2013年1月発売編

キリギリス人 ノースリーブス 2013/1/16 初回盤A,B,C 初登場2位 売上7.7万枚
1.キリギリス人
ゴールデンボンバーの鬼龍院翔が作曲。作曲のみで作詞は秋元康、編曲はYAMACHIという人物だが、非常にゴールンデンボンバー色の強い楽曲。そのままセルフカバーしても違和感が無いと思う。楽曲自体はそんなわけで勢いのあるメロディーメイカーの提供だけあって印象的。こっちがA面に差し替わったのも納得だが、これまでのシングルと比べるとやや色が違いすぎるし、あまり合ってない気はする。

2.いーんじゃね?
昨年夏〜秋の2クール放送されていた小嶋陽菜主演の深夜ドラマ「メグたんって魔法つかえるの?」主題歌。昨年夏から存在していたわけで、9月にシングル発売の情報も流れ、実際にPVや特典映像の収録まで済んでいたようだが(後述)、発売中止になったまま放置されていた。結局C/Wに格下げになってしまったがAKB48主砲作家の井上ヨシマサによる少々レトロさも感じる1曲。アホアホなドラマの主題歌にしては少し分かりにくい曲で、発売が無くなってしまったり、A面の判断がぐらついてC/Wになってしまったのも何となく分からなくもない。

初回A
3.MY SHINING STARS/小嶋陽菜
電気グルーヴの石野卓球提供。作詞作曲編曲全て単独で手がけている。電子系サウンドで淡々と進行する楽曲なのでどうにも印象が薄い。ややかわいらしく感情を入れて歌うのが特徴の小嶋陽菜が意図的に感情を出さずに淡々と歌っているのも新鮮というか1番の魅力を消してどうすんの?といった感じでこういう曲はあまり向いていないような気がする。

初回B
3.ふと思うコト/高橋みなみ
小室哲哉提供曲。編曲のみats-が担当している。AAA辺りに提供していた煌びやかなダンスサウンドなのかと思ったら偉く音数の少ないトラックでキャッチーでもマニアックでも無い何とも言えない曲調。今までよりも難易度が高そうな曲を歌いこなしている辺りはさすがだけど、やはりどうにも印象が薄い。

初回C
3.君に恋をした/峯岸みなみ
川本真琴提供。編曲はGIZAで北原愛子の作曲や編曲をやっていた立山秋航。川本真琴のイメージはメジャーでやっていた10年以上前のイメージで止まっているが、あの頃の早口でまくしたてるようなイメージは皆無。どういうわけかこの曲もアレンジがやや薄味に仕上がっており(2コーラス目以降は少しは音数がますけど)、派手さが皆無。峯岸の歌唱は決してうまいわけではないが、そこそこ歌えるし、声質も好きだったんだけど今回ばかりはちょっと歌いこなせていない感じ。結果的に3人とも冒険はしたけど合っていないのを無理している感じだし、有名どころに提供を頼んだけはいいけどそれだけみたいになってしまったような…。

DVD

1.「キリギリス人」ミュージック・ビデオ
急遽こっちがA面に決まったらしいので、ファンを集めてライブしてそれをそのままPVにしたようだ。何回か撮影したものを編集しているようだが、ほぼライブ映像であり凝ったところのほとんどない本当に急いで作った感のある内容。せっかくファンを呼んで熱く歓声を送ってもらったので、全部CD音源被せるのは悪いと思ったのか、ファンの歓声や紙テープの発射音などがミックスされている。これ以上歓声が大きすぎると邪魔だが、そのバランスはギリギリ許容範囲といったところ。例えばAKB48がMステ辺りでファンを入れた時に異様な盛り上がりで「サイバータイガー(略)」叫んでいる声がかなりのボリュームでダダ聞こえしてしまう事があるがそういったものよりは絞っている。最後は間髪を入れずに「いーんじゃね?」のイントロが始まって踊りだしたところでフェードアウト。EDクレジットが別で流れるが、そこにはどうやら観客全員をクレジットしたらしく延々と人名が流れまくる。

