Kiss from the darkness

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 Tonight MAMI MAMI SASUKE  
2 マスターピース RINA MAMI 川口圭太 24thシングル 最高7位 売上1.4万枚
3 Fuzzy RINA MAMI MAMI 2nd配信シングル
4 最終兵器、君 RINA MAMI MAMI 3rd配信シングル
5 ランドリーランドリー TOMOMI TOMOMI 武田祐介  
6 NEON TOWN ESCAPE HARUNA HARUNA 佐藤千亜妃  
7 セラミックブルー MAMI MAMI MAMI  
8 記念日 RINA MAMI MAMI  
9 まばたき RINA RINA MAMI 24thシングル両A面曲
10 A.M.D.K.J. RINA MAMI MAMI  
11 RINA MAMI 立崎優介  
[Bonus Track]
12 YOU GO GIRL! RINA MAMI MAMI CDのみボーナストラック 未配信

Sound Produce:SASUKE(1)、川口圭太(2)、武田祐介(5)、佐藤千亜妃(6)、立崎優介(11)

リリースデータ

2020年2月12日
2020年3月4日(LP)
初登場5位 売上2.2万枚 ビクター(her)

メンバー

Vocal&Guitar HARUNA
Guitar&Vocal MAMI
Bass&Vocal TOMOMI
Drums&Vocal RINA

SCANDAL9thアルバム。前作から2年ぶり。前作を最後にEpicを離れてプライベートレーベルherを立ち上げると発表。以降発表されたシングルCD1作、配信2曲を全て収録。プライベートレーベルherが強調されていたが自主レーベルを作ってインディーズへ移動したわけではなく、実態はEpicからビクターへの移籍であり、ビクターでherレーベルを作ったという事のようで番も特殊なものではなくビクターのVICLそのままとなっている。herレーベル設立後、herレーベルの公式サイトという扱いで新サイトが設立されたが所属者はSCANDALしかいないため事実上SCANDALの新公式サイトとなっていた。しばらくは元の公式サイトが更新されなくなり、herレーベルが公式へと移行するものと思われたが、やがて元の公式サイトも更新されるようになったため、結局公式サイトが2つあるような状態となった。

完全生産限定盤はシングル4曲と「A.M.D.K.J.」「Tonight」のMVを収録したDVD『MUISC VIDEO CLIPS』、グッズ『ジャケットアートワークプリントTシャツ(Lサイズ)』付属。
初回盤Aはher設立以降のドキュメンタリームービー『"her" Diary 2018-2019』を収録したDVD付。
初回盤Bは雑誌『"her" Magazine Vol.2』付属。
通常盤はCDのみ。
遅れて3月4日には完全限定生産でアナログ盤でも発売された。

「YOU GO GIRL!」はCDのみボーナストラックとされていて、未配信、アナログ盤未収録となっている。また公式サイトでは11曲のみ載せて曲名を出さずに商品説明のところに"※CDのみbonus track収録"と記載したままになっていて曲名はパッケージにしか記載されていない。

新レーベルherがやたら強調されていたが単にソニーからビクターへ移籍しただけのようでやっている事はORANGE RANGEに近い。ORANGE RANGEはソニーを辞めて自主レーベルを作った際には1度インディーズで1枚アルバムを出してからレーベルごとビクターへ移籍するというワンクッションを置いて結局新レーベル名はオマケのように小さく表記されるに留まってしまったが、SCANDALの場合はherのレーベル表記を割と大きめに記載しているという違いはある。

移籍前から既に自作へ移行していたので特にエピックが不自由で移籍したというわけではないと思われるし、実際今作もここ最近の制作体制と変わっていない。今作もMAMIが作編曲の中核を担い、RINAがメインで作詞を手掛け、外部アレンジャーも適宜入れるというスタイル。ただ今作ではMAMI以外の3人も1人1曲は作詞作曲を行っている。TOMOMIは前作ではボーカルを取っていなかったが自作の「ランドリーランドリー」で単独のメインボーカルを担当、「まばたき」でもHARUNAとのツインボーカル表記だがこれもTOMOMIメインになっている。MAMI、RINAはメインボーカル曲は無い。ボーナスの「YOU GO GIRL!」はRINA以外の3人ボーカル扱いとなっていて唯一MAMIがコーラスではなくボーカル扱いとなっている。またRINAはコーラス表記があるのも「YOU GO GIRL!」のみ。

新たにRADWIMPS武田祐介、きのこ帝国佐藤千亜妃といった別のロックバンドのメンバーをアレンジャーに招いたりして適宜新しい風を入れてもいるが、概ね前作で確立した体制の延長ではあるかなといった感じ。SCANDAL名義ではなくMAMIの単独名義という事でガツンとしたロックサウンドが炸裂しつつも、バンド外部のエレクトロ要素やボーカル加工も一部で見られる。1人で編曲し続けてトラックメイカー気質になっていってしまうとちょっとどうかなと思うけど、このくらいならバンドの幅を広げたという印象の範囲内ではあるかなと。より自由になったという意識はあるようだけど、今回も概ねSCANDALらしい良いアルバムといった印象。

一方でTOMOMIはSCANDALでアコースティック路線をやりたいと考えていたそうで今回は「ランドリーランドリー」で自らボーカルも取り、意向を伝えてアレンジはRADWIMPS武田祐介に依頼。非常に生活感のあるSCANDALとしては新鮮な雰囲気になった。HARUNAも「NEON TOWN ESCAPE」できのこ帝国の佐藤千亜妃にアレンジを依頼してブラスセクションを加えたこれまたMAMIの作る曲にはないジャジーな方向性を出してきている。MAMI以外のメンバーがやりたい方向性が反映されているのは面白いところではあり、MAMI1強よりもいいとは思うんだけど、案の定やりたい方向性には違いがあり、それを表現しようにもアレンジ力にも差があるため(2人とも外部依頼で実現させている)、この点が今後どうなるか。いずれにせよMAMI1強で作編曲を一手に手掛けているままの状態からどう進化していくかが今後に繋がってくるんじゃないかと思った。

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印象度★★★★☆

2020.8.10更新

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