ZARD tributeV(初回盤)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | ZARD原曲 |
1 | Today is another day | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 7thアルバム『TODAY IS ANOTHER DAY』収録曲 |
2 | IN MY ARMS TONIGHT | 坂井泉水 | 春畑道哉 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 5thシングル |
3 | 遠い日のNostalgia | 坂井泉水 | 望月衛介 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 3rdアルバム『HOLD ME』収録曲 |
4 | My Baby Grand〜ぬくもりが欲しくて〜 | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 23thシングル |
5 | I'm in love | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 6thアルバム『forever you』収録曲 |
6 | 素直に言えなくて | 坂井泉水 | 坂井泉水 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 2ndシングルC/W、45thシングル(没後リメイク) |
7 | 運命のルーレット廻して | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 25thシングル |
8 | 夏を待つセイル(帆)のように | 坂井泉水 | 大野愛果 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 40thシングル両A面2曲目 |
9 | この愛に泳ぎ疲れても | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 11thシングル |
10 | 愛が見えない | 坂井泉水 | 小澤正澄 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 15thシングル |
11 | 世界はきっと未来の中 | 坂井泉水 | 岩井勇一郎 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 29thシングル |
12 | お・も・ひ・で | 坂井泉水 | 寺尾広 | 鶴澤夢人&長戸大幸 | 31stシングル『この涙 星になれ』C/W |
初回盤DVD
LIVE TOUR 2021 [Cheers!]
at Zepp Namba(OSAKA) 「心を開いて」「運命のルーレット廻して」「負けないで」
Making of 「ZARD tribute V」Still Photography
リリースデータ
2022年2月9日 | 初登場14位 | 売上0.5万枚 | Produced by 長戸大幸 | GIZA studio |
メンバー
Vocal | 神野友亜 |
Bass,Chorus | 杉岡泉美 |
Keyboard,Chorus | 坂本ひろ美 |
SARD UNDERGROUND3rdトリビュートアルバム。オリジナルアルバムから5ヶ月で通算4作目、ZARDカバーとしては1年4ヶ月ぶり3作目。前作同様にシングルC/Wで発表されたカバーは未収録(シングル『ブラックコーヒー』C/Wの「来年の夏も」「遠い星を数えて」は未収録)で全曲新規カバーで構成された。「運命のルーレット廻して」は1月26日に先行配信されていた(B社がAmazonでの配信を全アーティスト拒否しているためAmazon Music以外でのDL/ST)。
初回盤は2021年のツアー大阪公演から3曲のライブ映像と今作のスチール撮影メイキング映像を収録したDVD付。
通常盤はCDのみ。シングル、オリジナルアルバムと異なりトリビュートシリーズのみ今回も内容違いの複数商法は無し。
オリジナルアルバム含めた前3作のアルバムでは鶴長コンビをメインにしながらも他のアレンジャー+長戸大幸の組み合わせもあったが、今作では全曲鶴長コンビで統一された。サポートメンバーの演奏クレジットは今回もコーラスとサックスのみ。ライブサポートしているのと以前シングルで1度だけサポート演奏表記を載せた際にクレジットされていたのでギターは岩井勇一郎と思われるが記載はない。
前回改善された方向性はそのまま。ギターがいなくなったためか、ギターを前に出す必要が無くなり、ベースはそんなに前に出しようが無いのでキーボードを少し前に出すアレンジになっているような感じはするが基本的に原曲アレンジを踏襲したバンド風の打ち込みサウンドで前作で改善されたとはいえ打ち込みドラムは相変わらず原曲より軽め。ブラスアレンジが印象的な「Today is another day」はサックス1人で無理やり再現しているが同じことするならちゃんとブラス隊を揃えるか、1人しか入れないならもっとアレンジ変えてもいいんじゃないかとは思った。このようにアレンジはほとんど変えないか細部は変わっていても原曲の印象的なフレーズもそのまま再利用しているのであまり変わった感じがしない曲ばかり。一方で原曲がそもそもリミックスみたいだった「世界はきっと未来の中」はまだしも「運命のルーレット廻して」もリアレンジと明確に言えるくらい違うアレンジに変更。原曲とどっちがいいかは別にしてこのくらい新たな解釈でのアレンジをもう少し取り入れてもいいんじゃないかとは思う。アレンジに凝りまくってこだわっていた時期の楽曲は王道を外れていたり迷走と捉えられたりしている側面があるとはいえ、正直なところこういった複雑な方向性は坂井さん主導でこだわっていた部分で単純にプロデューサーはあまり関わってなくて思い入れが無いとかなのかなとも思う。時期的にも90年代末期って大阪でGIZAを始動させていてプロデューサーは現場にあまり来なくなっていた時期っぽいし。だからそういった曲はあっさり変えてしまう事が出来るが、プロデューサーの中の絶対的なZARD像に沿った王道アレンジに大胆に手を入れるのは御法度なのかなと。
そんなわけでまだまだZARDの名曲は残されているのを感じる一方でカバーとしては変化が無くなってきた。というか大半はまあこんな感じになるだろうなという予想通りにはなってきてしまう。唯一成長しているのが明確に出ているのはボーカルくらいで1stでのボーカルの処理とは雲泥の差なので、第4弾を同じような作風で出すより第1弾をやり直すというのはありなんじゃないかとは思った。
初回盤DVD
「運命のルーレット廻して」はライブでの先行披露でややアレンジが異なる。なんかライブの方が攻めていてCD音源では無難にまとめたアレンジになったような…。神野友亜のボーカルはライブにおいても毎回良くなっているように聞こえる。一方でギター脱退の影響はやはり大きく、見せ場が増えていたギターがいなくなり、抜けた穴は埋めずにギターは後方の岩井勇一郎1人だけになってしまった。代わりにキーボードの坂本ひろ美を以前のギターの位置に移動させ、さらにキーボード演奏が前より少し目立つようになった。ベースはソロみたいな見せ場も無く黙々とリズム刻んでいるので目立たせようもないが、キーボードを少しメインに持っていこうとしているのだろうか。正直ギターの成長が最も分かりやすく目に見えていたので演奏面では地味になってしまったという印象で、これは3月のライブBlu-ray含めて以後単独の映像作品まではチェックしなくていいかなと思う(特典DVDで数曲とかダイジェスト収録は今後もあるだろうしそのくらいで十分)。
メイキング映像は後半はいつもの撮影風景メイキングだが、前半は初のレコーディングメイキング。今までレコーディング模様が出てこなくてMVのアテブリの様子ばかりメイキングされていたのでレコーディングは表記するならGuitar:岩井勇一郎、Other Instruments:鶴澤夢人みたいな2人オケ制作なんじゃないかと思っていたが今作ではベースもキーボードもレコーディングしている様子がしっかり映し出された。
ただ2人のコメントがどうもレコーディング慣れしている感じがしないのと、メイキング映像中の大半が全く別の曲、今作収録曲ですらない「揺れる想い」「瞳そらさないで」をBGMにしているので、何をレコーディングしているのかとすら判然としない(一瞬オンになるのと「ライブでは違うアレンジだった」と言っているのでたぶん「運命のルーレット廻して」をレコーディングしているのではないかとは思うが…)。なんか今まで一切見せてこなかったのに急にレコーディングもしてますよアピールのために撮影した感が…。
撮影メイキングでは今までのお行儀の良さに比べるともう少し素を出してきているというか明るく盛り上がっている様子も出てきていて活動に慣れてきた感じがある。
印象度★★★★☆
2022.3.5更新