2.「いーんじゃね?」ミュージック・ビデオ
発売がとっくに決まっていたのでこっちの方が明らかにPVらしい凝った映像に。荒野で助けを求める青年の背後に怪物が飛来するところが始まるモンスターバトルモノのゲーム世界みたいな世界観。そこに車でやってきた3人があれこれしているのだが(普通に歌っているシーンを混ざっているので明確な目的は不明)、退治しに来たというより怪物の研究にでも来ただけなのか、知らずに来て望遠鏡で怪物を発見して驚いているのかもよく分からない。先ほどの青年のシーンがもう1度入るが、3人の行動は何と青年を見捨てることだった。怪物の飛来を察知した3人は車に逃げ込んで、様子を観察。冒頭の青年のシーンは3人に助けを求めた事が判明するが、直後あえなく怪物に殺されてしまうという救いも何も無い酷い展開に(一応たかみなが助けにいこうとして2人に止められるような動きはしている)。最後は小嶋の運転でこんな危険な場所さっさと逃げようと去っているところに、怪物が飛来して追いかけてきたのでたかみなが射撃して撃沈。いくら撃沈してやったぜ!的なノリになったところで青年見殺しの後味が最悪のままでPVは終了する…。う〜ん…これがA面はキツイ。差し替えて良かったんじゃないかな。

初回A
3.ブス会を科学する〜小嶋陽菜編〜
初回B
3.ブス会を科学する〜高橋みなみ編〜
初回C
3.ブス会を科学する〜峯岸みなみ編〜

ブス会とはノースリーブスの3人が行っている女子会の事で要するに小嶋高橋峯岸の3人だけでプライベートで食事する事なのだが、その様子を心理学者、医者、経済学者、はたまた何故か女装家としてミッツや軍事評論家などの専門家が円卓で観察し、3人それぞれの性格を分析するという内容。3人のブス会は20分程度でその後10分くらい偉いオッサンオバサン達が福澤アナの司会でくそまじめに分析していく。使用されるブス会の映像は同じものだが、メンバーごとに編集が異なり、それぞれをピックアップした会話部分を拾っているので3人で被っている部分はさほど多くない。前作のベトナム旅行はほぼ8割が同じという酷さだったのでそこは反省したようだ。内容自体は面白いのだが、後半はオッサンオバサンばかり映っているので3人だけ見たい人にはどうでもいい内容かもしれない。この3人の関係性は分析せずとも普通にほのぼのしてもう10分垂れ流しでも別に問題なく見れると思うし、シュールさを楽しむべきところなのだろうか。一方でこれ収録が2012年7月。11月に20歳になった峯岸はまだ19歳だったので酒が飲めないわ、思いっきり夏服だわ、高橋も総監督任命前でまだ肩書がAKB48リーダーになってるわ、高橋ソロデビューも発表前なので「ソロになってもノースリーブスも続ける?」というのがまだ遠い未来の仮定の話になってるわ、分析チームのバックのタイトルも思いっきり「2012」になってるわ、とめまぐるしく状況が変化していった48グループ内の状況での半年前というのは半年という響き以上に状況が古い。当初9月にシングル発売の情報が流れたが、9月に「いーんじゃね?」をA面にして、この特典映像をつけてリリースするという事は完全に決定していたっぽい。そこまで完成していて何故延期したのだろうか…。確かに「いーんじゃね?」のA面はかなり微妙だったとは思うけど。

通常盤のみの収録曲は無し。

★★★★☆

キリギリス人(初回生産限定盤A)(DVD付)初回DVD付A  キリギリス人(初回生産限定盤B)(DVD付)初回DVD付B  キリギリス人(初回生産限定盤C)(DVD付)初回DVD付C  キリギリス人通常盤 

BIG VENUS Sabão 2013/1/9 配信限定  
1.BIG VENUS
サバオじゃないよシャボンだよ。古巣ソニーが経営するmoraではSabonに誤表記されるなど扱いが散々だが、元Hysteric BlueのTamaと楠瀬拓哉(たくや)による新ユニットのデビュー作。Tamaが継続していたScreaming Frogsに楠瀬が加入したばかりだったが、それっきり目立った動きが無く、活動も自主制作レベル。CDはライブに行くかitunesでしか手に入らない状態だったが、今回は配信販路も広がり、PVも作られ、発売がニュースになるなどだいぶ表舞台に戻ってきた。楽曲自体もやはりメインライターだったたくやが書くとケタ違いで、華々しい帰還といった印象。32歳になっても衰えないTamaのキュートなボーカルも魅力的だ。Hysteric Blueが好きだった人なら間違いなく気に入るであろう「らしさ」と進化が感じられる1曲。間奏では何故かラップにも挑戦しているが、ラップというよりも高音のキュートボイスで早口でまくし立てているような感じでコーラスのイェイィェイ♪といい声優アイドルみたいなかわいすぎるノリになっている。別に無くても良かったような気はするけどインパクトは増した。

