2012年9月発売編

ピンヒールサーファー SCANDAL 2012/09/12 初登場9位 売上1.4万枚
1.ピンヒールサーファー
TRICERATOPSの和田唱プロデュース作詞作曲編曲全て和田唱となっておりメンバーは作詞参加もしていない。TRICERATOPSは90年代末期にポカリCMでトップ10ヒットを放ったことがあるが、踊れるロックを提唱しておりダンサブルなロックサウンドが多かった印象がある。今回もその線そのままに売れ線必須キーワードと化したストリングスも交えて、ヒット作っぽい風格を持たせたナンバーに仕上げている。ストリングスは強弱をつけた使い方をしていて常に鳴りまくっているわけではなく、出て来たり引っ込んだりサビ前半というTVで最もかかる部分では最も前面に出てきてサウンドを支配し、サビ後半になると急に引っ込むという辺りはわざとやってるのだろうか。これまでのSCANDALには無かった新鮮なナンバー。単に攻撃的でアップテンポな曲ばかりでも飽きるので、今回はいいスパイスになったように思う。どうも完全自作バンドには当面なれそうもないし、デビューから5年も経過した以上は同じ路線ばかりで先細るよりは提供されるバンドとしての強みを生かして、本人たちに不協和音が芽生えない程度に色々やってみた方が逆にオリジナリティが出て面白いのではないだろうか。今回のPVはOLルックで演奏シーンもあるものの、楽器を置いてダンスしている。以前から3人が踊っていても1人でドラムをたたいていたRINAまでもがついに踊っているのはSCANDAL史上1つの転換点といえる。前作同様PVを話題性のあるものにしておいてシングルにDVDをつけない戦略(最早これ戦略じゃない単なる無策では…)は健在で、youtube(公式で上がっている)で確認するしかない。

2.OSAKA
2ndシングル「SAKURAグッバイ」のC/W「TOKYO」を大阪仕様に全面歌詞変更し、リアレンジした曲。東京でいきなり声をかけてきた見知らぬおじさんの話を軸に全体的にシュールな作風だった「TOKYO」とは異なり、メンバーの地元が関西だけに今回は関西のおばちゃんを軸にして活気溢れる街といった印象で好対照に描かれている。「TOKYO」では日本は心が病気になったのかな?などと退廃的な事を歌っていたのに、今回は「この街は今日も人情があふれてます」である。地元愛が強いことが嫌でも伝わる。関東のファンの中には面白くない人も出てくるだろう。サウンドの方はほぼデジタルリミックスみたいな状態になっており、機械的。「TOKYO」自体ビミョーな曲だったが、「TOKYO」を知っているからその何もかも対照的に作られた違いが面白いのであって、単品で聞いても、C/Wでも変な曲はほとんどやらなかったSCANDALもついにいかにもC/Wらしいよく分からない遊び曲をやるようになってしまったか…という印象しか残らないのでは。

★★★★☆

ピンヒールサーファー  

firefly BUMP OF CHICKEN 2012/09/12 初登場2位 売上10.6万枚
1.firefly
ドラマ「息もできない夏」主題歌。久々のアップテンポ。アップテンポながら間奏が長いので5分越え。「メーデー」頃までのアップテンポに比べると随分ギターが奥に引っ込んだような気がする。ミスチルみたいに聞こえないわけではなくバッチリ鳴ってはいるんだけど。そもそもBUMPのエンジニアは音圧至上主義反対派の人なのか、ここ数年の作品の音量がさほど大きくない気がする。当初なかなか印象に残らなかったが、相変わらず歌詞がいいし、慣れてきたらいい曲に思えてきた。それでも歴代の曲と並べると今回はそこまで特別なものは感じなかった。

2.ほんとのほんと
ここ最近多いアコースティック系だが今回は最初からドラムが入っている。普通にいい曲だが特にこれといったコメントは無い。

7.play sports
シークレットトラックということで恒例の無音ラッシュの後にひっそり収録されている。録音日が2007年10月27日と書いてあるがネタではなくリアルに5年前の音源を引っ張り出してきたのだろうか?今回はアコギ演奏のみ(あとハンドクラップ)で調子はずれなソロボーカルが延々とスポーツしようぜ!と歌いかけるという珍曲。どうやら歌っているのはドラムの升らしい。最初はこの声の調子外れっぷりが聞いてて不快だが、気がつくと意外と覚えているという恐ろしい破壊力を持った曲。「勝ち負けなんかは気にしていないさ」と歌った直後に「僕の勝ち ああ 今の僕の勝ち」と凄い勢いで勝利にこだわったり、ケンカをやめてスポーツしようとか正々堂々なスポーツマンシップを打ち出しながら「ルールにのっとり」の後が「相手をねじふせ」だったりするいい加減っぷりが地味に面白い。久々に残るシークレットトラックだった。

