simile

No タイトル 作詞 作曲 編曲
1 伊勢佐木長者町 田川伸治 田川伸治 田川伸治
2 あのね 田川伸治 田川伸治 田川伸治
3 蜜柑畑 田川伸治 田川伸治 田川伸治
4 信書-letter- 田川伸治 田川伸治 田川伸治
5 Quartetto Flow(instrumental)   田川伸治 田川伸治
6 春になれば 田川伸治 田川伸治 田川伸治
7 レイテンシー 田川伸治 田川伸治 田川伸治
8 Rocka Body(instrumental)   田川伸治 田川伸治
9 風を背に受けて 田川伸治 田川伸治 田川伸治
10 メソポタメタポリア 田川伸治 田川伸治 田川伸治
11 Parisienne Walk(instrumental)   田川伸治 田川伸治
12 あなたのために 田川伸治 田川伸治 田川伸治
13 伊勢佐木長者町-instrumental-   田川伸治 田川伸治

リリースデータ

2023年3月21日 自主通販限定 Music Maker Audio

田川伸治8thアルバム。前作から11ヶ月ぶり。公式には9thアルバムとしており、THE SONIC TRICK名義でのアルバムを通算カウントに含めている模様。前作リリース後、5〜6月頃を最後に公式サイト(https://shinjitagawa.com/)の更新が停止。2022年6月30日に新公式サイトを立ち上げ、Music Maker田川伸治を名乗って個人で仕事募集を開始。特に公表はしていないがこの事からDEEN時代から在籍していた事務所グッデイを辞めて独立したものと見られる。事務所グッデイの公式サイトには掲載されたままになっていたがリンク先は旧公式のままで新サイトを案内していない、2021年を最後に活動していないThe JADEも載せたままになっている事からグッデイが更新していないだけと思われ、その後2023年夏頃までには田川伸治の名前は削除され、事務所離脱の事実が確定した。しかし検索すると旧公式サイトがトップ表示される状態が続いていたためか、2024年になると旧公式サイトをリダイレクト処理して新公式サイトへ飛ばすようにした模様。

配信限定の前作に対して今作はCDでも発売されたが、完全自主制作による自社通販限定となっている(通販には自主販売系ミュージシャン御用達のBASEのシステムを使用)。CD自体は業者に委託プレスされた盤面銀色のプレスCDとなっているものの、CD-R用の薄型ケース(帯もなし)で歌詞カードもペラ1枚となっている。またアートワークデザイン担当とジャケ写担当以外は、All Songs Lyrics,Composed、Arranged,Programed,Recorded, Mixed and Mastered by Shingi Tagawa、演奏もElectric Guitar,Acoustic Guitar,Electric Bass,Percussion,Vocal and Background Vocals:Shinji Tagawaとなっていて全演奏、録音ミックスマスタリングまで全工程を1人で手掛けている。公式に生でベースを弾いているのは「蜜柑畑」「信書 -letter-」「春になれば」「Rocka Body」の4曲のみと説明している。また実は通常盤も存在していた事が明かされ、初回盤を売り続けているにも関わらず後から通常盤の通販も始まるという謎のムーブが展開した。違いは通常盤の方がジャケ写が少し遠くなった…くらいしか無さそう。

事務所グッデイのミュージシャンってDEEN以外は長く在籍しないし(DEEN以外では藤田麻衣子がダントツ2番手じゃないだろうか)、DEEN脱退したからには事務所辞めるんだろうなと思ったら所属したまま4年ソロを続けていたのが意外だったが、ここで独立するとはまた謎なタイミングで…。公式サイトが異様な文字のデカさで読み難い、公式サイトには今作への販売リンクが無くCD販売サイトにたどり着けない&配信リンクすらないのも含めて不慣れな本人手作り感が強い。発売前後の頃はTwitterで販売案内のツイートが上位固定表示していたので購入サイトへたどり着けたがすぐに固定解除されて流されてしまっているし…。

これまでゲストボーカルも招いていたのが参加者ゼロ、自分だけになったとはいえ9枚目のアルバムだから9曲歌いますという今作。ストレートに歌い上げるミディアム〜バラード系中心となった事で前作まででクセが強くなってきていたカッコつけ気取りまくり歌唱法はある程度改められ、もう少し素直に真心こめて歌い上げる感じにシフトチェンジしたように思う。過度にカッコつけずに飾らない感じというか。それでもボーカルが超絶素人っぽいのは変わらないのでそこに一定以上の魅力を見出すことは…。ギターの才能は確かだと思うんだけど、今作ほとんどギター目立ってなくて最早ギタリスト田川伸治はほぼ放棄されているような状態。曲は普通にいいけど強く残るものはなく、そこまで歌いたかったんだなぁ…というのがやはり1番の印象にはなるし、それ以上は特にない。相変わらずライナーでの音楽に対する考え方などはいい事を言っていると思うんだけどな…。

今作を原点回帰と書いているのはジャケ写の事なのでこの完全歌モノの作風が原点回帰という事ではないとは思う。自身がボーカルに向いていないのは早期に自覚していたと思われ(DEEN時代の2004年の制作ドキュメントで自身が歌唱した仮歌のデモ音源に対して「僕のヘタクソな歌が…」とか語ってたし)、それでも捨てきれなかった歌いたい欲が押さえきれなくなっていった…っていうのが脱退に至って今作までの流れの理由なのかなぁ…。

B0BX5KKG2T

印象度★★☆☆☆

2023.5.13更新

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