小さな生き物(デラックスエディション完全数量限定生産盤)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 未来コオロギ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
2 | 小さな生き物 | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
3 | りありてぃ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
4 | ランプ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
5 | オパビニア | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
6 | さらさら | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | 38thシングル 最高5位 売上3.0万枚 |
7 | 野生のポルカ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
8 | scat | 草野正宗 | スピッツ | スキャットのみで歌詞は無い | |
9 | エンドロールには早すぎる | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
10 | 遠吠えシャッフル | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | |
11 | スワン | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
12 | 潮騒ちゃん | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
13 | 僕はきっと旅に出る | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | 38thシングル両A面曲 |
BonusTrack(デラックスエディションのみ) | |||||
14 | エスペランサ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | デラックスエディションのみ収録 |
No | タイトル | 備考 |
1 | さらさら-MUSIC VIDEO- | 38thシングル PV |
2 | 野生のポルカ-MUSIC VIDEO- | 今作収録曲 撮り下ろしPV |
3 | 小さな生き物-MUSIC VIDEO- | 今作収録曲 撮り下ろしPV |
No | タイトル | 備考 |
1 | 運命の人 | 17thシングル |
2 | あかさたな | 新曲 未CD化曲 |
3 | さらさら | 38thシングル 今作収録曲 |
4 | りありてぃ | 今作収録曲 |
5 | 夕焼け | 33rdシングル『群青』C/W |
6 | 潮騒ちゃん | 今作収録曲 |
7 | エンドロールには早すぎる | 今作収録曲 |
ライヴ当日のメイキング映像 | メイキング映像(ALL PLAYでは再生されない) |
リリースデータ
2013年9月11日 2017年7月5日(LP) |
初登場1位 初登場64位 |
初動7.7万枚、売上12.6万枚 売上0.11万枚 |
Produced by スピッツ&亀田誠治、except 8,10,14 Produced by スピッツ | ユニバーサル |
メンバー
Vocals,Guitars | 草野マサムネ |
Guitars | 三輪テツヤ |
Bass Guitar | 田村明浩 |
Drums | 崎山龍男 |
スピッツ14thアルバム。オリジナルアルバムは約3年ぶり。先行シングル「さらさら/僕はきっと旅に出る」を収録。初の複数形態、DVD/Blu-ray付での発売となったが、上位互換となっている。デラックスエディション完全数量限定生産盤が最上位盤となり、SHM-CD仕様、ボーナストラック「エスペランサ」収録、Blu-rayもしくはDVDが2枚付属、スピッツオリジナル拡大鏡封入、パッケージもDVDサイズのBOX入りとなっている。期間限定盤はSHM-CD仕様だが「エスペランサ」は無し、PV3曲を収録したDISC-2のBlu-ray/DVDが付属するのみ。通常盤は「エスペランサ」無しの通常のCDとなる。ブックレットは最初から経年劣化などで薄汚れたかのようなデザインになっている。サウンドスキャンによると発売1週目の売上はデラックスエディション(DVD)→デラックスエディション(Blu-ray)→通常盤→期間限定盤(DVD)→期間限定盤(Blu-ray)の順番に売れた。
ツアー会場とユニバーサルの通販限定で11月にアナログ盤も発売された。アナログ盤にはBlu-ray/DVDは付属しないが、「エスペランサ」は収録される。2017年にはミニアルバム含めて16作が『CYCLE HIT』と同時発売で完全受注生産限定で重量盤として改めてアナログ盤として発売された。この際は小鐡徹によるアナログ盤用の最新リマスターが施された。この際には16作全てがトップ100入りを果たした。
安定のスピッツ、という感じで今回も適度にロックで適度に聞きやすいサウンドが展開している。3、4分台のコンパクトかつストリングスを一切使用しないサウンドが展開しているのが最大の特徴。これが非常に素晴らしい。草野は「音楽と人」のインタビューにて自分たちも含めてここ10年でバンドにストリングスが凄く多くなったから距離を置くべきだと思ったなどとコメント。これを見た時は感動した。どのアーティストも何も疑問も持っていないかのようにストリングスに染まっていく00年代半ば以降のJ-POPにおけるストリングス浸食っぷりはあまりに不気味だった。ストリングス四天王プロデューサーの1人とも言うべき亀田誠治を今作でも起用していながらのこの発言。スピッツの場合はそこまで過剰では無かったとはいえ、アーティスト自らがそこに一石を投じるコメントをしたというのは大きい。そんなわけで今作はシンプルながら確かにストリングスが無くてもJ-POPは成立させられる事を実感できる1作だ。むしろ逆に新鮮に感じるかもしれない。
今作はこれまで以上にいつも通りといった感も強く、今までのアルバムと比べて格段にいいわけでも悪いわけでもないといった印象を持った。とはいえ曲のコンパクトさもあって、10年以上になる亀田誠治プロデュース以降の歴史の中でも小粒な印象もあるんだけど、今回の場合はそこが良いなぁと何度か聞いているうちに思えてきた。
DISC-2(デラックスエディション・期間限定盤のみ)
こちらはPV集。シングル「さらさら」のPVとアルバムから2曲を撮り下ろしで収録している。これまではPVが一定数溜まったら『ソラトビデオ』というPV集という形でリリースしていたが、もし『ソラトビデオ』シリーズが今後も続くならいずれ収録されるだろうからこのDISCは後々価値が無くなるかもしれない。デラックスエディションになると値段がアルバム1枚分ぐらい高くなってしまうとはいえ、これが付属するだけの期間限定盤を購入するんだったら、通常盤に下げるかデラックスエディションへ奮発する方がいいと思う。「小さな生き物」はジャケットとも連動していて、さわやかな好青年が登場。そういえばスピッツのアルバムジャケットといえばモデルの女の子が定番。今作で1番意外だったのはジャケットのモデルが男になった事だ。
DISC-3(デラックスエディションのみ)
横浜BLITZで今作用に撮り下ろしたライブの模様を収録。通常のツアー同様にクジヒロコをキーボードのサポートとして招いた5人編成だが、観客は入れていない。このためライブらしい盛り上がりは皆無でスピッツのライブの空気をそのまま体感できるわけでは無い。まあ観客が入っててもメンバーのノリは概ねこんな感じではあるんだけど、淡々と演奏をしていく。CDとは違うシンプルな始まり方をする「運命の人」と「夕焼け」以外は今作収録曲。「さらさら」なんかはアルバム本編、DISC-2、DISC-3と3回連続で聞く事になり、若干飽き飽きしてくるが、CD音源では草野がコーラスしている大サビ部分を三輪がコーラスしているといった違いも(PVでは三輪がコーラスしているところが映るためCDも三輪だと思われていたが今作発売時の雑誌インタビューでCD音源のコーラスが実は草野であると田村が語っている)。また「潮騒ちゃん」はCDではギターソロ前の叫びを三輪がやっていたがここでは田村が叫んでいたり、ギター以外打ち込みの「エンドロールには早すぎる」が生のバンド演奏になっていたり、そもそも本編未収録の「あかさたな」はここでしか聞けない(歌詞はブックレットに記載)など見所は多い。非常に高いのがネックだが(定価ではBlu-rayで6890円、DVDで5880円)、やはり買うのであればデラックスエディション一択だと思う。まあ映像は2DISC合わせても47分程度なのでBlu-rayどころかDVDでも余裕で1枚に収まる。無駄にDISCを増加させて値段を上げるよりは1枚に収録してコストダウンに努めて欲しかったというのはある。それでもまあ内容的には個人的に満足度は高い。
デラックスエディション(2Blu-ray) デラックスエディション(DVD)
印象度★★★★☆