2.春〜spring〜 Sabão ver.
3.なぜ… Sab
ão ver.
98
年のHysteric Blueの大ヒットシングル2曲をセルフカバー。一応別ユニット名義でのセルフカバーだけに、全く違うアレンジにしてしまうのではないかと不安だったが、原曲のままのアレンジで再録音している。ドラムの良し悪しはそこまでよく分からないけど原曲よりも格段にうまくなっているような気がするし、ボーカルの伸びも全く衰えていない。「なぜ…」のコーラスやリバーブのかけ方は原曲の方が良かった気はするけど声自体は全くガッカリするところが無い完璧な仕上がり。Hysteric Blueの全音源はCDはおろか配信でさえ封印されたまま(10年以上の懲役をくらったナオキがまだ刑務所の中にいるため)であり、Hysteric Blueの楽曲が「発売」されたことは回収された04年以来の事である。封印されながらも特にこの大ヒット2曲は当時J-POPを聞いていた人なら忘れていない名曲だった。何となく久々に懐かしく聞いてみたくて曲を探してきたリスナーもガッカリすることが無いわけで、原曲アレンジという選択は素晴らしいと思う。

PCではiTunes、mora。listen.jpで配信

★★★★☆

だからさ〜acoustic version〜 新山詩織 メルマガ登録者に無料発送  
1.だからさ〜acoustic version〜
ビーイングからデビュー予定の女子高生(96年2月生まれ)シンガーソングライターの0thシングル。0thという扱いでメルマガ登録者に、直筆サインとナンバー入りで無料配送されている。無料という太っ腹サービスなので入手しない理由が無い。ということで入手。12月に募集が開始され、1月半ばに発送が開始された。サインは新山詩織本人のサインだけでなく、「〜〜さま」とこちらの名前も手書きで書いてあった(紙ジャケットの表に)。始まってわりかしすぐに申し込んだので番号は227番となっていたが、1枚1枚丁寧に書いているわけで、これは嬉しいサービスだ。

楽曲の方はアコースティックバージョンというだけあって、本当にそのまま弾き語り…と見せかけてギターがスタジオミュージシャンというケースもこの世界では多いが…これは多分本人弾き語りだろう。中学3年生の時にやりきれない思いを初めて曲にしたのがこの曲、ということで、1人部屋で自分の内面と向き合っているような内省的な曲になっている。わりとこの手のミュージシャンは多いが、匿名性(あとGIZA開始直後は歌唱軽視の美貌重視の時期もあった)を売りにしてきたビーイングがこのようにパーソナルな面を打ち出すのは珍しい。某AZUMIのような暗黒な歌詞世界をメインにしたケースもあったけど、もう少し幅広く同世代なら共感を呼びそうな雰囲気がある。ただちょっとこの手の10代の孤独感的な世界はさすがにFINAL 20's WORLD(意訳:20代終盤)に突入している者としては少し昔の記憶になりつつもあるんだけど。今後の変化と成長は見守りたいなと思う。歌唱に関してはまずまずといった感じで強烈な特徴は無いが、別に下手でも無いし、そこそこ良い。あとはどんなアレンジが乗っかっていくだろうか。これでデビュー作が椎名林檎ばりにロックになってたら面白いんだけど、まあYUI系の流れになっていきそうな気はする。

登録すれば無料で入手可能

★★★★☆

ないものねだり/どしゃ降り スパンクル ライブ&通販限定50枚 完売
1.ないものねだり
前作から3年くらい経過しているが、作風はまさに疎外感ロック。どっしりしたサウンドで他者と自分を比べて他者の方が優れていると感じてしまう、そんな疎外感が歌われている地味ながら良曲。ただボーカルチェンジしたのかというくらいに前作のイメージと異なっていて驚いた。歌い方を変えたのか、声が低くなったのか。

2.どしゃ降り
ピアノも駆使したややアップテンポなナンバー。例によってけっこう暗めだし、派手さはないんだけどこれもなかなかの良曲。声はもう少し前作のイメージに近くなったけどやはり前とは違うように感じる。届くところには届く音楽をやっているとは思うので、配信限定でもいいから定期的なリリースはしてほしい。

