ALL TIME BEST〜Martini Dictionary〜(通常盤)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | You'll Be Mine | 田代マサシ | 村松邦夫・鈴木雅之 | 村松邦夫・鈴木雅之 | ラッツ&スター 3rdアルバム『RATS ENTERTAINMENT SING!SING!SING!』収録曲 |
2 | ランナウェイ | 湯川れい子 | 井上忠夫 | 井上忠夫 | シャネルズ 1stシングル 最高1位 売上97.5万枚 |
3 | トゥナイト | 湯川れい子 | 井上忠夫 | 井上忠夫 | シャネルズ 2ndシングル 最高3位 売上27.0万枚 |
4 | 街角トワイライト | 湯川れい子 | 井上忠夫 | 井上忠夫 | シャネルズ 3rdシングル 最高1位 売上71.7万枚 |
5 | 夢見る16歳 | 佐藤善雄・桑野信義 | 鈴木雅之 | シャネルズ | シャネルズ 2ndアルバム『Heart & Soul』収録曲 |
6 | ハリケーン | 湯川れい子 | 井上大輔 | 井上大輔 | シャネルズ 4thシングル 最高2位 売上42.6万枚 |
7 | 涙のスウィート・チェリー | 湯川れい子 | 井上大輔 | 井上大輔 | シャネルズ 5thシングル 最高12位 売上17.3万枚 |
8 | MAMMA | 麻生麗二 | 鈴木雅之 | シャネルズ・村松邦夫 | シャネルズ 3rdアルバム『Hey!ブラザー』収録曲 |
9 | 憧れのスレンダー・ガール | 田代マサシ | 鈴木雅之 | シャネルズ・村松邦夫 | シャネルズ 6thシングル 最高13位 売上11.8万枚 |
10 | サマー・ホリデー | 田代マサシ | 鈴木雅之 | シャネルズ・村松邦夫 | シャネルズ 7thシングル 最高17位 売上8.7万枚 |
11 | 週末ダイナマイト | 田代マサシ | 鈴木雅之 | シャネルズ・村松邦夫 | シャネルズ 9thシングル 最高34位 売上4.0万枚 |
12 | 涙でハッピー・バースデー | 田代マサシ | 鈴木雅之 | シャネルズ・村松邦夫 | シャネルズ 9thシングルB面 |
13 | 星くずのダンス・ホール | 麻生麗二 | 鈴木雅之 | シャネルズ・村松邦夫 | シャネルズ 5thアルバム『ダンス!ダンス!ダンス!』収録Ver. 2ndアルバム『Heart & Soul』収録曲のリメイク |
14 | め組の人 | 麻生麗二 | 井上大輔 | 井上大輔・ラッツ&スター | ラッツ&スター 1stシングル 最高1位 売上62.2万枚 |
15 | Tシャツに口紅 | 松本隆 | 大瀧泳一 | 井上鑑 | ラッツ&スター 2ndシングル 最高18位 売上9.8万枚 |
16 | 星空のサーカス | 松本隆 | 大瀧泳一 | 宿霧十軒 | ラッツ&スター 1stアルバム『SOUL VACATION』収録曲 |
17 | 夢で逢えたら | 大瀧泳一 | 大瀧泳一 | 松本晃彦 | ラッツ&スター 9thシングル 最高8位 売上44.0万枚 吉田美奈子のカバー |
※ブックレットでは『Hey!ブラザー』を4thアルバムとしており以降のカウントが何故か1枚多い。ライブ盤かベスト盤(未CD化)のいずれかを3rdとしてカウントしている模様。
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ガラス越しに消えた夏 | 松本一起 | 大沢誉志幸 | Hoppy神山 | 1stシングル 最高15位 売上14.7万枚 |
2 | Liberty | Minnie Shady・Aki | 吉田美奈子 | 吉田美奈子 | 3rdシングル |
3 | ロンリー・チャップリン | 岡田ふみ子 | 鈴木雅之 | 村松邦夫・鈴木雅之 | 3rdシングルB面、 鈴木聖美 with ラッツ&スター 2ndシングル(カット) 最高18位 売上11.5万枚 |
4 | DRY・DRY | 西尾佐栄子 | 鈴木雅之 | 戸田誠司 | 4thシングル 最高36位 売上5.3万枚 |
5 | Guilty | 竹内まりや | 山下達郎 | 山下達郎 | 5thシングル(カット) 100位圏外 |
6 | 別れの街 | 小田和正 | 小田和正 | 小田和正 | 8thシングル 最高45位 売上6.8万枚 |
