Sweets-Best of Ryoko Shinohara-

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 Lady Generation(Original Mix) 小室哲哉 小室哲哉 小室哲哉 6thシングル 最高5位 売上53.4万枚
2 平凡なハッピーじゃ物足りない 広瀬香美 広瀬香美 CHOKKAKU 8thシングル 最高19位 売上12.7万枚
3 Goodbye Baby 松井五郎 小森田実 小森田実 11thシングル 最高63位 売上0.4万枚
4 恋しさと せつなさと 心強さと with t.komuro 小室哲哉 小室哲哉 小室哲哉 4thシングル 最高1位 売上202.1万枚
5 しあわせはそばにある 秋元康 寺田一郎 CHOKKAKU 9thシングル 最高27位 売上3.2万枚
6 スコール 石嶋由美子,
小林徹
ゴンザレス三上 ゴンザレス三上 2ndシングル 最高97位 売上0.3万枚
7 だいじょうぶ 前田たかひろ 久保こーじ 久保こーじ 2ndアルバム『Lady Generation〜淑女の世代〜』収録曲
8 Sleepless Girl 篠原涼子 朝本浩文 朝本浩文 新曲
9 パーティーをぬけだそう!
/忌野清志郎と篠原涼子
忌野清志郎 忌野清志郎 忌野清志郎 10thシングル(コラボ) 最高49位 売上1.7万枚
10 ダメ! 井上陽水 井上陽水 CHOKKAKU 7thシングル 最高20位 売上13.4万枚
11 Destiny 篠原涼子 篠原涼子 朝本浩文 11thシングルC/W
12 もしもあなたが 松井五郎 羽田一郎 羽田一郎 1stアルバム『RYOKO from Tokyo Performance Doll』収録曲
13 にくらしいあなたへ 篠原涼子,
前田たかひろ
久保こーじ 久保こーじ 2ndアルバム『Lady Generation〜淑女の世代〜』収録曲
14 もっと もっと… with t.komuro 小室哲哉 小室哲哉 小室哲哉,
久保こーじ
5thシングル 最高3位 売上62.3万枚

コーラスアレンジ:佐々木久美(11)

リリースデータ

1997年11月1日 初登場20位 売上2.2万枚 Produced by 小室哲哉(1,4,7,13,14)
Co-Produced by 久保こーじ(7,13,14)
Epic/Sony Records

篠原涼子ベストアルバム。2ndアルバムから1年3ヶ月ぶり。1990年に東京パフォーマンスドールとしてデビュー。CDリリースは東京パフォーマンスドールよりもグループ内ユニットの3人組ゴルビーズとしてのシングル2作の方が早く、1991年1月に早くもソロデビュー。東京パフォーマンスドールとしての1stシングルはその後の91年7月だった。3rdシングルまではソロと東京パフォーマンスドールを並行していたため、厳密な名義は"篠原涼子 from 東京パフォーマンスドール"となっていたが、94年7月に小室哲哉プロデュースで4thシングル「恋しさと せつなさと 心強さと」をリリースした際は"篠原涼子 with t.komuro"となり、このシングルが初登場28位からチャートを駆け上がり1位を獲得した94年9月、ほぼ同じタイミングで東京パフォーマンスドールを卒業。小室プロデュースでその後も2作のシングルとアルバム1枚をリリースし全て50万枚を越える売上を記録したが、小室から離れた途端に売上が急落。直近シングルでは下げ止まらず一気に1万割れと大低迷する中で今作が発売された。ここまでのシングル11作、アルバム2作から13曲と新曲「Sleepless Girl」を収録。「平凡なハッピーじゃ物足りない」「Goodbye Baby」「しあわせはそばにある」「パーティーをぬけだそう!」「ダメ!」「Destiny」がアルバム初収録初回盤はピクチャーレーベル仕様。帯には初回盤である旨が記載され、通常盤とはブックレットの紙質も異なるものとなっている。