ノートを折って作ったような紙ジャケに、盤面がCD-Rっぽい手作り感のあるCDだった。500円+送料200円。かなり良心的な値段だった。ライブ会場で12月頃に販売され、1月に下北沢mona recordsで販売されていたが、1月17日に販売開始され、即売切れ。すぐに追加納品されたが、これも数日で売切れてしまい、完売となったらしい。ただブログを見ると50枚しか作って無かったようで…。ここで感想書いてももう入手不可能、音源もどこにも上がってないみたいで聞くことすら不可能。2010年のデビューミニアルバムから3年。ガールズバンドというよりもうレディースバンドという域に達したものの公式サイトも更新が停止しており、あまり良い状況ではなさそうだ。その頃にワンマンライブをやったようだけど、現在はメインの作曲を担当している藤田陽子がバンド活動の継続が困難になり、制作録音のみの活動となるなど、活動自体がかなり厳しい状態になっているようだ。確かに良く考えると「疎外感ロック」を掲げている作風は、それなりに多くの人の心には響きそうではあるんだけど、そこにシンパシーを感じるリスナーは例えばライブに行くとかそういうのが苦手な人が多そうである。

★★★★☆

REASON ゆず 2013/1/9 初登場3位 売上6.7万枚
1.REASON
アニメ「HUNTER×HUNTER」EDで映画版の主題歌。北川・岩沢と前山田健一の3人の共作名義。アレンジは前山田健一&ゆず。2人のアコギ演奏以外は前山田健一の打ち込みで構成されている。全体的に前向きだし、特にサビのキャッチーさに関しては異色ではないんだけど、1番と2番のA、Bメロが全く違ったり、冒頭のメロディーが2番Bメロ、ラストサビ後の締めのメロディーに再利用されたりと、通常の曲構成からかなり離れたユニークな構成になっている。3人が別々に作ったメロディーを合体させたからこうなったようだが、壮大路線もいい加減飽きていたので、また新しいゆずが聞けるというのは新鮮だ。あと1番の「僕らにどんな世界が〜」の部分は嵐の「Believe」の一部のメロとまんま同じに聞こえる。

アニメ盤のみ未収録
2.時刻表

岩沢曲。ハーモニカとアコギが鳴り響くアコースティックな曲。共同アレンジは磯貝サイモンで、メンバー2人の演奏と沼澤尚のドラム以外は彼の打ち込みになっている。てっきり寺岡呼人かと思ったが、初期からのゆずの安心王道路線といった1曲。ゆずが壮大になっていってもこういったアコースティック感を忘れなかったのは岩沢氏のブレなさが大きな理由だと思う。

アニメ盤には「時刻表」の代わりにアニメの声優(ゴンとキルアの声優と映画に出てくるキャラを演じた平野綾)3人による「流れ星☆キラリ」(作詞がゆず、作曲が北川、アレンジ前山田とゆず)を収録。ゆずが提供しているものの、DVDの内容もこの3人の声優のアフレコメイキングになっているなど、基本的にゆずと関係ない内容になっている。

★★★★☆

REASON 【ゆず Ver.】 初回限定盤 (CD+DVD)初回DVD付ゆずVer.  REASON 【HUNTER×HUNTER Ver.】 完全生産限定盤 (CD+DVD)限定盤DVD付アニメVer.  「REASON」【ゆず Ver.】 通常盤 通常盤 

もしも私が空に住んでいたら 岩佐美咲 2013/1/9 通常盤 初登場5位 売上2.9万枚
1.もしも私が空に住んでいたら
演歌ということんだけど編曲がいつもAKB48関連常連の野中“まさ”雄一だったりするし、あまり本格的な演歌という感じではなく、演歌調の歌謡曲のような雰囲気。演歌にあまり馴染みが無くても聞きやすい。前作ほどインパクトは無い気もしたんだけど、個人的には前作よりは好き。

2.フライングゲット(演歌バージョン)
前回の「ヘビーローテーション」に続く演歌アレンジ。前回は初回盤でしか聞けなかったが、今回は共通C/W。「ヘビーローテーション」は最早何の曲か分からないくらい変わってしまっていたが、今回はほとんどギャグの領域でド演歌調になりながらもどこからどう聞いても「フライングゲット」という絶妙なバランスとシュールさが最高。

通常盤のみ
3.津軽海峡・冬景色
石川さゆりの代表ヒット曲のカバー。ごくごく無難にカバーしていてこれといったギミックはなし。元々は2010年のイベント「ゆるゆるカラオケ大会」でこの曲を熱唱したのが、演歌デビューへのきっかけになったそうなのでそういう意味ではかなり大事な1曲のようだ。

