10ナンバーズ・からっと
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | お願いD.J. | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
2 | 奥歯を食いしばれ | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
3 | ラチエン通りのシスター | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
4 | 思い過ごしも恋のうち | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | 4thシングル(カット) 最高7位 売上22.8万枚 アルバムバージョン |
5 | アブダ・カ・ダブラ(TYPE.1) | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | 3rdシングルC/W(TYPE 3) |
6 | アブダ・カ・ダブラ(TYPE.2) | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
7 | 気分しだいで責めないで | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | 2ndシングル 最高10位 売上27.8万枚 アルバムバージョン |
8 | Let It Boogie | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
9 | ブルースへようこそ | サザンオールスターズ | サザンオールスターズ | サザンオールスターズ | 4thシングルC/W(カット) |
10 | いとしのエリー | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | 3rdシングル 最高2位 売上72.8万枚 |
Strings&Horn Arranged by 新田イチロー(1,4,7,10)、兼崎ドンペイ(8)
※シングル200位以内データ(05年再発加算)
リリースデータ
1979年4月5日(LP) 1979年4月5日(CT) 1984年6月21日(初CD化) 1989年6月25日(CD、CT) 1998年4月22日(CD) 2008年12月3日(リマスターCD) |
最高2位 最高2位 - - 最高83位 初登場90位 |
売上47.9万枚 売上19.5万枚 - - 売上0.4万枚 売上0.2万枚 |
Producer:高垣健 | ビクター |
メンバー
Lead Vocals,Guitars | 桑田佳祐 |
Lead Guitars,Chorus | 大森隆志 |
Keyboard,Chorus | 原由子 |
Bass,Chorus | 関口和之 |
Drums,Chorus | 松田弘 |
Purcussions,Chorus | 野沢秀行 |
サザンオールスターズ2ndアルバム。タイトルは"10"の上に"TEN"も記載されており『TENナンバーズ・からっと』とも表記される。「いとしのエリー」が3月25日に発売された直後のリリース。「いとしのエリー」はそのまま「勝手にシンドバッド」を越える大ヒットを記録。今作もトップ3に入るヒットを記録した。7月に「思い過ごしも恋のうち」がC/Wを「ブルースへようこそ」としてシングルカットされた。「奥歯を食いしばれ」「アブダ・カ・ダブラ(TYPE.2)」「ブルースへようこそ」の3曲は歌詞が全て記号になっている(暗号ではなくデタラメな記号の羅列)。「気分しだいで責めないで」は別テイクのアレンジ違い。シングルカットされた「思い過ごしも恋のうち」もシングルとアルバムでホーンやコーラスのアレンジが異なっている。この2曲はシングルバージョンがシングルのみの収録となっている。「アブダ・カ・ダブラ」はTYPE 3が先にC/Wとして発表されていたが、1と3は歌詞が同じで、イントロやアウトロが違う以外はほぼ同じものとなっている。2のみ歌詞が異なり、記号掲載となっているが曲自体はやはりほぼ同じものとなっている。
84年に5thまでが初CD化され、89年には7thまでをCD再発、20周年を迎えた98年には音量を調整した上で6thまでを4月に、7th〜11thを5月、『バラッド』2作を6月と3ヶ月に渡って連続再発した。98年盤の初回盤は紙ジャケ仕様。以降10年間は98年盤が現行盤となっていたが、オリジナルアルバム13作全てが08年に初のリマスター盤で再発され、現在はこのリマスター盤が現行盤となる。ビクター独自のK2HDマスタリングが施されている。リマスターは袴田剛史が担当。リマスター盤の初回盤はデジパック仕様。
「勝手にシンドバッド」のヒットでこの路線を要請されるようになったのか、要請に応えた「思い過ごしも恋のうち」や「気分しだいで責めないで」を作りつつも、会心の名曲「いとしのエリー」を生み出したり、他のアルバム曲でも前作よりはじけたノリの曲が増えたりと、後追いで聞くと一気に"サザンらしく"なった印象。歌詞が記号の3曲は「アブダ・カ・ダブラ」は3バージョンも作ったりしているのでやや使いまわし感はあるものの完成度が低いわけでは無い。「奥歯を食いしばれ」ではメンバーそれぞれの演奏が地味ながら意外と立っている気がするし、作詞作曲の名義がバンドになっている「ブルースへようこそ」にしてもそんなに急造した曲には思えない。制作時間が足りなかった事により桑田本人が駄作と言っているそうで、確かに全体的には前作の方がカッチリまとまっていた気はするけど、『海のYeah!!』以降に聞き始めたリスナーにとっては1stよりもサザンらしいアルバムになっていると感じられると思う。現存するベストには未収録のシングルが2作も一気に聞けるというのも大きい(ただし2曲ともシングルとはバージョンが違い、シングル盤でしかシングルバージョンを聞けない)。
印象度★★★★☆