SIAM SHADE Y
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 備考 |
1 | GET A LIFE | SIAM SHADE, TIM JENSEN |
SIAM SHADE | |
2 | Fine weather day | SIAM SHADE, TIM JENSEN |
SIAM SHADE | |
3 | Outsider | SIAM SHADE | SIAM SHADE | |
4 | Shangri-la | SIAM SHADE | SIAM SHADE | |
5 | Allergy | SIAM SHADE | SIAM SHADE | 12thシングルC/W |
6 | BLACK | SIAM SHADE | SIAM SHADE | 11thシングル 最高5位 売上7.9万枚 |
7 | SEXUAL SNIPER | SIAM SHADE | SIAM SHADE | |
8 | Triptych | SIAM SHADE | Instrumental |
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 備考 |
1 | Fly high | SIAM SHADE | SIAM SHADE | |
2 | MOON | SIAM SHADE | SIAM SHADE | |
3 | せつなさよりも遠くへ[Album Version] | SIAM SHADE | SIAM SHADE | 13thシングル 最高10位 売上6.6万枚 |
4 | I am I | SIAM SHADE | SIAM SHADE | KAZUMAリードボーカル曲 |
5 | 1999 | SIAM SHADE | SIAM SHADE | 12thシングル 最高7位 売上6.3万枚 |
6 | Heaven | SIAM SHADE | SIAM SHADE | 11thシングルC/W |
7 | LOVE IS POWER | SIAM SHADE | SIAM SHADE | KAZUMAリードボーカル曲 |
8 | 曇りのち晴れ | SIAM SHADE | SIAM SHADE | 10thシングル 最高8位 売上17.1万枚 |
Horn Arrangement:HIROSHI MATSUMOTO(6)
リリースデータ
2000年7月26日 | 初登場8位 | 売上8.3万枚 | Produced by SIAM SHADE | Sony Records |
メンバー
Vocal | 栄喜 |
Vocal&Guitar | KAZUMA |
Guitar | DAITA |
Bass | NATIN |
Drums | 淳士 |
SIAM SHADE6thアルバム。前作から1年7ヶ月ぶり。初の2枚組作品だが30分のミニアルバム程度の長さの2枚組となっていて"至極ハードなside I、彼らの中ではPOPなside II"で2枚に分けられている。前作以降の4シングル、C/W2曲を収録。「せつなさよりも遠くへ」はイントロ部分に変更が加えられたAlbum Version。今作では明石昌夫を離れてセルフプロデュースでの制作となった。シングル「1999」以降は10万割れとなり、シングルでのトップ10入りは「せつなさよりも遠くへ」が最後となった。今作はトップ10入りはしたものの前作から大きく売上を落として10万割れとなった。またこの後も3枚のシングルがリリースされたがオリジナルアルバムの制作には至らず、結果的に今作が最後のオリジナルアルバムとなった。
「1/3の純情な感情」でのブレイク以降続いていたドキャッチーで爽やかなシングルヒット路線は「曇りのち晴れ」で終わって、「BLACK」で一気にハードに振り切り、2週間後の「1999」やその後の「せつなさよりも遠くへ」ではキャッチーさはだいぶ戻ったものの、何かモードが変わってきた感じはチャートでランクインしてくるのを聞いているだけでも感じるものが当時あった。一直線に売れ線なシングルが続いた上に、最初がアニメヒットだった事もあって、あのイメージを払しょくしたいとかもっとハードな方向に振り切りたいという感じなのかなと思ったがこの後さらにこれまでとは違うようなシングルを出し続けて解散してしまったので、バンド内でもかなりせめぎあいがあったのかもしれない。
今作は曲数自体は最多ながら合わせても60分ちょいで普通に1枚にまとめる事は可能だが、わざわざハードと比較的ポップという方向性で2枚に分割。ブックレットは1冊だが真ん中で反転させていてジャケットもそれぞれ別になっていて、SIAM SHADEの持つハードさとポップな側面の双方の魅力を味わえる1作になっている。とはいえわざわざ分けなきゃならないほど方向性が別れつつあったようにも思えてくるところでもある。なお何故か下記の写真は公式サイト掲載のsideT側ではなく、sideU側のものとなっている。
sideTは冒頭2曲が全英語詞で「BLACK」で見せたハードな側面を存分に出しまくっているが、シャウト気味の曲も多くてメロディーの良さというより演奏の迫力と凄みに圧倒されるような内容。「1/3の純情な感情」以降のにわかはお断りといった雰囲気もある。最後の「Triptych」はギターソロがメインメロディーを奏でるインストナンバーだが、案外このギターソロがこの中では1番爽やかなメロディーを奏でているような…。
対してsideUはこれまでの方向性に近い。わざわざ"彼らの中ではPOP"と宣伝文句に書かれているように決してポップポップしているわけではなく、こちらでも激しくテクニカルな演奏は健在だが、特にサビになると爽やかでキャッチーなメロディーの良さを感じる曲が多くて、ヒット曲からイメージされるSIAM SHADEに沿ったような聞きやすい内容。ただ一方でKAZUMAのボーカル比率が上がってないか…?2曲もメインで歌っているし、実質ツインみたいな構成の曲も多いし。割と似たような高音シャウト系ではあるんだけど、全く違うタイプではない分だけ栄喜が歌っている方がいいように思えてしまう。
個人的にはどうしてもsideUの方が好印象にはなるが、しかしsideTのやりたい放題突き抜けたカッコよさも捨てがたい(リアルタイムで聞いていたらこうは思わなかっただろうけど)。この葛藤を越えての次なるオリジナルアルバムがあればさらに進化したSIAM SHADEを聞けたかもしれないだけに(この後の3シングルからするともう1,2枚は模索が続いたかもしれないけど)これが最後になってしまったのは惜しい。
印象度★★★★☆
2020.6.23更新