★★★★☆

もしも私が空に住んでいたら(生産限定盤)(DVD付)初回DVD付  もしも私が空に住んでいたら 【通常盤】通常盤 

時空ツアーズ 竹達彩奈 2013/1/9 初登場10位 売上1.0万枚
1.時空ツアーズ
作詞がいしわたり淳治、作曲が筒見京平。時代にとらわれず、子供から大人まで楽しめる普遍的なポップスといった雰囲気で、特にキャピカワ、アニカワっぽい事はしていないんだけど、竹達ののほほんとしたボーカルとかなりぶっ飛んだ歌詞によってかなり幼くなっているような印象。音像は現代なんだけどそこはかとなくコーラス使いとかは80年代を意識している感じも。相変わらずバンドは生演奏だが、今回は弦のクレジットが無いのでそこはシンセで代用しているっぽい。筒見大先生の作曲といっても、個人的にはリアルタイムではTOKIOの「AMBITIOS JAPAN!」と安倍麻美への提供くらいしか体感しておらず、物心つく前の昔のヒットメーカーという印象が強い。昭和のヒットメーカーは大御所としてひたすら持ち上げられるのが通例だが(作詞家の阿久悠の異常な賛美がその最たる例)、そんなわけでそういった思い入れや凄さを実感していないので、特にさすが筒見大先生!といった感慨も無く、むしろ1stシングルは奇跡の大名曲だったのかなぁ…という感じで2連続で少しテンションが下降気味である。

2.Hey! MUSIC BOYS&MUSIC GIRLS!
こちらはその1stシングル「Sinfonia! Sinfonia!!!」を作った沖井礼二が担当。ドラム以外はOther Instrumentsという扱いで沖井礼二が担当しているが、アッパーでキラキラしたバンドっぽい質感のサウンド。さすがに「Sinfonia! Sinfonia!!!」を越えるほどのインパクトは無いけど、なんだかんだこの人の楽曲が1番うまいところを突いているように感じた。

★★★☆☆

時空ツアーズ (初回限定盤)初回盤DVD付  時空ツアーズ (通常盤)通常盤 

Miracle Gliders 喜多村英梨 2013/1/9 初登場13位 売上0.8万枚
1.Miracle Gliders
PVでは思いっきりドラマーの人も従えてバンドスタイルで歌っているけど、実際にはギターとベースしかクレジットされておらず、ドラムはあからさまに打ち込み全開のさわやかポップナンバー。制作陣は毎回ほぼ同じなんだけど何気に凄い対応力だ…。この幅広さならどこかでドカッと1つ抜けたヒットも出せそうな気はする。まあ今は確固たる方向性に確固たる固定ファンがついてようやく安定するっていう時代だから難しいかもしれないけど、声優業界はJ-POPとは音の流行りも売れ方も異なるので何が起きるか分からない。

2.Over〜夜空の約束〜
バンド+ストリングスによるミディアムナンバー。サウンドがかなり派手に盛り上がっていくが、ストリングスだけが壮大に盛り上がるのではなくバンドも一緒に盛り上がっていく辺りは、いわゆる「J-POP売れ線」の判断とは大きく異なり、さほど壮大さが気にならない。

★★★☆☆

Miracle Gliders(初回限定盤)(DVD付)初回盤DVD付  Miracle Gliders通常盤 

ホイッスル〜君と過ごした日々〜 miwa 2013/01/16 通常盤 初登場4位 売上3.8万枚
1.ホイッスル〜君と過ごした日々〜
高校サッカーのテーマ曲。スポーツ応援歌らしさは皆無で、選手を応援するような内容でも無く、高校サッカーの取材を通してmiwaが描いたのは、マネージャー目線のようなラブソングだった。勝利とかそういうこだわりもない。敗北してしまったけど全力を尽くした選手をずっと近くで見てきたマネージャーの想い、みたいな。普段のイメージの明るい曲で応援歌にするのではなく、こういう曲を書く辺りがmiwaらしさなのかなと思う。曲自体はオーソドックスな昨今のJ-POP型のストリングスバラード通称ストバラでどうといったところはなく普通にいい曲。

2.カラ*フル
ポップでかわいらしい曲。A面にするほどの派手さは無いが、バラードの後だし、すっきり聞ける好印象な1曲。

通常盤のみ
3.HiKARiE English×original version
前作「ヒカリヘ」の英語バージョン。前作C/Wにはリミックスでの英語バージョンが入っていたが、今作はタイトルに「original」とあるように原曲のアレンジでそのまま英語詞に入れ替えたもの。初回盤Aではギター、初回盤Bではピアノになっているようだが、そんな微妙なバージョン違いを連発するくらいなら王道バンドアレンジをやった方がいいような…。

