タイニイ・バブルス
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ふたりだけのパーティー〜Tiny Bubbles(Type-A) | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | メドレー形式 |
2 | タバコ・ロードにセクシーばあちゃん | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | |
3 | Hey! Ryudo! | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | 6thシングルC/W |
4 | 私はピアノ | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | 原由子ボーカル曲 |
5 | 涙のアベニュー | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | 6thシングル 最高16位 売上10.1万枚 |
6 | TO YOU | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | |
7 | 恋するマンスリーデイ | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | 7thシングル(同発) 最高23位 売上6.9万枚 |
8 | 松田の子守唄 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | 松田弘ボーカル曲 |
9 | C調言葉に御用心 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | 5thシングル 最高2位 売上37.7万枚 |
10 | Tiny Bubbles(Type-B) | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS | |
11 | 働けロック・バンド(Workin'for T.V.) | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | SOUTHERN ALL STARS |
※シングル200位以内データ(05年再発加算)
Strings & Horn Arranged by 八木正生(3,4,5,6,11)、新田一郎(1,2,8,9)
リリースデータ
1980年3月21日(LP) 1980年3月21日(CT) 1984年6月21日(初CD化) 1989年6月25日(CD、CT) 1998年4月22日(CD) 2008年12月3日(リマスターCD) |
最高1位 最高4位 - - 最高78位 初登場93位 |
売上31.8万枚 売上7.6万枚 - - 売上0.4万枚 売上0.2万枚 |
Producer:高垣健 | ビクター |
メンバー
Lead Vocals,Slide Guitars,Chorus | 桑田佳祐 |
Guitars,Chorus | 大森隆志 |
Keyboard,Lead Vocal(4),Chorus | 原由子 |
Bass,Chorus | 関口和之 |
Drums,Lead Vocal(8),Chorus | 松田弘 |
Purcussions,Chorus | 野沢秀行 |
サザンオールスターズ3rdアルバム。「C調言葉に御用心」リリース1ヶ月後の79年11月25日にカセットのみの企画ベスト盤『ベスト・オブ・サザンオールスターズ』をリリースしている。80年1月には制作に集中するためとしてTV出演を取り止め半年の充電期間に突入。充電といってもTV等のメディアに出なかっただけで、2月から"FIVE ROCK SHOW"と銘打った連続シングルリリース企画をスタート。その第2弾である「恋するマンスリーデイ」と同時発売。TVに出なくなった事でシングル売上は急落し、しばらくトップ10から遠ざかる事となったが、アルバムでは今作が初の1位を獲得した。ただし売上は前作より下がっている。「私はピアノ」は原由子の初のメインボーカル曲となったが2010年にリリースされた原のベスト盤『ハラッド』における30周年の冠は今作を起点としている。84年に5thまでが初CD化され、89年には7thまでをCD再発、20周年を迎えた98年には音量を調整した上で6thまでを4月に、7th〜11thを5月、『バラッド』2作を6月と3ヶ月に渡って連続再発した。98年盤の初回盤は紙ジャケ仕様。以降10年間は98年盤が現行盤となっていたが、オリジナルアルバム13作全てが08年に初のリマスター盤で再発され、現在はこのリマスター盤が現行盤となる。ビクター独自のK2HDマスタリングが施されている。リマスターは袴田剛史が担当。リマスター盤の初回盤はデジパック仕様。
原や松田のボーカル曲を収録し、これ以降は野沢以外のソロ曲が収録されるようになっていくのもポイント。TV出演は相当ストレスだったようで、その心境は「働けロック・バンド(Workin'for T.V.)」でつらつらと歌われている。TV出演を控えた事で充実した制作活動ができたようで全体的にまとまってはいるんだけど、「勝手にシンドバッド」やコミックバンド的に見られる事への反発もあったのか、制作専念前の「C調言葉に御用心」だけが飛び抜けてキャッチーなものの後はゆったりした渋い曲の連発。イントロのギターにバンド感を感じる「ふたりだけのパーティー」、当時20代半ばだったにも関わらず晩年の男女の恋愛を描いた「タバコ・ロードにセクシーばあちゃん」、ビッグバンド風の「Hey! Ryudo!」、後の歌謡路線の始まりのような「私はピアノ」…などなど粒ぞろいの楽曲は揃っているんだけど、世間一般の思う"サザンっぽい"曲は無く、かなり地味なアルバム。『海のYeah!!』や00年代以降しか知らないリスナーがいきなりサザンのオリジナルアルバムを聞くと大概その辺りの作風の違いで面食らうと思うんだけど、その度合いは前2作より大きい。管弦編曲もスパイス的には各楽曲いい感じなんだけどほとんどの曲で入れたのはちょっと多すぎる。ノリのいい曲が無いと野沢のパーカッションの存在感も薄れるし…。初期の集大成的作品ではあると思うんだけど、個人的に前2作より少し下の位置づけになってくる。
印象度★★★☆☆