前のアルバム『Lady Generation〜淑女の世代〜』は1位53.5万と大ヒットしたが、直後からの急速低迷と早すぎるベスト盤だった事、俳優としての活躍もそれほどではないというキャリアの中でも低迷していたタイミングの発売だった事もあって今作の売上も振るわなかった。結果的に今作が最後のアルバムとなった。シングルリリースは以後も継続し、翌1998年に引き続きEPICから2作2000年に東芝EMIで1作2001年にキティMMEで1作リリースしたのが単独で最後のCDとなり、2003年に椎名純平 with 篠原涼子名義でゲスト参加したシングルがSony Music Associated Recordsからリリースされたのを最後に歌手活動からは撤退した。ちょうどその時期には連ドラ主演が連続するようになり、人気主演俳優としての地位を確立した。2022年2月にsino R fine名義で久々の新曲を配信リリース、9月には「恋しさと せつなさと 心強さと 2023」を小室プロデュースでリメイク、この楽曲で1994年以来となる紅白歌合戦にも出演した。

「恋しさと せつなさと 心強さと」の200万枚大ヒットがとにかく強いインパクト。ちゃっかりwith t.komuroなんて記載していたように、trfのヒットと並んで小室哲哉がヒットメイカーとして認知され、TKブランド化が本格的に始まるきっかけにもなった。その後も2曲ヒットしているんだけど、あまりにも200万枚が強すぎたせいか後年ヒット曲として全く認知されておらず、さすがに当時ヒットチャートに触れていれば覚えてはいるんだろうけど…個人的にも全く知らなかった。。ただ小室ファミリーなんて言葉が定着した頃には既に小室からは離れてしまっていて「YOU ARE THE ONE」にも不参加。そしてヒットも続かなかった。

ていうか小室プロデュースの後が井上陽水って何考えているんだ…。広瀬香美、朝本浩文、そして忌野清志郎とはコラボ、作詞では松井五郎、秋元康といった有名どころを押さえ、小森田実、CHOKKAKU、羽田一郎、寺田一郎など当時のSMAP作家陣を随所で押さえるなどアイドルシンガーらしい当時のトレンドを押さえた人選をしていてどれも1曲1曲では各自のカラーが出ていていいんだけど落ち着きが無さすぎる。時代を捉えた小室プロデュースから井上陽水は無理がありすぎるが、しかし井上陽水もなんだかんだこの直後に奥田民生と組んでPUFFYを当てていたりもするのであながち的外れでも無かったりはする。総じて当時ヒットメイカーとして全盛期に近い状態だった制作陣が並んでいるので、90年代J-POPとしての最高峰の制作体制であったことに間違いはないのだが、自身の作詞、そして作曲にも挑むところも含めて豪華な幕の内弁当的ではあるが、歌手としての魅力はもう1つ個性を打ち出す前、なんか何でもやっているうちにそのままあっさり終了してしまった感じはある。

ただ篠原涼子は元々20代のうちはかなり大人っぽい風格があって正直アイドルっぽくはなかった。それが結果的に30代40代でカッコいい働く女性、姉御肌の理想の上司的な役回りでの主演連発で人気俳優の座を確立したのだから天職もピークもこの先にあったのも確かだろう。恐らく小室プロデュースが続いていて小室が部下丸投げを連発せずにそこそこの曲を提供してくれれば小室ファミリーの一員として90年代末期までは他の面々と同じようにヒットを飛ばすことは出来たと思われるが、役者としての経験を積む時間は取れなかっただろうし、そうなると主演連発ブレイクの波が来たかは分からない。結果的にはこれで良かったのかも。なんだかんだ1曲の当たりが効いて歌手活動も再開して2022年紅白に再度出演、小室と再共演とかちゃっかり果たしているし。

気になるのは主演を連発し始めた00年代というのは『GOLDEN☆BEST』シリーズの全盛期でもあり、東京パフォーマンスドールも2008年に『GOLDEN☆BEST』を出しているのに篠原涼子は以後2022年の新曲配信までベスト盤発売すら無かった。末期はレーベル転々としているので1998年まででソニーからという形で確実に企画自体は持ち上がっていても不思議ではないんだけど、何か理由があったのだろうか。

B00005G4NS

印象度★★★☆☆

2023.1.27更新

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