WITH YOU
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 命の樹 | 玉城千春 | 玉城千春 | 島袋優(BEGIN) | 1st配信シングル |
2 | Hope Dream Future | 玉城千春 | 玉城千春 | 島袋優(BEGIN) | 2nd配信シングル |
3 | あの人の声(New Mix) | 玉城千春 | 玉城千春 | 島袋優(BEGIN) | 3rd配信シングル 新録 |
4 | 愛のうた | 玉城千春 | 玉城千春 | 川口大輔 | 未発売曲 新録 2022年メガネ1番35周年CMに書き下ろしていた未発売曲 |
5 | モリモリモリンガ | 玉城千春 | 玉城千春 | 迎里中 | |
6 | おかえり | 玉城千春 | 玉城千春・ 川口大輔 |
川口大輔 | |
7 | Dear My Friends(Bonus Track) | echo | echo | うた・ピアノ:echo |
リリースデータ
2024年7月31日 | 配信/ライブ会場限定CD | ビクター |
玉城千春2ndアルバム。一般発売は配信限定、CDはライブ会場限定。Kiroroボーカルの2011年『Brand New Days』以来12年8ヶ月ぶりのソロ名義でのアルバム。2014年からはKiroroとしてのライブ活動を再開させるも、新作発売は活発化せず『Brand New Days』の次の新作アルバムは2018年にKiroroとしてリリースした『アイハベル』だった。この時のツアーを最後にKiroroとしての活動は再度停止。2020年6月に開催予定だった『南こうせつ・Kiroro プレミアムライブ2020』が中止になり2021年3月に『南こうせつ・Kiroro プレミアムライブ2020+1 with music』として開催されたのを最後にそれぞれソロ活動のみを展開するようになっていた。2021年7月に「命の樹」を配信リリースして『Brand New Days』以来となるソロでの新作発売を再開すると、9月に「Hope Dream Future」を配信。そこから2022〜2023年は新曲配信が無く、2022年に書き下ろした「愛のうた」も未発売のままだったが、2024年1月に「あの人の声」を配信、半年経過して今作が発売された。最新の「あの人の声」はNew Mix、新録となっている。未発売だった「愛のうた」も新録音で収録。「モリモリモリンガ」「おかえり」は新曲。全楽曲セルフプロデュース。「Dear My Friends」はプロデュースのみで、作詞作曲うたピアノは娘のechoが担当している。
"これからの活動の指針となるような、学校での特別授業・児童養護施設の子供たちとの国際交流・地元・沖縄読谷村への恩返しなど、色々な想いをこめたアルバム"とされており、「命の樹」は母校である読谷中学校の生徒たちと、病気で亡くなった生徒のことを思い詞を作った、「Hope Dream Future」は特別授業で出会った沖縄県内のインターナショナルスクールの生徒たちと平和について考え一緒に詞を作った、「あの人の声」は児童養護施設の子供や職員と交流しながら曲を作ったとされる。Kiroro『アイハベル』と20周年を終えた後に家族でマレーシアのボルネオ島にある児童養護施設を訪れてから沖縄の子どもたちのことはどうなっているのだろうと気になり、母校で生徒たちとの交流を経て「命の樹」を制作した事から沖縄の小中学校をまわる特別授業を行うようになり…とどんどん地元沖縄の子供たちに目を向けた社会活動的な方向性に傾倒していったようだ。
前回のソロは繰り返す連続産休期に少し先に活動できるようになったのでとりあえずソロでやってみたというような形で展開したソロだったが、今回は明確な個人の社会活動の延長にあり、小中学生向けのメッセージソングを中心とした道徳の授業的な1作。曲自体はKiroroらしいミディアム〜バラード系でアコースティックメインの優しいサウンドのポップス、要するにいつも通りの作風ではあるが、歌詞の対象が子供たちへと限定されすぎているので小中学生の道徳の授業っぽさが強く、これはソロでやるしかないし、この活動に傾倒すればKiroroも止まって別々の道になるわな…という感じでKiroroが活動しなくなってしまったのも同時に良く分かる1作。小中学生でもちょっとスレた子には秒速でもう届かなくなるようなほのぼのと平和的でこの世に汚れたものなど何一つないと純粋無垢に信じられるような除菌排除された徹底的な光と希望と笑顔が溢れており、言うまでもなくピュアな子向け。こういう活動も確かに必要なのだろう。必要なのだろうけど綺麗すぎるなとも思ってしまうし、身近に子供がいない限りは普通に対象外気味な1作でもあった。
ボーナストラックで最後に収録された「Dear My Friends」はなんと娘の作った娘の歌唱曲。echoという芸名以外は明かされていないが、Kiroroが産休に入ってからは一応生まれた時期と性別は都度公表されており、2006年に長男、2007年に長女、2009年に次女が生まれたとされているので、echoは2007年生まれの長女(真ん中の子)か2009年生まれの次女(末っ子)のどちらかだろう。歌詞の内容は友への感謝をテーマにしているが2024年で長女が高2、次女が中3と思われ、卒業という節目に友人への感謝を歌っているっぽい曲ながら今年卒業があったわけではなさそうなので良く分からない。しれっと母のソロアルバムのボーナスで歌手デビューとなったが、歌声は母そっくり。意識せずに聴けばほぼ同じに思えるが、よく聞くと確かに今の玉城千春よりも若く張りがありつつ素人っぽさも残る歌声にも聞こえる。しかしここまで遺伝するとは。これ母の声が出なくなって往年のKiroroの曲がキー下げ駆使で厳しくなったとしてもechoをボーカルにした次世代Kiroroとして歌い継げるのではないか。
印象度★★★☆☆
2024.8.17更新
※今作はAmazon Musicのみで視聴したためCD(ブックレット)を手に取っていません。