三日月ロック
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 夜を駆ける | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
2 | 水色の街 | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | 27thシングル(26th同発) 最高5位 売上5.8万枚 |
3 | さわって・変わって | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ、クジヒロコ&亀田誠治 | 25thシングル 最高6位 売上7.7万枚 |
4 | ミカンズのテーマ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
5 | ババロア | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
6 | ローテク・ロマンティカ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
7 | ハネモノ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | 26thシングル(27th同発) 最高4位 売上5.9万枚 |
8 | 海を見に行こう | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
9 | エスカルゴ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
10 | 遥か album mix | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&石田小吉 | 23thシングル 最高3位 売上31.7万枚 |
11 | ガーベラ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | 25thシングルC/W |
12 | 旅の途中 | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 | |
13 | けもの道 | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&亀田誠治 |
リリースデータ
2002年9月11日 2008年12月17日(SHM-CD) 2017年7月5日(LP) |
初登場1位 - 初登場30位 |
初動23.8万枚、売上43.0万枚 - 売上0.18万枚 |
Produced by スピッツ&亀田誠治 Track10 Produced by スピッツ&石田小吉 |
ユニバーサル |
スピッツ10thアルバム。前作以降のシングル4曲とC/W1曲を収録。制作時期としては最も古かった24thシングル「夢追い虫」が未収録。「遥か」を最後に石田小吉を離れ、「さわって・変わって」からは亀田誠治との共同プロデュースがスタートした。この時期のシングルでは「遥か」が飛び抜けたヒット曲だったものの今作の中では古い楽曲でプロデューサーも異なっていたため、今作に合わせてギター追加&ミックス変更を施したalbum mixとなっている。CD不況で全体の売上が大激減する中で、同年のMr.Children同様に(売上規模は異なるが)00年に発売された前作より売上が上昇した。またデビュー以来在籍していたポリドールが社名ごと完全消滅したため、移籍したわけではなく自動的に所属がユニバーサルへ移動となった。初回盤の中でもランダム3333枚にはミ賞、カ賞、ヅ賞、キ賞のいずれかが封入されていた。今回はスリーブケースが無いので3333枚以外の初回盤と通常盤の違いはブックレットの素材が異なる事と、初回盤は帯が無く、通常盤には帯が存在するという違いがある。08年12月にはSHM-CDで再発されているが、リマスターはされていない。
アナログ盤は03年3月に限定発売された。2017年にはミニアルバム含めて16作が『CYCLE HIT』と同時発売で完全受注生産限定で重量盤として改めてアナログ盤として発売された。この際は小鐡徹によるアナログ盤用の最新リマスターが施された。この際には16作全てがトップ100入りを果たした。
現在に通じるスピッツサウンドの到達点的な傑作。笹路正徳を離れて以降自分たちのサウンドを追求し続けていた印象があったが、今作で出会った亀田誠治との共同プロデュースにより確固たるスピッツサウンドを確立。振り切りすぎた感もあった前作と比べると、ロック度は増しながらも以前のポップなイメージのスピッツの雰囲気も融合したような進化形にして集大成のような作品。今作がちょうど10枚目だったことや、結成起点にすると15周年だったというのもあったのかもしれない(当時雑誌のインタビューでは結成15周年という側面からも特集されていた)。この時期のシングルの中で1番好きな「夢追い虫」がよりによって外れてしまったのは残念だったけど、シングル曲のバランス、アルバム曲のバランスも程よくダレるところがない。特にタイトル通りに夜を走っていくイメージの「夜を駆ける」とまだまだこれからも進んでいくぜ的な激しくアッパーなロックチューン「けもの道」はシングル以上に好きな曲だ。今作は現在のスピッツの始まりのアルバムという印象も年月を重ねるごとに強くなっていった。今作以降はこれまでのような大きな変化は起こらなくなり安定期に突入していくこともあるけど、スピッツのオリジナルを聞くなら初期は『名前をつけてやる』、セールス的全盛期なら『ハチミツ』、現在へ通じる1作として今作、といった計3作は聞いておくべき。
印象度★★★★★