★★★★☆

firefly  

Bless You 家入レオ 2012/09/12 初登場8位 売上2.1万枚
1.Bless You
作詞が本人、作曲が本人と西尾芳彦の共同で、アレンジが鈴木Daichi秀行。サビ始まりだが、サビの歌詞・メロディーが非常に強い1曲。1stアルバムへの先行シングルとしても前2作と比べても遜色なくアルバムへ誘うには十分な曲だと思う。けっこう好きな曲だが、1つ物足りないのは1stのパッパッパッパッラ♪や2ndのアッアッアッ♪みたいな歌詞には載ってない擬音部分が無いこと。それが1つの売りじゃなかったのか(ちげーよ)。

2.イジワルな神様
作詞が本人、作曲が本人と西尾芳彦の共同で、アレンジが三輪コウダイ。これは前作までと全く同じ制作陣。特筆する点は無いが悪くない1曲。

3.心のカ・タ・チ
この曲のみ作曲が西尾の単独名義。今のところ作曲は全て西尾が関与するという絢香の前期みたいな状態だがどの程度手を入れているのかは気になるところ。

初回AのみDVD付で今作のPVや前作時のフリーライブ映像2曲、さらに何故か前作PVメイキングを収録。初回盤Bはフォトブック付属。果たしてフォトブック需要なんてあるのだろうか…。

★★★★☆

Bless You (初回限定盤A) 初回盤A  Bless You(初回限定盤B) 初回盤B  Bless You(通常盤) 通常盤 

♪の国のアリス 竹達彩奈 2012/09/12 初登場10位 売上1.1万枚
1.♪の国のアリス
ピアノロック的アプローチの生音アイドルポップ。バンド演奏が生なのがやはりいいところだが、今回は単に歌い手のかわいさをそのまま打ち出したかわいい曲といった感じ。前作はそこから広げてポップスの最上級レベルまで持ち上げた傑作だと思ったが…。驚きなのは末光篤が作編曲しているところまでは作風そのままなので分かるが、この実にかわいらしい歌詞まで末光篤ということ。さすがにブリブリのアイドルソングを意識してちょっと無理しすぎたのではないだろうか。ただ末光篤のピアノを生かした作風はけっこう好きなので楽曲自体は前作と比べると普通ではあるがそれなりに好みなサウンドである。

2.CANDY LOVE
生音ポップサウンドによるアッパーなアイドルナンバー。C・A・N・D・Y CANDY LOVE!という前作のワクワクドキドキをハイテンポにしたようなノリの1曲。C/Wとしてはキャッチーで良く出来た曲である。

★★★★☆

♪の国のアリス (初回限定盤) 初回盤DVD付  ♪の国のアリス (通常盤) 通常盤 

キスだって左利き SKE48 2012/09/19 Type-A 初登場1位 売上59.7万枚
1.キスだって左利き
ハイテンポで勢いのある曲が多いSKE48の中では、ごく普通の曲としか言いようがないごく普通のアイドルポップ。

Type-A
2.体育館で朝食を/白組
白と紅は当初はW松井とアンダーメンバーという漢字だったが前作時は珠理奈が恐らく体調不良もあって離脱していた。今回も引き続きは珠理奈は参加せず、紅組の方にも玲奈が参加しなくなっているのでW松井が抜けた形になっている。個人的に知っているメンバーがほとんどいなくて、前々作まではA面メンバーだったが、前作時骨折で不参加だった平松可奈子くらいしかいなかったが、とりあえず知っているメンバーがいたのでType-Aを選んだ。曲に関しては特にコメントなし。普通にいいんじゃないだろうか。

共通
3.神々の領域
3曲目はA〜C共通。いつものセレクション8とやらではなく、卒業を表明した平田以外の1期メンバー11人が歌っている模様。W松井や矢神、大矢や平松はいるが、木ア、小木曽、高柳らは1期ではないので参加していない。あまり初期メンバーが誰とかよく把握していなかったのでこのメンツが1期だったのかという感じだが、曲に関しては今回3曲ともいつも通りのアイドルポップという印象しかないが、それなりにいい。

DVD

1.キスだって左利き music video
学園が舞台で軽くストーリーも展開。珠理奈が先生(?)に告白しようとして玲奈に頼むがどうやら玲奈は珠理奈が好きなようで…結局珠理奈はフラれ2人で号泣するのをメインストーリーに他にも数名憧れの人にときめいているようなシーンがある。ラストでは唐突にW松井のキスシーンもあるが、以前もこの2人は恋人設定みたいなのをやっているので今更衝撃はそんなにはない。ちょっと青基調の制服がダサい感じがするけどまあ概ね綺麗な感じで好印象なPV。ただEDにとってつけたような夜景シーンは謎。

Type-A
2.体育館で朝食を/白組 music video
誰もが思うであろう体育館を舞台にして踊ったりストーリー展開するだろうという期待を裏切り、体育館一切出てこねぇぇぇぇぇぇ…