7 | プライベート ホテル | 安藤秀樹 | 大沢誉志幸 | 松本晃彦 | 10thシングル 最高60位 売上1.0万枚 |
8 | もう涙はいらない | 西尾佐栄子 | 中崎英也 | 中崎英也 | 15thシングル 最高8位 売上56.0万枚 |
9 | 出会えてよかった | 鈴木雅之 | 鈴木雅之 | 大村雅朗 | 5thアルバム『FAIR AFFAIR』収録曲 |
10 | さよならいとしのBaby Blues | 安藤秀樹 | 安藤秀樹 | 有賀啓雄 | 15thシングルC/W、5thアルバム『FAIR AFFAIR』収録曲 |
11 | 恋人 | 西尾佐栄子 | 松尾清憲 | 松本晃彦 | 16thシングル 最高8位 売上43.4万枚 |
12 | 渋谷で5時 | 朝水彼方 | 鈴木雅之 | 有賀啓雄 | 鈴木雅之&菊池桃子 6thアルバム『Perfume』収録曲 18thシングルC/W、21stシングル(カット) |
13 | MIDNIGHT TRAVELER | 大下きつま | 大沢誉志幸 | 有賀啓雄 | 17thシングル(カット) 最高53位 売上1.4万枚 |
14 | 違う、そうじゃない | 朝水彼方 | 中崎英也 | 中崎英也 | 18thシングル 最高9位 売上31.6万枚 |
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 白夜〜離したくない〜 | 大下きつま | 松尾清憲 | 有賀啓雄 | 22ndシングル 最高16位 売上6.6万枚 |
2 | きみがきみであるために | 大下きつま | ジョー・リノイエ | ジョー・リノイエ・ 鈴川真樹 |
23rdシングル 最高14位 売上18.8万枚 |
3 | 路(交差点) | 大下きつま | 安雲公亮 | 有賀啓雄 | 8thアルバム『CARNIVAL』収録曲 |
4 | DUNK | 石井妥師 | 石井妥師 | 石井妥師 | 24thシングル 最高45位 売上2.0万枚 |
5 | SO LONG | 川村結花 | 川村結花 | 小田和正 | 25thシングル 最高72位 売上0.3万枚 |
6 | Boy,I'm gonna try so hard. | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 槇原敬之 | 27thシングル 最高82位 売上0.3万枚 |
7 | これから | 安岡優・黒沢薫 | 黒沢薫 | 大野忠明 | 28thシングル 最高47位 売上0.7万枚 |
8 | 君を抱いて眠りたい(2005 a cappella Version) | 松井五郎 | UZA | 橘哲夫 | 30thシングル両A面曲Ver.、29thシングルのアカペラリメイク |
9 | Champagne | 松尾潔 | 川口大輔 | 川口大輔 | 12thアルバム『Champagne Royale』収録曲 |
10 | 愛しているのに | 松井五郎 | 田村信二・ 小林忠晃 |
河野圭 | 13thアルバム『Still Gold』収録曲 |
11 | キミの街にゆくよ | 佐藤竹善 | 佐藤竹善 | 下野ヒトシ | 1st配信シングル、33rdシングル 最高49位 売上0.2万枚 |
12 | 十三夜 | さだまさし 補作詞:鈴木雅之 |
さだまさし | 武部聡志 | 37thシングル 最高44位 売上0.2万枚 |
13 | 運命の人〜Anytime You Need Me | 三浦徳子・Cameron | 三井誠 | 柿崎洋一郎 | 14thアルバム『Open Sesame』収録曲 |
14 | 純愛 | 斉藤和義 | 斉藤和義 | 斉藤和義 | 新曲 |
リリースデータ
2015年3月4日 | 初登場5位 | 売上7.0万枚 | Epic Records |
鈴木雅之35周年ベストアルバム。ソロ通算6作目のベストアルバムだが、シャネルズとしての1980年のデビューから35周年を記念しての初のオールタイムベストアルバム。これまでの5枚のベストアルバムについていた『MARTINI』のタイトルが初めてサブタイトルに移動した。ソロとしては初めてシャネルズ〜ラッツ&スター時代の楽曲から収録されており、シャネルズ〜ラッツ&スターのベスト盤は03年の『THE LEGEND』以来(00年以降メンバーの田代まさしが不定期に逮捕されるため合間を縫ってひっそりと発売しておりBOXが2010年にリリースされている)となる。DISC-1がシャネルズ〜ラッツ&スターの80〜86年(+96年)、DISC-2,3はソロ以降でDISC-2は86〜95年、DISC-3は96〜15年という振り分けになり、基本的に時系列で収録されている。ブックレットには鈴木雅之本人のコメントとライターによるライナーノーツ、さらに1曲ごとの解説と出典(どのシングルやアルバムの曲か)が記載されている。初回盤はレア音源のライブ音源を集めたDISC-4が付属する。
