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No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 クリスピー 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  
2 夏が終わる 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ 7thシングルC/W(カット)
3 裸のままで 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ 6thシングル 100位圏外
4 君が思い出になる前に 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ 7thシングル(カット) 最高33位 売上12.3万枚
5 ドルフィン・ラブ 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  
6 夢じゃない 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ 16thシングル(カット・リミックス) 最高6位 売上33.9万枚
7 君だけを 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ 16thシングルC/W(カット)
8 タイムトラベラー 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  
9 多摩川 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  
10 黒い翼 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  

リリースデータ

1993年9月26日
1997年4月4日(LP)
2002年10月16日(リマスター盤)

2008年12月17日(SHM-CD)
2017年7月5日(LP)
初登場100位圏外、最高27位
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初登場70位
売上9.6万枚
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売上0.1万枚
Produced by笹路正徳&スピッツ ポリドール
ユニバーサル
ユニバーサル
ユニバーサル

メンバー

Vocals,Acoustic Guitar 草野マサムネ
Guitars,Electric Sitar,Backing Vocal on 『黒い翼』 三輪テツヤ
Bass Guitar 田村明浩
Drums,Percussion 崎山龍男

スピッツ4thアルバム。これまで好きにやってきていたが全作品が100位圏外となっており、そろそろ少しは売れなくては…という事で、当時ユニコーンやプリンセス・プリンセスで結果を出していた笹路正徳をプロデューサーとして招く事が決定。1stシングル「ヒバリのこころ」以来制作されていなかったPVも「裸のままで」から再開された。売れ線を狙ったものの、「裸のままで」も今作も100位圏外となってしまったが、1ヶ月後にシングルカットした「君が思い出になる前に」が好評で初のチャートイン(しかもいきなり33位)を果たした。それでもこれに引っ張られて今作が100位以内に登場することは無かったが、「ロビンソン」が大ヒットした95年に1週だけ99位に初チャートイン。さらに発売から4年近くが経過した97年春にドラマ主題歌に起用された「夢じゃない」(C/Wは挿入歌に起用された「君だけを」)がシングルカットされ、更に夏ごろにはCMソングに起用されて「君が思い出になる前に」が再発された事で今作が再注目され、最高27位を記録している(今作の登場週数合計17週のうち16週がこの97年)。シングルカットされた「夢じゃない」はリミックスが施され、間奏のシンセが差し替えになっているため、オリジナルバージョンは今作のみの収録となる。また今作からベース田村の表記が「田村アキヒロ」から「田村明浩」と本名の漢字表記に変更されている。02年に1st〜8thまでがStephen Marcussenによるリマスター盤として再発売された。リマスター盤には新たに書き下ろされたライナーノーツ封入。08年12月には02年リマスター音源をSHM-CDとして新たに再発している。

アナログ盤は1997年1〜7月にかけて7th〜1stアルバムの順に限定発売された。2017年にはミニアルバム含めて16作が『CYCLE HIT』と同時発売で完全受注生産限定で重量盤として改めてアナログ盤として発売された。この際は小鐡徹によるアナログ盤用の最新リマスターが施された。この際には16作全てがトップ100入りを果たした。

売れるため今作のテーマに草野は「ポップ」を掲げた事と笹路正徳によるプロデュースにより、今作は明確にスピッツ史上最もポップなアルバムとなった。キーボードやシンセ、ホーンやストリングスなどが盛り込まれて明るくカラフルになったサウンドは特に先行シングルの「裸のままで」に顕著なように、これまでとは一線を画すどころか、これ以降でもここまでやっていない(今作を反省して軌道修正した)事もあり、後追いで聞いたとしてもオーバープロデュースに感じられてしまう。今作以降もこんな感じでブレイクしたならともかく、そうではないので結果的に現在どこに行っても"オーバープロデュース"という単語が飛び交うという古今東西オーバープロデュースを代表する1作みたいにもなっている。

確かにかなりポップな方向に振り切って無理している感も漂うんだけど、ポップで聞きやすいことには変わりなく、アルバム通してこれまでにない明るい勢いがある。ポップを目指しただけあって、確実にどの曲も耳に残るし、単にバンド以外の上物の音をベタベタと無駄に豪華に重ねまくったわけでもない。特に00年代半ば以降のストリングス病に染まった売れ線J-POPの世界(※)を経験した後に今作を聞くと全然こってりしてないし、そんなに過剰装飾にも聞こえないから不思議だ。オーバープロデュースだろうとなんだろうと意外と好きな1作

※スピッツ自身も亀田誠治が得意とするストリングスアレンジを大々的に導入した楽曲を発表していたこともあったが、徐々に過剰装飾を避ける方向に向かっていき、ついには「ここ10年でバンドにストリングスが凄く多くなったから距離を置くべきだと思った」などと冷静に現状を分析し、ノーストリングスなアルバム『小さな生き物』を2013年に完成させている。

B00005FJP2   B00006HBF102年リマスター盤    B001J8NRLQ08年SHM-CD盤  B071Y831612017年LP

印象度★★★★☆

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