ベリー・ベスト・オブ・佐野元春「ソウルボーイへの伝言」

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 アンジェリーナ('99 mix version) 佐野元春 佐野元春 佐野元春 1stシングル 100位圏外
5thベスト『The 20th Anniversary Edition』収録Ver.
2 ガラスのジェネレーション
(Additional recorded version)
佐野元春 佐野元春 佐野元春 2ndシングル 100位圏外
9thベスト『THE SINGLES EPIC YEARS 1980-2004』収録Ver.(ガラスのジェネレーション 2006)
3 サムデイ 佐野元春 佐野元春 佐野元春 4thシングル 100位圏外
90年シングルCD盤 最高27位 売上4.3万枚
4 ダウンタウンボーイ('99 mix version) 佐野元春 佐野元春 佐野元春 5thシングル 100位圏外
5thベスト『The 20th Anniversary Edition』収録Ver.
5 情けない週末 佐野元春 佐野元春 佐野元春 1stアルバム『Back To The Street』収録曲
6 ヤングブラッズ('99 mix version) 佐野元春 佐野元春 佐野元春 15thシングル 最高7位 売上17.8万枚
3rd12インチシングル 最高13位 売上6.8万枚
5thベスト『The 20th Anniversary Edition』収録Ver.
7 99ブルース 佐野元春 佐野元春 佐野元春 5thアルバム『Cafe Bohemia』収録曲
5th12インチシングル 最高25位 売上2.3万枚 
8 クリスマス・タイム・イン・ブルー
-聖なる夜に口笛吹いて
佐野元春 佐野元春 佐野元春 4th12インチシングル 最高7位 売上13.4万枚
9 約束の橋(Single version) 佐野元春 佐野元春 佐野元春 22ndシングル 最高20位 売上3.9万枚
30thシングル(再録音) 最高4位 売上70.3万枚
10 ぼくは大人になった 佐野元春 佐野元春 佐野元春 7thアルバム『Time Out!』収録曲
28thシングル(カット) 最高60位 売上0.7万枚
11 レインボー・イン・マイ・ソウル
('99 mix and edit version)
佐野元春 佐野元春 佐野元春 8thアルバム『Sweet16』収録曲、31stシングル『彼女の隣人』C/W(カット)
5thベスト『The 20th Anniversary Edition』収録Ver.
12 欲望 佐野元春 佐野元春 佐野元春 9thアルバム『The Circle』収録曲 イントロカット
13 すべてうまくはいかなくても('99 mix version) 佐野元春 佐野元春 佐野元春 10thアルバム『Fruits』収録曲
5thベスト『The 20th Anniversary Edition』収録Ver.
14 ヤング・フォーエバー 佐野元春 佐野元春 佐野元春 36thシングル 最高39位 売上2.0万枚
15 君の魂 大事な魂 佐野元春 佐野元春 佐野元春 42ndシングル 最高37位 売上0.6万枚 13thアルバム『THE SUN』収録Ver.
16 君が気高い孤独なら 佐野元春 佐野元春 佐野元春 14thアルバム『Coyote』収録曲

リリースデータ

2010年9月29日 初登場27位 売上0.6万枚 Produced by 佐野元春
Colin Fairley(9)、John Simon(14)
Sony Music Direct

佐野元春10thベストアルバム。デビュー30周年記念のベストアルバム。Blu-spec CD仕様、2600円での低価格仕様。ソニーからのリリースだが、本人が選曲に関与し、自身で設立したレーベルDaisy移動後の曲からも選曲されるなど相当駆け足ながらレーベルの域を越えて30年間から16曲を選曲。また曲によっては本人の好みで後にリミックスされたバージョンで収録されている。初回盤は特殊パッケージ仕様で、横長の紙箱ケース内に通常プラケースのCDがはめ込まれ、封筒の中に3枚の便箋に直筆メッセージが書かれた「ハートランドからの手紙」封入なおこの手紙はかなり字が汚くて読むのが大変主にリリースの経緯、ソニーから最初にリリースの打診があったものの今作は自身主導の選曲である旨が書かれている。

'99 mixとなっているのは20周年ベスト『The 20th Anniversary Edition』でのリミックスバージョン。「ガラスのジェネレーション(Additional recorded version)」は『THE SINGLES EPIC YEARS 1980-2004』でボーカルとピアノはオリジナルでそれ以外のバンド演奏をThe Hobo King Bandで再録音した「ガラスのジェネレーション 2006」として収録していたバージョン。「約束の橋」は今回も分かりにくい表記となっているが92年の再録音シングルバージョン。「欲望」はOriginal Version表記となっているが、実際にはイントロ40秒程度がカットされている。「君の魂 大事な魂」もOriginal Version表記だが初出のシングルバージョンではなく『THE SUN』収録Ver.となっている。

20周年ベスト『The 20th Anniversary Edition』やシングルコレクションTHE SINGLES-EPIC YEARS 1980-2004』をこれ以前に聞いたが2枚組、3枚組とボリュームがありすぎて結局初期の曲しか印象に残らず感想を書かずにスルーした(2021〜2022年にBOXを機に改めて聞いてようやく感想掲載)。今作は30年間の代表曲を本人がセレクトした1枚モノ、しかもBlu-spec仕様で再びリマスター(まあリマスターに関しては毎回やっててありがたみが薄いけど)されての決定盤ということでリアルタイムで購入。30年間を1枚に凝縮したことで「アンジェリーナ」「ガラスのジェネレーション」「サムデイ」「約束の橋」以外の良さも見えてきた。今までベストは新しいことと代表曲以外も全体像をつかむ為にボリュームの多さを基準に選ぶようにしていたが、入り口に関しては1枚モノで代表曲だけ網羅されたものであればいい。もっと聞きたければまたボリュームのある方に手を出すか、オリジナルにいけばいいという風にこれを機に考えが変わった。今作は80年代の選曲が多いものの、90年代、最近の曲まで一応入っていて、強いインパクトこそ無いものの新しい作品はより熟練されている感じがする。佐野元春というミュージシャンは常に新しい方向性をいろいろ試し、それはCDやライブの楽曲面にとどまらず、音楽活動の在り方そのものまで含めてチャレンジしているようだし、あまり知らなかったけど偉大なミュージシャンだったんだなと感じた。

このように個人的には聞きやすい入門ベストとして重宝した1作。2010年時点で大容量ベストに走らずに1枚で凝縮したのは良かったと思う。結局幅広い年代を押さえての1枚モノベストは多数あるベストの中でも今作のみで、10年後40周年では3枚組+2枚組の合計5枚もある大容量ベストを2作同時発売しているが、いきなり聞くには重すぎる。有名なのはやはり「サムデイ」と90年代ドラマ主題歌タイアップの恩恵によるダントツ大ヒット「約束の橋」で、この2曲は当然文句なしにいいけど、この2曲を入り口に佐野元春を今から聞くには最適なベスト盤

B003X03D9O

印象度★★★★☆

2022.2.28修正

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