SOMEDAY

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 Sugartime 佐野元春 佐野元春 佐野元春 7thシングル 最高77位 売上1.6万枚 一部別テイク
2 Happy Man 佐野元春 佐野元春 佐野元春 8thシングル(カット) 100位圏外
3 DOWN TOWN BOY 佐野元春 佐野元春 佐野元春 5thシングル 100位圏外 新録音
4 二人のバースデイ 佐野元春 佐野元春 佐野元春  
5 麗しのドンナ・アンナ 佐野元春 佐野元春 佐野元春  
6 SOMEDAY 佐野元春 佐野元春 佐野元春 4thシングル 100位圏外
90年シングルCD盤 最高27位 売上4.3万枚
7 I'm in blue 佐野元春 佐野元春 佐野元春 沢田研二へ提供 セルフカバー
8 真夜中に清めて 佐野元春 佐野元春 佐野元春  
9 Vanity Factory 佐野元春 佐野元春 佐野元春 沢田研二へ提供 セルフカバー
10 Rock & Roll Night 佐野元春 佐野元春 佐野元春  
11 サンチャイルドは僕の友達 佐野元春 佐野元春 佐野元春  

Strings Arrangement:大村雅朗(1,3,5,8,10)

リリースデータ

1982年5月21日(LP)
1982年5月21日(CT)
1982年10月21日(CD)
1989年6月1日(CD)
1992年9月1日(リマスターCD)
2002年5月21日(Collector's Edition)
2005年12月21日(紙ジャケリマスター)
2013年2月20日(Blue-spec CD 2)
2016年12月21日(限定LP)
最高4位
最高10位
100位圏外
100位圏外
100位圏外
初登場21位
初登場279位
初登場254位
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売上18.3万枚
売上7.3万枚
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売上2.2万枚
売上0.1万枚
売上0.04万枚
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PRODUCER:佐野元春
CO-PRODUCER:伊藤銀次
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Sony Music Direct
Sony Music Direct
GREAT TRACKS

佐野元春3rdアルバム。前作から1年3ヶ月ぶり。前作以降の3シングルを収録。6th「彼女はデリケート」は82年3月に発売された大滝詠一・杉真理との3者合同アルバム『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』収録曲(シングル同時発売)のため今作には未収録。C/Wの収録も無くなった。「Happy Man」が8月にシングルカットされた。「I'm in blue」「Vanity Factory」は沢田研二へ提供した曲のセルフカバー。「Sugartime」で初ランクイン、今作では一気にトップ10入りを果たしてブレイクした。92年の再発盤にはRE-MASTERED:MISTUKAZU TANAKAの記載があり、帯にもRe-Masterdedとリマスターがアピールされていた。05年に紙ジャケリマスター仕様で発売され、2013年には05年リマスター音源を使用したBlu-spec CD2で再発され、単独発売では2013年Blue-spec CD 2盤が現行盤。2016年にはアナログ盤として復刻された。

2002年に発売された『SOMEDAY Collector's Edition』はDISC-1はリマスター、DISC-2にシングルバージョンやアルバム未収録初CD化のB面曲等を収録した20周年記念盤。今作以降のアルバムでは20周年や30周年での記念盤のリリースが続くようになった。

2021年のBOX『MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION 1980-2004』ではTed Jensenによるリマスターが施され、これが最新リマスターとなる。今回聞いたのはBOX盤だが、2009年には1992年盤を聞いて当時あった「レビュー予備軍」コーナーに感想を掲載していた事がある。

今作ではまだスタジオミュージシャンによる演奏も多いが、「SOMEDAY」「Rock & Roll Night」の2曲の演奏メンバーはThe Heartlandと表記されており、このメンバーが基本的にのBOX『MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION 1980-2004』のThe Heartlandの解説でも初期メンバーとして扱われている。なお「SOMEDAY」「Rock & Roll Night」だけバンドメンバーが違うわけではなく、キーボード西本明とベース小野田清文の2人はほぼ全曲に参加している。

最大の代表曲扱いされている「SOMEDAY」が収録された代表作。とはいえシングル「SOMEDAY」は当時ヒットしておらず、アルバムがヒットした事で代表曲となっていった模様。90年に8センチCDで再発された際はシングルで初ランクインを果たしている。初期3部作、HOP! STEP! JUMP!のJUMP!に該当する飛躍作だが、前2作の都市の中に暮らす若者を描写した世界ではあるが1作ごとに精神的にも成長していくのも同時に描かれている。同じ世代相手に同じことをいつまでも歌い続けるのではなく成長していくからこそここまで見事な飛躍を感じられるのではないか。例えば「ガラスのジェネレーション」から「SOMEDAY」の境地に至るには現代ではアルバム何作もかけたり、"つまらない大人になりたくない"なんてフレーズが受けたものなら延々とイノセンスを歌い続ける事もありだろうに3作しっかり成長してもうこの方向性は完結させてしまいNYへ旅立ってしまうというのはなかなか攻めていたと思う。この路線のままもう少し続けても人気は得られただろうし、レコード会社的にもせっかくのブレイクの芽が出たところなのでこのまま行ってほしかっただろうし。

シングルになった冒頭3曲から全体にポップ色が強くなって聞きやすいが、中盤に登場する「SOMEDAY」、超大作「Rock & Roll Night」と代表曲「SOMEDAY」1強のアルバムではなく聞きどころも多い。オリジナルアルバムではマストな1作であり、確かな名盤である。同時期に大滝詠一の指名により『NIAGRA TRIANGLE Vol.2』へ参加したのも今作のポップ性に一役買っていそうだ。別に露骨にナイアガラサウンドが導入されているわけではないが、得るものは大きかったと思われる。

B00005G4G592年盤  B000065VM302年Collector's Edition  B000BNM8G005年紙ジャケリマスター盤  B00AAKVVF82013年Blue-spec CD 2盤 

印象度★★★★☆

2021.8.25更新

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