Disc T[シャネルズ〜ラッツ&スター]
メンバーの田代まさしの不定期逮捕により活動再開は困難だが、CD発売は隙間を縫うような形で03年のベストは2度目の逮捕と3度目の逮捕の間、2010年のBOXは4度目(&5度目)の逮捕の7ヵ月前、そして今作は14年に出所、15年に芸能活動を再開する直前となり、けっこうギリギリ間に合った感じになった。唯一時系列ではなく、最後のオリジナルアルバムの86年の曲で始まってから時系列になる形になっている。短い曲ながらオープニングを飾るにふさわしいドゥワップナンバーなのでここにはこだわったようだ。以降シャネルズ時代のヒット曲を中心に収録しているが、シャネルズ時代の売れなくなってきてからの自作ナンバーはアルバム曲まで収録している一方で、ラッツ&スター改名後は大幅にカットされている。シャネルズではドゥワップにこだわり、ラッツ&スター改名後はそこだけに留まらない音楽を展開していたようだが、今回はあくまで初期のドゥワップを意識したところに重点を置いたっぽい。またラッツ&スター時代は最初に1曲大ヒットするもすぐにシャネルズ時代の後半の低迷以上に低迷してヒット曲は出ていないので、よく取り上げられる有名なヒット曲は今作だけで十分に網羅できてしまう。
個人的には現役時代の曲は当然知らず、96年の再集結時にヒットした「夢で逢えたら」でリアルタイムで知った。最初彼らのオリジナルだと思っていたくらいだが、この時点では鈴木雅之も知らず、志村けんとコント番組をやっていた田代まさしと桑野信義を知っていて、コントやっている人がなんか音楽やってる!くらいの感覚だった(顔を黒塗りしてたし)。この「夢で逢えたら」は当時リリースしたベスト盤『BACK TO THE BASIC』にしか収録されていなかったので、今回最新リマスターで過去のヒット曲と一緒に聴けるようになったのはうれしい。一方で今聞いても耳に残るこれぞヒット曲…と思うのは自作ではなく提供作品であり、自作になると一気に地味になるというかある程度聞いていかないと良さが見えてこない。中盤の自作曲連発の後に「め組の人」が来るとやはり求めていたのはこっちだという気になってしまうところはある。
Disc U[鈴木雅之]
「もう涙はいらない」や「恋人」などのヒット曲が生まれたこの時期が最も有名な時期と思われるが、この頃まだヒットシーンには疎かったため全く知らなかった。「ガラス越しに消えた夏」を唯一知っていたのは99年に猿岩石がカバーしていたため。ラブソングの王様を自称するだけあって大人のラブソングが多く、ソングライターとしてやっていくよりも多方面から提供やプロデュースを受けてシンガーとしての自身にこだわっているような印象。全体に大人っぽいものの80's〜アーリー90'sな音の響きにはどうしても時代性が強く出ていて3枚の中ではこの2枚目が最もしっくりこなかった。
Disc V[鈴木雅之]
この時期になるとついに作曲した曲が1曲も出てこなくなるがさらに多彩な提供陣とのコラボが展開。ここまで積み上げたイメージの繰り返しに走ることなく、時代に乗ったR&B調の作風など新たな音楽性を取り入れ、より渋さを増しつつも洗練された音楽が並んでいる。知っていたのは槇原敬之のセルフカバー版を聞いていた「Boy,I'm
gonna try so hard.」程度だったが、この曲も槇原バージョンよりも深みがあっていいし、作風やアレンジ面ではこの時期が最もしっくりきた。またラストの新曲「純愛」は集大成のような曲かと思いきやここに来て斉藤和義が全面参加(バンド演奏全てを斉藤和義が行っている)した斉藤和義色120%のようなロックテイストの曲で新境地を見せている。
ソウル、R&B辺りを基本とし、大人のラブソングという大きな柱はあるもののシンガーとして様々な事に挑戦し続けてきた鈴木雅之の35年間をこれでも駆け足ながらじっくりと堪能できるベストアルバムだった。ソロとグループ時代を並べると明らかに別物にはなってしまうんだけどグループ時代からの変化含めて楽しめるというのは試みとしては今作が初のようだし、それが今作の魅力だ。
印象度★★★★☆
2017.1.8更新