4.ヒカリヘ instrumental synth theme
インスト。いくらヒットしたからってさすがにしつこい。これまた初回盤A,Bでhumming×guitar、humming×pianoとバージョンが違うらしいが…。

初回盤A、Bの3,4曲目もそれぞれバージョンが異なる。

★★★★☆

ホイッスル~君と過ごした日々~(初回生産限定盤A)(DVD付)初回DVD付A  ホイッスル~君と過ごした日々~(初回生産限定盤B)(DVD付)初回DVD付B  ホイッスル~君と過ごした日々~通常盤 

Silent Snow 花澤香菜 2013/1/16 初登場8位 売上1.5万枚
1.Silent Snow
2.CALL ME EVERYDAY
3.あるいていこう

季節ごとに4作のシングルをリリースしてきたが、表題曲「Silent Snow」は何だかもう少し早い冬の始まりに出した方が良かったような曲に思える。制作が遅れたのだろうか?C/W含めて声を生かしつつ、かわいらしさを出したりと、ひたすら声を魅力的に聞かせてはいるんだけど、どうにも楽曲があまり残ってこない。アルバムはどうしようかなという感じ。

★★★☆☆

Silent Snow(初回生産限定盤)(DVD付)初回盤DVD付  Silent Snow(通常盤)通常盤 

初恋/グッバイ・アイザック 秦基博 2013/1/16 初登場14位 売上0.7万枚
1.初恋
亀田誠治編曲によるバンド演奏が適度でちょうどいい。初恋というタイトルだが甘酸っぱい思いを歌っているのではなく、初失恋とでもいうべき別れの切なさが。企画色の強い作品が続いたので久々の王道といった印象も。

2.グッバイ・アイザック
島田昌典編曲。いきものがかりにも登場する2人が今回のアレンジャーだが2人ともストリングスを使わずに伸び伸びとしたバンドアレンジを施している。適材適所といったところなんだろうけど、こういうサウンドをいきものがかりでやってくれよと思ってしまった。前向きな応援歌的な楽曲。

3.やわらかい気配
土岐麻子に提供(作曲のみ)した曲を弾き語りカバー。弾き語りで6分に至る長さなのは少々しんどい。

★★★★☆

初恋/グッバイ・アイザック(初回生産限定盤)(DVD付)初回盤DVD付  初恋/グッバイ・アイザック(期間生産限定アニメ盤)期間限定アニメ盤  初恋/グッバイ・アイザック通常盤 

Help me!! モーニング娘。 2013/1/23 通常盤A 初登場1位 売上10.3万枚
1.Help me!!
さらにメンバーが1人増えたが、昨年からの流れそのままのサウンド勝負な曲。個人的にこの路線あんまり区別がつかなくなってきており、ここ最近のシングルを並べて聞いたらたぶんタイトルが歌詞に出てこない部分を聞いているうちは曲名当てられないんじゃないかと思う。最早この路線どころか現在のハロプロ最大の殊勲者はつんくではなく、アレンジャーの大久保薫だと断言してもいいくらいに今回もアレンジが最大のポイントであり、メロディーはさほど入ってこない。肝心のサビは盛り上がりに欠けるし。カッコいいことやっているのにセリフ始まりだったり、歌詞がオヤジギャグで壮絶にハズす辺りは、唯一つんくの個性がアレンジに負けずに発揮されている部分かもしれない。

通常盤Aのみ
2.大好きだから絶対に許さない/鞘師里保・小田さくら
今回の形態だと本来の意味での「通常盤」に当たるのは全員で歌っている「通常盤B」の方だと思うんだけど、最早レンタル屋はAKB系と違ってそんなところは全く把握せずに、通常盤の1番最初であるAを発注した模様。つーか何でこれだけ通常盤扱いで、残りのメンバー振り分け曲は初回扱いなのか。歌っているのは高橋愛がいなくなってからは田中れいなと2トップを張っている鞘師と今作から加入した新人の小田の2人。編曲は大久保薫ということで相変わらずここ最近の王道的な印象。やはりあまり印象的ではないメロなんだけどわざとどっちか主メロか分からないように進行するところは印象に引っかかる。

