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No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 花の命は短い Я・K Я・K 土方隆行  
2 小さな星 田口理恵/大櫛江里加/片桐華子 河村隆一 土方隆行 1stシングル 最高6位 売上14.4万枚
3 深愛 田口理恵/大櫛江里加/片桐華子/Я・K Я・K 土方隆行 3rdシングル 最高29位 売上3.2万枚
4 流れ星 田口理恵/大櫛江里加/片桐華子/Я・K Я・K 土方隆行 2ndシングルC/W
5 好き 田口理恵/大櫛江里加/片桐華子 河村隆一 土方隆行 1stシングル両A面曲
6 a day 田口理恵/大櫛江里加/片桐華子/Я・K Я・K 土方隆行 2ndシングル 最高20位 売上3.4万枚
7 恋はコンビニで… Я・K Я・K 土方隆行  
8 いつの日か Я・K Я・K 土方隆行  
9 BEAT 河村隆一 河村隆一 土方隆行 河村隆一のカバー
10 三人 田口理恵/大櫛江里加/片桐華子/Я・K Я・K 土方隆行 3rdシングルC/W

リリースデータ

1998年8月5日 初登場8位 売上11.9万枚 Produced by Я・K works
Sound Produced by 土方隆行
バリアフリー/ポニーキャニオン

メンバー

田口理恵
大櫛江里加
片桐華子

Say a Little Prayer1stアルバム。ここまでの3シングルから全曲収録。1997年にテレビ東京『ASAYAN』でのオーディション企画「コムロギャルソン」でデビュー決定には至らなかったデビュー予備軍AISの中から田口理恵・大櫛江里加・片桐華子の3人が選抜されて結成。正体不明のプロデューサーЯKによる提供曲「小さな星」インディーズ版シングルを97年8月に手売りで10日間で1万枚売るという条件をわずか2日で達成してレコード会社との契約が決定(1万枚を2日であっさり達成したためか続くモーニング娘。「愛の種」では5日間で5万枚とシビアに変更して同じ企画が行われた)。その後ЯKの正体が河村隆一である事が判明し、河村隆一プロデュースのシングル『小さな星/好き』で97年10月1日にデビュー。いきなりトップ10ヒットを記録した。勢いよくデビュー作が売れたものの、2ndシングルからは低迷しシングルは1発屋状態となった。それでも今作はトップ10入りを果たして10万枚を突破し、1stシングルには及ばなかったもののそれなりのヒットを記録した。初回盤はスリーブケース仕様、フォトブック付

11月22日に発売された河村隆一の1stアルバム『Love』で「小さな星」「好き」は河村隆一の単独作詞で歌詞を変更してセルフカバーされた。98年以降はLUNA SEAボーカルRYUICHIに戻り、河村隆一のソロ活動は行われなくなったが、当初正体を隠すために使用していたЯKを使用して、Я・K worksとしてプロデュース業を継続した。このためSay a Little Prayerにおいては97年の楽曲「小さな星」「好き」と97年河村隆一のカバーである「BEAT」の作詞作曲は河村隆一名義だが、98年になってからの2ndシングル以降はЯ・Kとなった。

2001年の河村隆一のソロ活動においてはSay a Little Prayerの改作だとは特に公表せずにしれっとC/WやアルバムでSay a Little Prayerの楽曲が再利用された。「a day」は「浪漫」(7thシングル『ジュリア』C/W)へ改作され、全面的に歌詞が変更されている。「深愛」は「深愛〜only one〜」(2ndアルバム『深愛〜only one〜』)として改作されたが何故かアルバム発売当時に他のセルフカバー楽曲と異なりセルフカバーではなく新曲扱いでアルバム表題リード曲として宣伝された。

作詞は1stシングルはメンバー3人のみだが、2nd、3rdシングルはメンバー3人とЯ・Kの共作となり、今作以降はメンバーは参加しなくなりЯ・K単独となった。

1997年河村隆一は大ブレイクしていてその勢いでプロデュース業にも着手しての1発目「小さな星」がトップ10ヒットしていたのは当時の記憶がある。1998年には上原多香子のソロがプロデュースワークでの最大ヒットになったりドラマタイアップもあって工藤静香の『きらら/in the sky』のヒットもあったが、継続してのヒットが無かった事、それ以上の新たなヒットも無く、2001年のソロ再開後は自身の人気も低迷したため最終的にレーベルクローズに追い込まれてプロデュース業撤退となってしまい、Я・K worksがブランド化するには至らなかった。当時は「小さな星」のヒットしか知らなかったが、2001年に川村隆一がソロ活動を再開した後に解散していてベスト盤が出ていたのを知ったのでそれだけ聞いてみたところ、2001年のソロ活動で特にセルフカバーするという発表もせずに、C/Wやアルバム表題曲として数曲Say a Little Prayerの楽曲を改題・改作して使い回していた事を知った。ベスト盤で十分だったんだけど、オリジナルアルバムも2枚しか無いので今更聞いてみた。

女性目線での歌詞に関してはメンバーが作詞に参加しているから…かと思いきやЯ・K単独になっても女性らしいというかドリーミーな世界観は変わっていないので元々Я・K氏の中にそういった理想の女性像みたいな完成された感覚があったのかもしれない。楽曲自体は土方隆行による普遍的な生音バンドポップスにまとまっているんだけどけっこう世界観がカッチリ決まっているというか特有のものはあるように思うし、どうもドリーミーな世界観は空想的でイマイチ現実感が無いような感じもあり、強い支持に至らなかったのはそういったところでもう1つ共感される部分が少なかったからなのかもしれない。3人をアイドル的に応援する男性ファンというより河村隆一ファンの女性向けな世界観のように思うんだけどその層がそもそも女性が歌う河村隆一の世界観を求めていないのもあったかも。

グループとしては未熟さや素人っぽさを逆に売りにしている感じでソロパートも多いが格段上手でも無ければ下手でもないという絶妙な素人っぽさを曲の良さで引っ張っているような感じ。これといった特徴は正直無いし引っ掛かりがないといってしまえばそれまでだが、元がオーディション企画「コムロギャルソン」という小室哲哉の企画が何故か河村隆一になっていたという突拍子の無さだし、メンバー3人もTKプロデュースの楽曲でデビューできるかもしれないとは思っていてもこういったTKにはないポップス路線でデビューする事を目指していたわけでもない上に、デビュー予備軍に残っていた人たちという事情を考えれば…なんだかんだ「コムロギャルソン」出身の中ではこれでも最も成功したとも言えるのでは。小室プロデュースdosの2倍以上の作品数と年数活動できたんだし。

B00005GICZ 

印象度★★★☆☆

2023.1.4更新

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