元春 | ヒロ・ホズミ, 佐野元春 |
ヒロ・ホズミ, 佐野元春 |
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15 | 霧の中のダライラマ DalaiLama |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
16 | そこにいてくれてありがとう−R・D・レインに捧ぐ Thank you for being there - Dedicated to R.D.Rain |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
17 | フルーツ‐夏が来るまでには Fruits - Summer come we will |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 |
リリースデータ
1996年7月1日 2016年3月23日(Blue-spec CD 2) |
初登場7位 300位圏外 |
売上16.2万枚 - |
Produced by 坂元達也&Moto'Lion'Sano | EPIC Sony Music Direct |
佐野元春10thアルバム。2年8ヶ月ぶりのオリジナルアルバム。前作リリース後The Heartlandを解散した94年は集大成のライブ盤のみで新曲発売が無く、シングルは92年11月で途絶えていたが95年11月に久々のシングル「十代の潜水生活/経験の唄」を発売。95年もこのシングル1作のみだったが96年になって2作シングルをリリース後に今作が発売された。前作以降の3シングル4曲を収録。シングルは30位前後で数万枚の売上にまで低迷し、すっかりヒットから遠ざかってしまったものの、今作は何故か前作を4万弱上回る好調な売上を記録した。今作以降再度シングルリリースは99年まで途絶えた。またオリジナルアルバムにおけるトップ10ヒット、10万枚越えも結果的に今作が最後となった。初回盤はBOXケース仕様。
2009年に公式通販限定BOX『MOTOHARU SANO 1990-1999 Original Album Remastered』では90年代のオリジナルアルバムが初めてリマスターされていたが、2016年のBlu-spec CD2再発でようやく単独再発となった。2021年のBOX『MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION 1980-2004』ではTed Jensenによるリマスターが施され、これが最新リマスターとなる。今回聞いたのは2021年BOX盤。
The Heartlandを解散したので今作では新たなサポートミュージシャンを集め、今作の制作過程で集ってきたメンバーはやがてINTERNATIONAL HOBO KING BANDと命名されて新たなバックバンドとなった。今作では1曲目の曲名が「インターナショナル・ホーボー・キング」となっているが、ブックレットにおいては普通に1曲ごとに演奏ミュージシャンが記載されているのみで正式に決定しておらず、まだバンド名としては扱われていない。The Heartlandだったメンバーのうちキーボードの西本明、パーカッションの里村美和は今作にも引き続き参加している。里村美和はライブには参加していなかったため、『MOTOHARU SANO 1990-1999 Original Album Remastered』ブックレット内においてはHOBO KING BANDメンバーとして扱われていないが、西本明は99年前半までツアーにも参加し、The Heartlandから唯一そのまま継続参加したメンバーとして扱われている。
17曲と曲数は多いが1曲1曲は短く54分程度と意外とコンパクトにまとまっている。バンドを解散させてまっさらなソロミュージシャンの状態で挑んだ今作は比較的明るくポップで馴染みやすい方向性になっていて作風はオリジナルアルバムの中でもかなりバラエティ豊か。分かる人だけ分かるマニアックな方向性に行くのではなく引き続きポップフィールドでやっていこうという意識も感じる。まさにジャケットのようにカラフルなフルーツが並ぶアルバムといった感じ。ただ一方で父親に続いて母親も亡くなり、この事が今作にも大きく影響を及ぼしている部分もある。「天国に続く芝生の丘」、「夏のピースハウスにて」、「メリーゴーランド」辺りの楽曲は特に直接的に亡き母へ捧げる楽曲に感じられた。相次いだ両親の死、バンドの解散を経験してそれでもまた新たに進んでいく、そのために必要なアルバムだったのかなと。
一方でトータルではいいんだけど、個々の楽曲としてはシングルヒットから遠ざかっていきそもそもこの辺りを最後にシングルをあまり出さなくなっていった。これまでの曲と並べると1曲1曲では残りにくくなってきている感もある。
印象度★★★★☆
2021.12.9更新