初回A〜C、通常Bは全員で歌う「Happy大作戦」、初回D、E、Fとこの通常Bはそれぞれメンバーを振り分けて異なる楽曲がC/Wとなっている。

★★★☆☆

Help me!!(初回生産限定盤A)(DVD付)初回DVD付A Help me!!(初回生産限定盤B)(DVD付)初回DVD付B Help me!!(初回生産限定盤C)(DVD付)初回DVD付C Help me!!(初回生産限定盤D)初回D 

Help me!!(初回生産限定盤E)初回E Help me!!(初回生産限定盤F)初回F Help me!!(A)通常A Help me!!(B)通常B 

たしかなうた ねごと 2013/1/23 初登場41位 売上0.2万枚
1.たしかなうた
ここ最近のアグレッシブな楽曲から一転して、比較的ストレートなロックバラード。今回はかなりメロディー重視になっていて聞きやすい。これまでを踏まえて聞くとこのバンドが1つの到達点に辿りついたことを感じられる力強い1曲だ。

2.B.B.B
わりとシンプルな楽曲。特にコメントは無いが普通にいい曲。

DVD
たしかなうた(music video)

前2作の続きで完結編なのだが…。リアルRPGゲーム→リアルアクションゲームとゲームのパロディで2作来たのに今回は液晶画面を生かしているもののストーリーが無くなってしまっている。最後はけっこう感動的ではあるんだけど、これでは前作からの続きには全くなっていないような…。最初がメンバー殺されるという衝撃展開で始めたものだっただけに、もう少し明確なストーリーの完結をしてほしかった。まあ今回曲調も聞かせる系でオーソドックスなバンドスタイルだったので、前2作のようなテイストだと曲と映像が本格的にかみ合わなくなっていたとは思うけど。

★★★★☆

たしかなうた(DVD付) DVD付 

チョコの奴隷 SKE48 2013/1/30 Type-A,B,C 初登場1位 売上67.2万枚
1.チョコの奴隷
大矢真那、木アゆりあ、北原里英、菅なな子、須田亜香里、松井珠理奈、松井玲奈、矢神久美、石田安奈、小木曽汐莉、高柳明音、秦佐和子、古川愛李、向田茉夏、矢方美紀、木本花音による歌唱。AKB兼任の北原はAKB48「永遠プレッシャー」のC/Wに収録されたSKE48名義の曲から参加していたが、SKE48単独作品ではここから参加ということに。ディスコ調のバレンタインソング。編曲を担当している武藤星児は松浦亜弥、末期屈指の傑作ラストシングル「チョコレート魂」も担当していたが、今回もいい仕事をしている印象。ただ前作「キスだって左利き」「片想いFinaly」よりは好きだけど「アイシテラブル!」「オキドキ」「バンザイVenus」の3トップには及ばないという印象で実はあまり書くことが無い。

Type-A
2.Darkness/セブンダンサーズ
木アゆりあ、木下有希子、桑原みずき、松井珠理奈、矢神久美、石田安奈、竹内舞による歌唱。今回は即席ユニットでの曲となるが、松井珠理奈の男っぽいカッコいい一面を引き出すための曲といったところか。

Type-B
2.バイクとサイドカー/14カラット
大矢真那、須田亜香里、高田志織、出口陽、中西優香、平松可奈子、松井玲奈、小木曽汐莉、高柳明音、佐藤実絵子、秦佐和子、古川愛李、矢方美紀、梅本まどかによる歌唱。こっちは松井玲奈のアイドル性を引き出すための曲といったところか。ぶっちゃけ今までの紅組、白組の構成をさらにW松井に寄せただけのような。

Type-C
2.冬のかもめ/白組
阿比留李帆、加藤智子、後藤理沙子、松本梨奈、山田澪花、磯原杏華、内山命、小林亜実、斉藤真木子、酒井萌衣、柴田阿弥、都築里佳、犬塚あさな、岩永亞美、江籠裕奈、新土居沙也加、日置実希、二村春香、松村香織、水埜帆乃香、宮前杏実による歌唱。研究生が大量に放り込まれており、W松井の参加が無いのでよりアンダーガールズ感が増した。しかも今回はPVも無しだし。タイトルからして歌謡曲っぽいが曲自体は普通のアイドルポップ。

Type-C
3.追いかけShadow/紅組
加藤るみ、鬼頭桃菜、井口栞里、佐藤聖羅、金子栞、高木由麻奈、古畑奈和、山下ゆかり、市野成美、大脇有紗、藤本美月、山田みずほによる歌唱。やはり残りのアンダーメンバーを今回は紅白に振り分けたようなんだけど、何だこのバランスの悪さ。白組が21人もいるのに、こっちは12人っておかしいだろ。曲自体は意外と耳に残る曲だが特に書くことが無い。

