空の飛び方

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 たまご 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  
2 スパイダー 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ 10thシングル(カット) 最高34位 売上3.3万枚
3 空も飛べるはず(Album Version) 草野正宗 草野正宗 土方隆行&スピッツ 8thシングル 最高1位 売上148.0万枚
4 迷子の兵隊 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  
5 恋は夕暮れ 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ 10thシングルC/W(カット)
6 不死身のビーナス 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  
7 ラズベリー 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  
8 ヘチマの花 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  
9 ベビーフェイス(Album Version) 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ 8thシングルC/W
10 青い車(Album Version) 草野正宗 草野正宗 土方隆行&スピッツ 9thシングル 最高27位 売上5.1万枚
11 サンシャイン 草野正宗 草野正宗 笹路正徳&スピッツ  

リリースデータ

1994年9月21日
1997年3月3日(LP)
2002年10月16日(リマスター盤)

2008年12月17日(SHM-CD)
2017年7月5日(LP)
2024年9月18日(30th Anniversary Edition)
初登場14位、最高4位
-
-
-
初登場43位
初登場7位
初動2.5万枚、売上86.0万枚
-
-
-
売上0.14万枚
売上1.6万枚
Produced by 笹路正徳&スピッツ 
3,10 Produced by 土方隆行&スピッツ
ポリドール
ユニバーサル
ユニバーサル
ユニバーサル
ユニバーサル
ユニバーサル

メンバー

Vocals 草野マサムネ
Guitars、Electric Sitar、Backing Vocal 三輪テツヤ
Bass Guitar、Backing Vocal 田村明浩
Drums、Simmons、Percussion、Backing Vocal 崎山龍男

スピッツ5thアルバム。「空も飛べるはず」「青い車」は笹路正徳とのスケジュールの都合がつかず、笹路の盟友である土方隆行と組んでいたがアルバム制作では前作に続いて笹路正徳がプロデュースを担当。既出3曲は全てAlbum Versionとされているが、それぞれ内容が異なり、「空も飛べるはず」はボーカル再録音&リミックス、「青い車」はコーラス追加&リミックスでアウトロが短い、「ベビーフェイス」は共同アレンジャー&プロデュースを土方から笹路に変更したリアレンジとなっている。シングルが安定して30位前後にランクインするようになり、今作もアルバムとしては初めてO社にチャートインし、6週ランクインという一定のヒットを記録した。1ヶ月後には「スパイダー」(C/W「恋は夕暮れ」)をシングルカット。その後95年に「ロビンソン」でブレイクした直後の5月〜10月にかけて再ランクインした。96年に「空も飛べるはず」(今作収録のAlbum Version)がドラマ「白線流し」主題歌に起用され、シングルが再発されると一気に1位を獲得&ミリオンヒットを記録。今作はそれに引っ張られる形で再びチャートインし、最高4位まで上り詰めた。結果的に発売当時、ブレイク直後、「空も飛べるはず」の再発ヒット時と3度に渡ってランクインしたことで100位以内登場週数は58週となった。02年に1st〜8thまでがStephen Marcussenによるリマスター盤として再発売された。リマスター盤には新たに書き下ろされたライナーノーツ封入。08年12月には02年リマスター音源をSHM-CDとして新たに再発している。

アナログ盤は1997年1〜7月にかけて7th〜1stアルバムの順に限定発売された。2017年にはミニアルバム含めて16作が『CYCLE HIT』と同時発売で完全受注生産限定で重量盤として改めてアナログ盤として発売された。この際は小鐡徹によるアナログ盤用の最新リマスターが施された。この際には16作全てがトップ100入りを果たした。

2024年9月18日にはオリジナルアルバムとして初の記念盤として再発された(リマスターやSHM-CD化ではなく追加収録を伴う再発としては『花鳥風月+』以来)。ライブ音源3曲追加収録+関連するMVと当時のライブ映像を収録したBlu-ray付、LP、カセットでの2024年内限定生産。

前作を反省し、今作ではシンプルなバンドサウンドを極力前面に出してスピッツ本来の良さを伸ばす形に軌道修正。これにより外部の装飾音は極力抑えられ、ポップとロックのバランスも抜群の傑作が生まれた。「空も飛べるはず」のヒットは2年後となるが、この曲がごく自然に今作に溶け込んでいるだけあって、ブレイク直前の作品という位置づけながら、もう大ヒット期のスピッツの一般的イメージほぼそのまま。上昇気流のまっただ中の作品というよりももっと落ち着いた安定の1作という印象すらある。特別好きな曲は他の作品に比べるとそんなに無いんだけど、どの曲も安定して耳に残る。前作からすればわずか1作で軌道修正して本来のスピッツの良さを生かしながら笹路時代のスピッツサウンドをほぼ完成させてしまったというのはそれだけスピッツの世界観が確立されていたにしても、笹路さんのプロデューサーとしての手腕も改めて見事だったなと思う。

B00005FJQ9   B00006HBF202年リマスター盤   B001J8NRM008年SHM-CD盤  B06Y68YZJ62017年LP

印象度★★★★☆

戻れ