For.

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 New World 片岡健太 黒田隼之介 George(NOP of HEAD)&sumika  
2 Glitter 片岡健太 片岡健太 ハヤシベトモノリ,
宮田'レフティ'リョウ&sumika
8thシングル 最高12位 売上0.8万枚
3 何者 片岡健太 片岡健太 宮田'レフティ'リョウ&sumika  
4 フレア 片岡健太 小川貴之 sumika  
5 Simple 片岡健太 小川貴之 宮田'レフティ'リョウ&sumika 4th配信シングル
6 リタルダンド 片岡健太 黒田隼之介 sumika 3rd配信シングル
7 Babel 片岡健太 片岡健太 TeddyLoid 7thシングル『SOUND VILLAGE』1曲目 最高17位 売上1.0万枚
8 透明 片岡健太,
黒田隼之介
黒田隼之介 sumika  
9 言葉と心 片岡健太 片岡健太 sumika 9/15先行配信
10 Jasmine 片岡健太 片岡健太 sumika 2nd配信シングル
11 Porter 片岡健太 片岡健太 sumika  
12 チョコレイト 片岡健太 小川貴之 sumika  
13 Shake & Shake 片岡健太 片岡健太 宮田'レフティ'リョウ&sumika 6thシングル 最高7位 売上1.0万枚
14 Lost Found. 片岡健太 黒田隼之介 向笠高章(Show-oN)&sumika  
15 雨天決行-第二楽章-       CD限定シークレットトラック 配信版(DL/ST)未配信
1stミニアルバム『新世界オリハルコン』収録曲「雨天決行」の改作

Strings Arrangement:美央(4)
Horn Arrangement:村上基(10)

リリースデータ

2022年9月21日 初登場5位 売上1.9万枚 Produced by sumika Sony Records

メンバー

Vocal,Chorus(2,6,11),Acoustic Guitar(2,9,10),Percussion(2,11),Electric Guitar(3,9,11),Whistle(6) 片岡健太
Drums,Percussion(1),Chorus(9) 荒井智之
Electric Guitar,Acoustic Guitar(4,6,8,12),Programming(1),Chorus(3,6,8,9),Whistle(6) 黒田隼之介
Piano(2,4,6,8,9,10,12),Organ(1,8),Chorus(2,3,4,5,6,9,10),Synthesizer(3),Programming(5),Whistle(6) 小川貴之

sumika4thアルバム。前作から1年半ぶり。前作以降のシングルのうち6曲を収録。配信3曲は全て収録(CD化)されたが、シングルCDとして発売されていた6th両A面「ナイトウォーカー」、7th『SOUND VILLAGE』の2〜4曲目「アンコール」「一閃」「Marry Dance」、8thC/W「The Flag Song」は未収録となった。

初回生産限定盤Aは撮り下ろしライブ映像「sumika Film #11〜Special Live「Little Crown 2022」〜」10曲収録Blu-ray+秘密本付属。
初回生産限定盤Bは5月に行われたFCライブ映像「sumika Film #12 sumika FANCLUB LIVE TOUR 2022『縁会』2022.5.17 at Zepp Haneda(TOKYO)」13曲収録Blu-ray付。
通常盤はCDのみ。
3種共通(通常盤は初回プレス)で「謎の鍵」シリアルコード封入。シリアルコードの使用方法は掲載されておらず、発売時点では内容不明で後日公式サイトで使用方法を発表するとしていたがその後も明かされず不明のままとなっている。

CD限定シークレットトラックとして15曲目に「雨天決行-第二楽章-」が追加収録されている。CDトレイ下に曲名と歌詞が掲載されており(通常盤では上下逆さまに記載)、PCでのCD取り込み時点でも15曲目が「雨天決行-第二楽章-」と表示されるようにあらかじめデータベースにも登録されていた。配信版ではカットされていてDL/STいずれも14曲仕様。この曲は2013年の結成後最初にリリースした1stミニアルバム『新世界オリハルコン』の1曲目に収録されていた「雨天決行」の歌詞を現在視点に書き換えてアコースティック主体のデモ音源のような音源になっている。

1曲ごとの演奏クレジットによると「Simple」には荒井智之が不参加、「Babel」は片岡健太のボーカル+TeddyLoidによるAll Instruments&Programmingで3人不参加、「Porter」は小川貴之が不参加。「Porter」のゲストベースは田村明浩(SPITZ)でスピッツではなくSPITZ名義で表記されているほか他のベースサポートは普通に"Bass"表記だが、スピッツでの普段の表記に合わせて田村のクレジットのみ"Bass Guitar"表記となっている。

前作ではシングルがほぼパターン化していてアルバム曲で挑戦して新たな兆しを見せた感じだったが、今作ではシングル曲でも実験的な曲が増えて幅が広がった。王道のポップチューンも挟んでいたが、全面打ち込みによる「Babel」は外向けにもちょっと今までと変えてきたなと思わせるくらい振り切っていたし、パターン化によるマンネリは脱したと思う。今作でも積極的に外部アレンジャーを招いて攻めつつも、シンプルな歌の良さ、シンプルなバンドサウンドもちゃんとやっていてファンの期待に応える事も忘れていない。王道ポップに突き抜けた「言葉と心」を先行配信曲としていたが今作で実際に出てくるのは9曲目という地味な配置で、アルバムをリードする1曲目に複雑な雰囲気の「New World」を置いたというのもかなり意識してやったものと思われる。安定王道を求めるリスナーには前の方が良かったと思われそうな作風ではあるけど、個人的には殻を破って面白くなってきた。爽やかで良質なメロディーをポップなサウンドに乗せる事に長けたバンドであるのは確かだが、それだけでは伸びしろは無いところまではやりきっていたのもまた確かだったと思うし(2023年で10周年)、攻めても攻めっぱなしではなく、王道もやるからこそそこで王道が際立つ。「Shake & Shake」の突き抜けた勢いは個人的には「ファンファーレ」で彼らを効き始めた時を越える勢いを初めて感じた1曲になった。かつては髭男と同等くらいのネクストブレイク若手筆頭バンド扱いされていたのも遥か昔、すっかり機を逃してしまい、トップ10ヒットレベルで人気のピークも過ぎてしまった感はあるが、これならまだまだ今後も楽しみだ。

CD限定ボーナストラックはなかなか粋な計らいだ。しかも10周年に向けて、2013年10月発売のsumikaとしての最初の作品『新世界オリハルコン』1曲目のリメイクをたぶん全員歌唱っぽい演奏でお届けするというのはファンに向けては最高の贈り物といえる。また前述のようにsumikaは1曲ごとにメンバーの担当楽器も含めた演奏クレジットを記載しているため、打ち込み曲でのメンバー不参加も正直に掲載されている。この正直な記載により、特に「Babel」は片岡のボーカルとTeddyLoidによるAll Instruments&Programming表記だけで3人まるっと不参加どころか片岡もボーカルだけなのでメンバー4人誰も楽器を弾いてない事まで堂々記載。昨今のバンドでこういう打ち込みっぽい曲は珍しくなく、ドラムとか参加してないんじゃね?という曲も少なくないが、そういうバンドは大概一括クレジットか場合によっては名前しか書かずに演奏状況を記載しなかったりする。この潔さにはなんだか好感が持てる。

B0B923FCXW初回盤A  B0B92KC9LD初回盤B  B0B91QJ6Y3通常盤 

印象度★★★★☆

2022.11.20更新

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