共通
3(Cは4).それを青春と呼ぶ日/旅立ち卒業組
桑原みずき、高田志織、平松可奈子、矢神久美、赤枝里々奈、小木曽汐莉、上野圭澄、原望奈美、小林絵未梨という卒業を表明した9人による卒業バラード。本当にもう「バラード」としか言いようがない何でもないバラードなんだけど、歌詞は自分たちそのままの事を歌っているので状況を詳しく知っていたり、思い入れがあれば泣ける感動曲に変貌する。この辺りは前田敦子の卒業展開の時と同様。9人一気にという事もあってか卒業にあたってこんな曲をちゃんと用意してもらえるのはけっこう幸せなことだったのでは。

DVD

1.チョコの奴隷 music video
SKE48の新劇場が出来たというトピックを軸にしているようなので、その辺を知らないと色々ロケしたり、シチューエーション設定のあったここまでと比べて、メインホームグラウンドでちゃちゃっと撮影しました的手抜き感を感じなくもない。そもそもチョコ関係ないし。

Type-A
2.Darkness/セブンダンサーズ music video
スーツ姿でびしっと決めたメンバーが登場する。普通にかっこいい仕上がり。

3.特典映像T「無礼講でお祭り騒ぎの大宴会!」前編
これまではAとBの2種が繋がっているとか、個別にメンバーを振り分けた対談(前作)だったが、今回の特典映像は3タイプ繋がっている。SKE48全メンバーが宴会をしている様子の垂れ流し。宴会といってもバラエティ仕様で、W松井が色々なコーナー進行をする。松井珠理奈はAKB48と兼任にしたことで秋元康がタガを外したようにAKB48でも前面起用しているし、さらにSKE48でもこの常に映っている扱い。この辺り、少し休ませてやれよという感じで(リアルに倒れていた『アイシテラブル!』時はタイトル曲PV以外は全面不参加)、以前のバラエティを仕切っていた平田リーダーがいなくなってしまったのが悔やまれるところだ。なお一部のメンバーは参加していない。3人ほど別VTRで登場している。

Type-B
2.バイクとサイドカー/14カラット music video
寸劇風のかわいらしいスタイル。ただ何か今回のPV今までに比べてよっぽど作りこむ時間無かったんだなと。

3.特典映像U「無礼講でお祭り騒ぎの大宴会!」中編
個人的には3つの中で行われた企画ではこれが1番マシな企画だった。とはいえ芸人2組と2人がネタを披露するのと、メンバー同士で棒チョコを端から食い合ってキス寸前みたいなメンバー同士のいちゃつきあいがメインなので決して面白いというほどではないんだけど、前編と後編のストッキング被って引っ張り合いはそれ以上に誰得?なので…。

Type-C
2.それを青春と呼ぶ日/旅立ち卒業組 music video
矢神久美を筆頭に、メンバーそれぞれの台詞も登場。旅立ちや卒業を思わせる台詞だが、あまり心がこもってないというか言わされてる感が全開の棒読みなのが少し残念。PV自体はまさに青春とそこからの旅立ちを表現していてしんみりとした出来。曲だけ聞くとどうにも普通のバラードだけに、映像になると歌詞や背景を映像がうまく引き出していると思う。

3.特典映像V「無礼講でお祭り騒ぎの大宴会!」後編
合わせて3時間近くに及ぶグダグダな宴会もようやくこれが最後。一部のメンバーが男装してメンバーが興奮する企画も相変わらず誰得なんだよ、男装見たきゃ風男塾に行くよ!といった感じだが、前編でメンバー全員を対戦させたストッキングをかぶって引っ張り合う「ブタ合戦」の準決勝、決勝が登場。元より誰だか分からなくなる人相で引っ張り合いをするのが延々続く(そもそもメンバーが動き回る都合上、その顔自体があまり映せてない)のがキツかったのに、また見せられるとか…。なおここまで全く触れられなかった高柳明音とAKB48と兼任になった北原里英はここに来てようやく個別にそれぞれ2013年の抱負を語るという形でVTRが挟み込まれる形で登場。宴会の方が2013年の抱負を語って締めに向かうという構成だったので、最後までVTRを出しようが無かったんだろうけど、そこそこ知名度のある2人を最後まで放置したまま進行したのも凄い。

★★★★☆

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