熱い胸さわぎ
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 勝手にシンドバッド | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | 斉藤ノブ+サザンオールスターズ | 1stシングル 最高3位 売上51.5万枚 03年再発盤 最高1位 売上29.1万枚 |
2 | 別れ話は最後に | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
3 | 当って砕けろ | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | 1stシングルC/W |
4 | 恋はお熱く | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
5 | 茅ヶ崎に背を向けて | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | 2ndシングル『気分しだいで責めないで』C/W(カット) |
6 | 瞳の中にレインボウ | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
7 | 女呼んでブギ | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
8 | レゲエに首ったけ | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
9 | いとしのフィート | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
10 | 今宵あなたに | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ |
Horn Arranged by Horn Spectrum(1,2,3,7)
※シングル200位以内データ(05年再発加算)
リリースデータ
1978年8月25日(LP) 1978年8月25日(CT) 1984年6月21日(初CD化) 1989年6月25日(CD、CT) 1998年4月22日(CD) 2008年12月3日(リマスターCD) 2024年11月27日(配信限定2024 Remaster) |
最高16位 最高29位 - - 最高82位 初登場84位 初登場19位 |
売上7.2万枚 売上2.6万枚 - - 売上0.4万枚 売上0.2万枚 売上0.02万DL |
Producer:高垣健 | ビクター |
メンバー
Lead Vocals,Guitars | 桑田佳祐 |
Lead Guitars,Chorus | 大森隆志 |
Keyboard,Chorus | 原由子 |
Bass,Chorus | 関口和之 |
Drums,Chorus | 松田弘 |
Purcussions,Chorus | 野沢秀行 |
サザンオールスターズ1stアルバム。78年6月25日に「勝手にシンドバッド」でデビュー。リリース当初は売れず、今作がリリースされた頃にチャートを急上昇し始めたようだ。この曲が当時の最高位である3位を記録したのは10月になってからで、その大ヒットに引っ張られる形で今作も売れたものの現在流通しているサザンのアルバムとしては唯一トップ10入りしていない。「茅ヶ崎に背を向けて」が2ndシングルのC/Wとして後にシングルカットされた。
1984年に5thまでが初CD化され、1989年には7thまでをCD/CT再発、20周年を迎えた1998年には音量を調整した上で6thまでを4月に、7th〜11thを5月、『バラッド』2作を6月と3ヶ月に渡って連続再発した。1998年盤の初回盤は紙ジャケ仕様、1作ごとに異なる関係者によるライナーノーツが封入されていた。以降10年間はプラケース仕様通常盤の1998年盤が現行盤となっていたが、オリジナルアルバム13作全てが2008年に初のリマスター盤で再発され、現在はこのリマスター盤が現行盤CDとなる。ビクター独自のK2HDマスタリングが施されている。リマスターは袴田剛史が担当。リマスター盤の初回盤はデジパック仕様…とされていたが思ったより売れなかったのか、生産しすぎたのか、通常盤が出回らない事態となっている模様(98年盤は初回盤紙ジャケが早いうちに売り切れてプラケースの通常盤がしっかり出回っていた)。
2024年11月27日に2025年3月発売の16thアルバム『THANK YOU SO MUCH』に向けて1st〜15thアルバムまで3週連続5作ずつ2024年リマスターで配信限定(DL/ST)でリリースすると発表。『1st-15th ORIGINAL ALBUM REMASTERED!!』と題した特設サイトも解説され、新たに公式解説やライターによるライナーも1作ごとに公開された。リマスター担当者は不明。DLは圧縮配信のみとなり、STはロスレス/ハイレゾ対応サイトではハイレゾは無いがロスレス(CD相当)で配信された。このためダウンロード購入では圧縮音源しか聞けず、Apple Music、Amazon Musicでのストリーミング配信がCD相当となり2024リマスターの最高音質となる。
インパクト絶大な「勝手にシンドバッド」でド派手に幕を開けるが、2曲目「別れ話は最後に」は一転してボサ路線という物凄い落差で地味なナンバー。以降「勝手にシンドバッド」のような派手なノリどころか、アップテンポなナンバーすらほぼなく、地味な曲ばかり。当時サザンを強烈なコミックバンドだと思って聞いた人はあまりのマジメっぷりに驚いたんじゃないだろうか。最初に聞いた段階(たぶん05年前後に98年盤を聞いたと思う)では全く印象に残らず、「女呼んでブギ」が少し派手かなという程度で「勝手にシンドバッド」と地味なC/W9曲、シングルとアルバム曲が剥離しまくりの典型的な1発屋のようなアルバムというかなり残念な印象すら抱いた。これは「勝手にシンドバッド」が派手すぎて逆に浮いている勢いのためで、2曲目から聞けばそれなりにまとまったアルバムに思える。派手な曲もキャッチーな曲も無いけど、恐らく学生サークル時代に周囲で流行っていた音楽性を取り入れて敬意を払ったと思われる楽曲群は、この時代の音楽を知らないので逆に新鮮に聞こえてきたし、何より最早どこまでメンバーが演奏しているのか…という状態の後年と違い、ホーンセクションが入っている以外はシンプルにメンバーの演奏が恐らくちゃんとメンバー自身の演奏で聞けるというのがけっこう味わい深くていい。「今宵あなたに」も何で急に相手が天ぷら屋なのかと思っていたが、原由子の実家が天ぷら屋である事を知ってから聞くと桑田から原への個人的なラブソングだったのかなとも思えてきて面白い。
ジャケットは桑田1人が大きく写っていて他のメンバーは何故か左隅に小さくまとまっており愉快な仲間達状態、しかもリマスター初回盤のデジパック仕様では帯をつけるとまともに残るのは桑田1人で、原由子は顔半分、残りの4人は全員帯に完全に隠れてしまうという残念な仕様なんだけど、確かにサザンが6人組のバンドである事を感じられるエネルギーに満ちた1作という印象に変わった。全アルバムの中で今作だけがいわゆる"売れてない状態の時"に作られている。「勝手にシンドバッド」が売れてからはこの路線をだいぶ要請されたようだし、国民的存在と言われるにつれて明らかに期待されるサザン像が大きくなっていき重荷になっていったのが長期休止にも繋がっていったと思うので、そういった要請や重圧が無い中で作られた自由さというのが他の作品には無い魅力なのかもしれない。現在はけっこう好きな1枚だ。
2024年リマスター音源は2008年リマスター以上に各演奏の音が聞き取りやすくなり、特にベースラインがくっきり聞こえるようになり、全体の音の迫力も増している印象。2008年リマスターは当時にしては分かりやすく派手にはしていなかった印象でもあったので2024年リマスターの方がいかにもリマスターしました感(?)はあると思う。後年ほどメンバーが担当楽器を演奏していないっぽいクレジットが増えるので、今作では桑田以外の5人のメンバーの確かな演奏をしっかり聞き取れるところには価値があると思う(ノンクレジットでこの頃から桑田が弾いていたり、新人バンドに演奏させずにスタジオミュージシャンでゴースト…なんて方針だったりしたらもう分からんけどさすがにそれは無いだろう)。
印象度★★★★☆