3.特典映像「ガチ!対談-T-」special movie
杉本彩×小木曽汐莉
古川愛李×池田秀一
松井珠理奈×野村克也
松村香織×具志堅用高
山路徹×矢神久美

今回は全員出演のバラエティを作っている時間が無かったのか、選抜メンバーが著名人と対談するという内容でA〜Cに分散している。全員対談相手を知らされずに対談部屋へ向かうという形になっている。ガンダム大ファンで、その声優である池田さんに会えて号泣する古川のように憧れの人に会えるメンバーもいるが、別によく知らない人に会うメンバーも。当然対談相手の方は全員SKEメンバーがどういう人なのか、誰なのか分かってないと思われ、特に野村克也はAKB48前田敦子すら知らないので、さすがに珠理奈も話に困る場面も。この手の対談はNot yetやノースリーブスでもやっているが、特に面白い内容でもない。

初回盤と通常盤の違いは全国握手会参加券とトレカ16種のうち1種封入の有無とジャケ写違いのみ。A〜CはC/W2曲目とDVD2トラック目以降が異なる。劇場盤のC/WはA,Bの2曲目とメドレー。

★★★☆☆

キスだって左利き (SINGLE+DVD) (初回生産限定) (Type-A/ジャケットA) 初回Type-A キスだって左利き (SINGLE+DVD) (初回生産限定) (Type-B/ジャケットA) 初回Type-B キスだって左利き (SINGLE+DVD) (初回生産限定) (Type-C/ジャケットA) 初回Type-C 

キスだって左利き (SINGLE+DVD) (Type-A/ジャケットB) Type-A キスだって左利き (SINGLE+DVD) (Type-B/ジャケットB) Type-B キスだって左利き (SINGLE+DVD) (Type-C/ジャケットB) Type-C  キスだって左利き(劇場版)  

カゲボウシ ポルノグラフィティ 2012/09/19 初登場3位 売上3.8万枚
1.カゲボウシ
NHKドラマ「つるかめ助産院」主題歌。昭仁曲。共同アレンジャーは馬場一嘉。シンプルなアコースティックバラード。秋にバラードリリースはほぼ定番化していたがここまでおとなしい曲は初めてじゃないだろうか。シンプルといいつつもベース、ドラム、パーカッション、キーボード、ストリングスとけっこう楽器はふんだんに盛り込まれており、無いのはエレキギターが鳴ってない事くらいだったりもする。地味ながら意外と耳に残る。ただどうせならいっそアコースティックギター、ベース、パーカッション、キーボードだけの方が良かったんじゃないかとも思う。

2.やがて哀しきロックンロール
晴一曲。共同アレンジャーは田中ユウスケ、近藤隆史。一転してアップテンポなデジダンスロック。バックダンサーが無表情でパラパラでも踊り出しそうな電子音が目立ってなっており、全体的に打ち込みっぽいが、ベースとドラムは生である。勢いで聞ける曲でA面が地味だけに目立つ。

3.ルーズ
晴一曲。共同アレンジャーは田中ユウスケ、立先優介。これまで秋に出していたバラードナンバーと並べてもかなり強い1曲。バンド演奏もストリングスも両立したド派手なロックバラード。本来これがA面でも何ら不思議はない曲だ。何でこれがC/W3曲目にあるのか本気で謎。主題歌候補だった曲らしいんだけど、ぶっちゃけ「カゲボウシ」より好き。36作のシングルでC/Wの方が好きなの初めてなんだけど。というわけで「カゲボウシ」だと赤★3のところをこの曲の力で★4に押し上げている。

★★★★☆

カゲボウシ(初回生産限定盤)(DVD付) 初回DVD付  カゲボウシ 通常盤 

Nostalgia GARNET CROW 2012/09/26 通常盤 初登場10位 売上1.0万枚
1.Nostalgia
いきなりシンセが入っていたり、クラブ系っぽい4つ打ちリズムだったりと斬新なデジタルナンバー。デジタルといいつつも、ドラムの音がかなり生音っぽく、GARNETの中ではかなりハッキリしているのでバンドとデジタルが融合したような印象のサウンドだ。力強いサビのメロディーといい、いつもと違う違和感よりも今回はいつもよりいい曲だなという印象の方が強い。

2.風の中のオルゴール
こちらは本来のイメージの暗めのミディアムナンバー。A面にするか迷ったらしいが、これをA面で出しておけばいつものGARNET CROWで安泰だったかもしれないが、全く面白くは無かったと思う。メンバーもそういう思いで「Nostralgia」をA面にしたらしいけど、変化が気に食わない人には安心の1曲だろうか。

通常盤のみ
3.Happy swallow
近年のデフォルトになりつつある以前よりも明るさが強調されたポップス路線。今回いい具合に3曲がバラけていて絶妙のシングルになっている。

複数商法によりPV収録のDVD付は2曲で、通常盤は3曲となっている。

★★★★☆

Nostalgia(初回限定盤)(DVD付) 初回盤DVD付  Nostalgia 通常盤 

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